2009年6月21日日曜日

帝銀事件

平塚八兵衛を主人公にしたテレビドラマが流れている。

ドラマの出来はともかく、その中で扱われる帝銀事件は問題の多すぎる事件であり、あのドラマで扱う事件であったかどうか。

平沢貞通が犯人であったかどうかは、彼の生前も死後もいくつもの疑問が提出されている。
帝銀事件は、平塚八兵衛氏の扱った事件の中の大きな汚点だったかもしれない。
というよりは、当時の警察はそのような問題点を保有しており、その中に平塚八兵衛もいたということだ。

そのことが、あまりに安直な帝銀事件の扱いに対し、わたしに嫌悪感を覚えさせる。
帝銀事件は、平塚八兵衛という一個の人間を描くために軽々しく通り過ぎてもいいような事件ではなかったのである。

もし興味をもたれたならば、詳しいことは、調べてみられたらいい。
平沢氏がどうのこうのではなく、帝銀事件がとても厄介な事件であることがわかってもらえれば十分である。

ドラマの傷としては、これは大きいし、平塚八兵衛氏の生きていたころの取調べの残酷さもまた、傷としては大きい。
もちろん作品は一種のトリミングであるから、そのことにグダグダと文句も言えまいが、足利事件の直後だけに妙に気になる。

あえて書けば、ドラマとしての出来はいい。
だからよしとは言えないのが、実際の事件を題材とした罪だ。

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