2009年6月22日月曜日

伊集院光

また、わたしの日常は、不眠の旅が始まっていて、先週の月曜日には伊集院光の深夜放送を聞いてしまった(25時始まり)。

彼の輪芸が光っていたのは知っているが、わたしは何しろ話芸に関しては、柳屋小三治を押す男だから、そのまま自然に伊集院はいいとは言いづらい。

けれどもあいつの話題の豊富さと話の持っていきかたは、抜けている。
この場合、抜けているとはセンスがいいということだ。
センスはいいが、彼には若者もターゲットにしなければならない痛みがあるから、ここに傷が生じる。
安直なわかりやすいギャグを放り込まなければいところ、そこがつらい。

伊集院氏はこれについてはどう思っているのだろうか。

ところで、その一週間前の彼の放送では富山に映画を見に行った話をしていた。
「ルーキーズ」「剣岳 点の記」「ターミネーター4」を観たと語っていた。
それぞれの映画の感想もすばらしかったが、なぜにオレは富山くんだりで映画を観ているのかという話が愉快だった。

要するに、伊集院氏に言わせれば彼は「同意マン」だというのだ。
インターネットでいろいろやっていると、ときどき「同意しますか、しませんか」というメッセージが登場してくるのだが、彼は躊躇なく「同意します」をクリックするという。

その結果の結果、富山での映画鑑賞なのだ。
「同意する」を押したときはまさか富山だとわからなかったというのだ。
これは傑作な話だった。

ちなみに彼は「剣岳」を見たかったのだが、この映画は、剣岳のある富山では先行上映されるのだそうだ。
それを知らない「同意マン」は、とにかくクリックして、結果、富山に行く羽目になったという。

愉快愉快。

実はわたしも同意マンだが伊集院氏ほどの同意マンかどうか。

そして同意マン伊集院氏が富山で拾ってきた話はとてつもなく愉快だった。
このあたりの話芸は、さすが楽太郎師匠についていただけあって、落語の進行を感じさせる。

こうなれば、やはり言っておかなければなるまい。

伊集院光の話芸は一流だ。
タレントとしては群を抜いている。

それをこれからどうするかが、彼の大きな問題だ。(どうしなくても生きているだろうだけに)

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