2009年9月18日金曜日

イチローの記録

イチローの記録は日常が非日常へと昇華していくプロセスで、そのことが、はっきりと映し出されえいるところに特徴がある。

だれも、シューズを磨いたり、グラブを磨いたり、驚くほどに長い柔軟体操や、朝食にカレーを食べることによって始まる毎日のあり方にまったく変化をもたせないことが、それは一種のメンタルタフネスの強力な効果をよぶことなのだが、それらの一体が彼の非日常的な毎日を呼んでいることを知らない。

要は、毎日、一生懸命生きようといっているに過ぎず、そのことで到達した地点がイチローだ。
それは、いわば、修行僧にも似て、耐えて忍んでいく過程だ。

誰でもができることはないし、生きることにある種の信頼感を置いている人の出来ることで、あるいはそういう日常の中で生きることへの信頼感を生み出した人の生活であって、最後の非日常化された野球選手としての記録にばかり目をやっていても彼は見えてこない。

言ってしまえば、彼は、在野の修行僧だ。
それもかなり胡散臭い修行僧だ。

ラベル:

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム