2011年1月19日水曜日

圧倒的な小三治

お世話になっている方に寄席へ連れて行ってもらいました。
長時間、寄席の空気の中で漂うように、い、続けていたのですが、出来事はその最後に待っていました。

そのとき、わたしは衝撃的な小三治と遭遇したのでした。
何もかも根こそぎ持って行かれてしまう体感を受け止めました。

落語というものがどのようなものなのか 。
それが、想像もできない方向から押し寄せてくるのです。
津波のようでもありました。

人は感動のただ中で身動きができなくなることがあります。
わたしはいまだにその津波に飲み込まれたままです。

小三治、72歳。

今が旬の噺家です。

年をとることへの淡い恐ろしさが、年をとることへの誘いに変わっていく瞬間でありました。

自分自身の存在を根こそぎもっていかれた夜を経験させていただきました。
生きていることを深く味わった夜でありました。 

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