2011年5月31日火曜日

与えられなかった情報の有無

爆発が判った瞬間

福島原発は2011年3月11日午後3時頃、震度6の地震に見舞われ、施設の一部が破壊されました。

その後、1時間後に約15メートルの津波がきて、さらに大きな損傷を受け、続いて翌日の水素爆発で破壊しました。

このように連続的な打撃を受けたので、現在の時点で、どこがいつ破壊されたかを正確に判断することはできず、今後、事故調査を通じて徐々に明らかになっていくでしょう。

私は、福島原発が日本の他の原発と同じように、耐震性、耐津波、そのほかの自然災害やテロなどに対して、非常に弱くできているので、震度6の地震や15メートルの津波という「普通に起こる自然災害」で大きな損傷を受けると考えていました。

だから、福島原発が地震で壊れても、その点についてはそれほど驚きはしませんでした。まったく自慢するつもりはありませんが、すでに2年以上前に、幻冬舎のご厚意で「偽善エネルギー」という本を出し、そこで「原発は地震で倒れる」ということを書いていたからです.

「震度6、15メートルの津波」は日本人の常識ですが、原発では「想定外」だったのです。

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いずれにしても、11日の地震と津波で損傷し、原子炉を冷却することが出来なくなりました。

地震直後のことで、現場はかなり混乱していたと思いますが、私が大きな原子力施設の責任者をやっていた経験では、自分の装置は手に取るように判るものです。

特に、弱点というのは何時も気になっているので、あることが起こるとそれによって連続的に続く「まずいこと」は走馬燈のように頭に浮かぶものです。

事故後の詳細を時間と共に整理している新聞を読んで、私は次のように思いました。

1) 11日の夕刻には、責任者(発電所長や運転主任)は12日に原発が爆発することが判っていた(理由は後に示す)、

2) 爆発によっておおよそ10京ベクレル規模(原発1基がその中に抱えている放射性物質の1000分の1程度)の放射性物質が漏れることが判っていた、

3) 福島の人に避難命令をだすことは原発の責任者には出来ないので(制度上、間違っているが)、東電本社から直ちに政府に連絡が行ったのは間違いない。

4) 福島県知事も11日の夕刻の時点で、12日に原発が爆発して大量の放射性物質が漏れることの連絡を受けたはずである。

仮に11日の夕刻(18時頃)の時点で、発電所長からの「爆発予告」に対して、政府と福島県が国民や県民に誠実だったら、直ちに気象庁に連絡して、風向きを調べ、原発から西北(福島市方向)、および南(いわき市方向)の人たちに対して避難指示をしたと考えられます.

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多くの人は「政府や役所というものは、ことが起こらないまで隠すものだ」ということを経験的に知っていますが、原子力だけは「原子力基本法」によって「民主、自主、公開」という原則が貫かれていて、それを約束して政府は国民から「原子力をやって良い」というお墨付きをもらっているのです.

だから、11日夕刻の時点で、政府は「福島原発が12日に爆発して、大量の放射性物質が漏洩する」という発表を行い、直ちに風下の住民の避難準備(バスを用意する)、畑の養生(田畑の上にビニールシートをかぶせる)などができたはずです。

「危機管理」とはそういうことです。

危険が起こると考えられるものについては、「危険が来る前に、危険を予想し、準備し、演習する」ということで、単に「危険がある」と口で言っているだけではありません。

このことは、今、まだ運転を続けている日本の原発にも必要なことで、出来るだけ早く政府と自治体は「予想、準備、演習」をしなければなりません。

まして、原発が自然災害で倒壊し、「施設が破壊し、大量の放射性物質が漏洩し、住民が被曝する」というのは予想されていて、それが「地震指針の説明」に載り、さらに閣議の了解も得ているのです。

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現在の時点(2011年5月末)で、もっとも大切な事は、福島原発の教訓を活かして、原発を運転している地方では、

1) 発電所は原発の爆発が予想された時点で、その事実を直接、社会に公表できるようにする、

2) 直接、公表して、実際に事故が起こらなくても咎められず、発表せずに事故が起こったら、懲役になるというシステムを作る、

3) 原発の所長は、社会に公表してから東電本社、政府などに連絡する(このことは私が会社に入ったときに受けた「火災と通報」の記事に詳しく書いてあります)、

4) 発電所長の公表によって、自治体は直ちにあらかじめ準備し、演習していた避難を開始する。避難の途中に事故の可能性が無くなったら、通常の生活に戻る.この場合、避難した国民は電力会社に損害を請求しない

などをする必要があるでしょう。

地震から1日の間、私たちはずいぶん、のんびりとしていたことが判ります。でも12日には私のところに、「逃げた方が良いか?」という多くの問い合わせがありました。

よく考えている人は、最初から事実をよく把握していたのです.

(平成23年5月31日 午前10時 執筆)

武田邦彦

ラベル:

2011年5月30日月曜日

ワシはいいけど、子供はねえ

原発被害地の野菜を使うと表明。

サブウェイ、イオン、セブンイレブン、イトーヨーカドー 、ゼンショー、すき家なか卵、ココス、ジョリーパスタ、はま寿司、牛庵、華屋与兵衛、エルトリートビッグボーイ、モスバーガー、てんや、サイゼリヤ 、大戸屋、大阪王将、リンガーハット、マック

ラベル:

プルトニウム

この核種は、消化器からは吸収されません。
放射線物質として、ごみと一緒に肺に入ってきます。

楽しいね。

これが、小出先生の言うところの史上最悪の物質です。
この物質は、自然界には存在しません。
原発が産み出す物質です。

素晴らしき機械、原子力発電所!

ラベル:

なるほど、東電は階層によって危険性が変わるのですね

東京電力は30日、東電福島第一原子力発電所で作業していた男性社員2人が数百ミリシーベルトの放射線を浴びていた恐れがあると発表した。今回の作業で認められている被曝(ひばく)線量の上限250ミリシーベルトを超えた例はこれまでなかったが、この値を超えれば今後の作業はできなくなる。ただ急性症状が出る1千ミリシーベルトの被曝までには至らなそうだという。

 東電によると、この2人は30代と40代の男性社員。今は原発を離れて作業に当たっていない。3月11日の地震発生時から5月下旬まで、3、4号機の中央制御室などでデータの確認作業などをしていた。地震直後には、マスクを付けていなかった。放射性ヨウ素が甲状腺に取り込まれるのを防ぐ安定ヨウ素剤を飲んだのは3月13日だった。

 4月から5月にかけて、2人の全身を検査したところ、内部被曝の量が多い可能性が高いことが分かった。今月23日に体内の放射性物質の量を詳しく調べたところ、甲状腺から、それぞれ9760ベクレル、7690ベクレルのヨウ素131が確認されたという。放射性物質は時間の経過に伴い減る性質(半減期)があり、吸い込んだのが地震直後だとすると、逆算した数値は高いとみられる。「被曝量は数百ミリシーベルトになるかもしれない」という。

ラベル:

地球が変わりつつあるのかもしれないですね

台風2号は温帯低気圧になってからも各地に大雨を降らせたが、この季節としては珍しく大きくて強い台風だった。司会のみのもんたは「台風から温帯低気圧に変わったのに、どうして勢力が落ちなかったのか」と首をかしげる。気象予報士の森朗は「5月の台風はやっかいなのです。温帯低気圧に変わっても勢力が変わるということはめったにありません。今回も台風の中心付近は雨が少なくなっていても、東海から東北にかけてドーナツ状に荒れた天気となりました。それだけ過酷なことをします」

震災被災地「大雨、土砂災害、水没・浸水、大潮」の追い討ち

ちょうどそのころ、これから風雨が強まるという東北地方から東北放送(TBC)の大井健郎アナウンサーが現地から生中継。

「現在、宮城県の気仙沼にいます。すでに風は暴風と呼んでも不思議ではないぐらい強い風が吹き、雨は横殴りではって歩くほどのものになっています。これから、この雨も風もますます強くなると思います」と東京のスタジオに伝えた。

みの「東日本大地震の後片付けも済まないうちに…。地震による地盤沈下、土砂災害。そして、今度は大雨に水没・浸水、さらには大潮による再びの地盤沈下の可能性が高いと言われています。どうすればいいのでしょうか」

ラベル:

杉並区だって、これだぜ

杉並の放射線

今朝、テレビ朝日の「やじうまテレビ」に出演した時に、柏市のお母さんが放射線を測定しながら、子供を守っている映像を拝見しました。

同じ場所にお住みでも、注意することによって10倍も違います。

このぐらい注意しておられたら大丈夫と少し気持ちが楽になってホテルに帰って、メールを読んでいましたら、読者の方から杉並の測定値が送られて来ました。

この記録は外ですが、外(空間)は0.1マイクロ(毎時)で、おおよそ1年1ミリシーベルトを下回るぐらいです。安心です。

これに対して、ビルの屋上は6マイクロ(毎時、これは1年に53ミリにあたる)もあったようです。健康に注意するという条件での上限が1時間0.6マイクロですから、その10倍もあります。

お子さんをビルの屋上など、3月に降ってきたままになっているようなところは避けましょう。

困ったことですが、理屈通りではあります。

3月に福島原発から漏れた放射性物質は60京ベクレルです。この量は福島原発がもともと持っている放射性物質の量から言えば1000分の1ですが、柏崎刈葉原発事故で漏洩した量の20億倍です.

仮に60京ベクレルが、日本人一人あたりに均等に降ったとすると、一人あたり約50億ベクレルになります。

もちろん、福島県を中心にしていますし、海にも出ていますので、東京の一部も含めて人口が4000万人、陸に降ったのが20%とすると、一人あたり30億ベクレルとなります。

だいたい同じ数字で、数10億ベクレルが私たち一人一人に割り当てられたようなものです。

一人一人の頭の上に降って来る訳ではありませんが、活動する範囲にこの程度の放射性物質があることを示しています.それが「土、家の中、庭、学校、公共施設、デパート、スーパー、車の上、ホウレンソウ、お茶、ウシ・・・など」の上に降り注いだのです.

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日本人一人あたりの面積は3000平方メートルですから、1平方メートルあたり、100万ベクレルになります。

一方、法律では1平方メートルあたり40万ベクレルを越えたら「柵をしたりして立ち入りを制限する」必要が生じます。

つまり、残念ながら「宮城から東京までの地域で汚染されているところ」は、「すべて制限地域」とも言えるのです。

また野菜の基準値が300ベクレル程度、水が本来は10ベクレルぐらいですから、このような基準値に対して、環境の放射性物質の量が多いことも判ります。

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少し計算したのは、

1) 杉並でも屋上などで高い線量が出てもおかしくはない、
2) お母さんが線量計で子供を守るのは大切、
3) このブログで「やや慎重」な行動と考え方を推奨していること、
4) 政府やNHKが「健康に影響が無い」と言ったのは全体の状態から見ると間違い、

というのを確認するためです。

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東京、千葉、埼玉、神奈川、栃木、宮城などでこれまで注意してきたお母さんは、回りから「神経質すぎる」と言われたと思いますが、それは正解だったこと、子供はえてして隅やヤブに入りやすいので、注意することが大切、であることが判ります。

(平成23年5月30日 午前10時 執筆)

武田邦彦

ラベル:

この世論調査は強烈だなあ

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110530/plc11053011440007-n1.htm

ラベル:

今も、危ない風が吹いています

利己的な見解です。

東京に向かって、まっすぐに放射性物質が飛んできています。

ラベル:

福島から北東の風が吹くとき

ご注意ください。

今日がその日です。
雨には当たらず、風からはマスクで保護してください。

特に小さなお子さんをもつ人、妊産婦さんは要注意ですよ。

本当に気をつけてください。

強い温帯低気圧の風です。
かならず、放射性物質が、関東圏、あるいは、さらに西に飛んでいきますよ。

ラベル:

歳を食むことで

歳を食むことで身についたものといえば、人を見抜く力だけかもしれない。

人を見抜く力などと大きく言ってはみるものの、なに、たいしたことはない。
その人とわたしとの関係性においてのことに限るわけですから。

わたしが見抜けるようになったのは、わたしのことを大切に思ってくれているかどうかということと、わたしが相手を大切に思っていることが相手に届いているかどうかということだけです。

わたしを大切に思っていてくれる人は、近くに二人います。
一人の男とひとりの女です。

ありがたくて涙が出てきます。
そして、彼らにわたしの愛は曲がりなりにも届いています。

この愛情関係を作るのに10年以上費やしています。

わたしが、被災者に対して自分には何もできないのだと思うとき、そこには、わたしの人間への不信感かあるいは不在感が漂います。

わたしは見ず知らずの誰かを思いやる力を持ちません。
義捐金などというものを信用しません。

わたしの愛する人が、被災者のひとりならば動けると思います。
そうではないのに、わたしに、なぜ、空々しく「ガンバレ、日本!」などと言えますか。
見知らぬ誰かに暖かい声をかけられますか。

残念ながら、わたしにはその力はありません。

被災者がかわいそうだと思うがごとく、被災していないあなたをかわいそうだと思うのが、わたしです。

わたしは、多くの人に接してきましたが、たいしたものではありません、人間なんぞ。
この人はと思う人は、片手で足りるのではないでしょうか。

そういう中で、わたしは、信頼するに足る人を身近に二人、距離を抜きにすれば、あと二人。
個人的に敬愛すべき人を三人持っております。

何を隠そう、これがわたしの、嘘偽りのない人生の収支決済です。

そして、その数をわたしは、いま、増やそうとはしていません。

もう、新しい出会いなどたくさんなのですよ。
それでも、という人にだけ会っていこうと思います。

いい人なんて、めったに会えるものではありません。

あなたが、信頼すべき人を持っているとしいたら、大事にしなさいね。
そして、だめだと思ったら、別れなさいね。

そのようにして、付き合う人は残っていくのだと思います。

わたしには、見えない被災者を思わせぶりに嘆き悲しむ力はありませんが、それでも怒りはわきます。
ただ、それがおざなりなものなのだろうということで、おおっぴらに口にしないだけです。

わたしが、個人的に幸せになってほしい人は、そう多くはないのです。

残念ながら、実に器の小さな男なのです。

ただ、情報は、今後とも流させていただきます。

やま本とんぼ

ラベル:

知らなかった、司法まで、君たちは取り込んでいたのか、穢いぜ!

http://www.mynewsjapan.com/reports/1437

ラベル:

思いとの別れ

http://sankei.jp.msn.com/life/news/110529/art11052922010007-n1.htm

そうなんだよな、そこは、原発から半径20km地域とか、30km地域なんて呼ばれるような場所じゃないんだよな。
多くの人の思いが寄り添うように重なり合っている場所なんだよ。
そこから、無慈悲に非難させる行為の非道さが君たちにはわかっているのかな。

本当に、この国における原子力発電所というのは、滅茶苦茶に非人道的な機械なんだよ、実に困ったことなんだが…

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世論調査

世論調査は、固定電話を無作為に抽出し、マスコミがお電話して出す数字だから、必然的にお年寄りの意見が主になる。
若い連中は、もはやモービルだから。
けれども、その携帯やパソコンを操る連中の力は見過ごしがたく、この間も高円寺に1万5000人もの人が反原発で駅前に集まったりした。
世論調査は、こういうインターネット(ツイッターなんか)の呼びかけに反応する若者たちの数が反映されていない。

世の中の反原発の意識は高まっています。
でなきゃあ、小出先生の講演会にあんなにたくさんの人が集まらないよね。
この間(28日)も山口県周防大島での講演会、すごかったらしいものね。
だから、下の朝日の記事は、正確な社会の反映ではなく、ちょっとずれたものと考えるべきなんでしょうね。


朝日新聞社が28、29の両日実施した青森県民対象の世論調査(電話)によると、県内で建設中の原子力発電所2基について、「建設を中止するほうがよい」という人が48%を占め、「建設を進めるほうがよい」の25%を上回った。

 県内では下北半島で電源開発の大間原発と東京電力の東通原発1号機の計2基が着工しているが、東日本大震災をうけて工事は中断している。

 県内には東北電力東通原発1号機や核燃料サイクル施設がある。これに伴い「県民が受ける利益と不利益では、どちらが大きいか」と聞くと、「利益のほうが大きい」が43%で、「不利益」32%を上回った。施設が集中する下北半島を中心とする地域では、利益51%、不利益26%で利益のほうが大きいと感じている人が多い。

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2011年5月29日日曜日

なんか、漁業関係者にとっても、つらいことになってきましたね

2号機付近の海水中濃度上昇 シルトフェンス内
2011.5.29 22:10

 経済産業省原子力安全・保安院は29日、福島第1原発2号機の取水口付近の海から採取した水の分析で、放射性物質の濃度が27日から28日にかけて数倍に上昇したと明らかにした。西山英彦審議官は「これまで出たものが(海中で)舞い上がっているか、新しい(漏えいなどの)現象か分からない。データを見ていく必要がある」と話した。

 保安院によると、放射性物質の拡散を抑えるため取水口前に設置したカーテン状の「シルトフェンス」の内側で、放射性のヨウ素とセシウムの濃度が、27日は法令の濃度限度の19~130倍だったが、28日には48~600倍になった。

 また東京電力は、26日に測定した2号機の原子炉建屋の放射線量は、建屋の北側と西側で毎時20ミリシーベルト前後と発表した。空気中の放射性物質の濃度は建屋北東で、放射線業務従事者が作業してよいとされる限度の40~110倍。建屋内の湿度は99・9%と依然高かった。

ラベル:

田中龍作さんの記事から

これが、風評被害ではないのかな!?(by とんぼ)


福島県放射能リスクアドバイザーにして「Mr.100mSv」の異名をとる山下俊一・長崎大学大学院教授。現実離れした「放射能安全神話」を撒き散らし世論の反発が強いため、最近は自らの講演の録音、録画を禁止したと伝えられる。
 
 そんな山下センセイが飯舘村で村議会議員と村職員を対象に非公開でセミナーを開いていた(4月1日午後、村役場)。今中哲二・京都大助教の調査により飯舘村の土壌からチェルノブイリ原発事故の強制移住区域と同じレベルのセシウムが検出され、文科省の調査でもセシウムが高い値を記録した直後のことである。マスコミ報道で動揺する村民をなだめるためだ。

 この頃、山下センセイはテレビ番組でもしきりと「福島の人は放射能を浴びても心配することはない」と吹聴していた。通信環境が劣悪でネット情報に接する機会が極めて少ない村人は、山下センセイの御高説を信じきってしまったのである。
 
 村職員や村議会議員から得た情報をもとに「山下教授・洗脳セミナー」の全容をここに再現する――

 「長崎、広島の被爆者の研究データに基づいた話をします。IAEAの発表がありましたが、その基準も長崎、広島の被爆者の研究データに基づいて作られている発ガン性のリスクであり、データは正しいものだと考えています。」

 「 1度に100mSv/h以上の放射線を浴びると発ガン性のリスクが上がります。放射線は赤外線などと同じで、近づけば熱いが離れれば離れるほど影響はなくなるので、今、福島第1原子力発電所で出ている放射線は、40km離れている飯舘村までは届きません。 問題なのは、放射性降下物(塵のようなもの)が降ってくることです。」
 
 「IAEAの出したデータは、正しいのですが、物理的なデータは出せるが、そのデータが持つ意味、健康に対するリスクにどのくらい影響を与えるのかをきちんと話せる人、専門家がいません。」

 「今の飯舘村の放射線量(Sv/h=シーベルト/時間)では、外部被ばくは全くありません。問題は、内部被ばくです。今日は内部被ばくの話しをしに来ました。皆さんは、普通に生活していても年間1.5mSvの放射線を浴びています。自然界から浴びる放射線の量はその場所によって違う。ブラジルでは年間10 mSvの放射線を浴びる地域もあります。」
 
 「放射線量は、シーベルトやベクレル、グレイなど色々な単位が使われるので分かりにくい。注意すべきはシーベルトです。放射線の被ばくは、1回で浴びるのと蓄積して浴びるのでは大きな差があります。」
 
 「小さな量の被ばくは、全く健康被害はありません。人間は代謝しているからです。1mSv/hを1回浴びると1個の細胞が傷つきます。詳しく言うと1つのDNA(遺伝子)が傷つくのです。しかし、人間はそれを直すことが出来る仕組みを持っています。」
 
 「DNAは、たばこを吸ったり、酒を飲んだりしてもが傷つきますが、全員がガンになるわけではないことからも、直す仕組みを持っていることが分かってもらえると思います。」

 「100mSv/hの放射線を1回浴びると100個の細胞が傷つきます。1個くらい直すときに間違えるときがある。1000mSv/hだと1000個の細胞が傷つく。そうすると3個位間違えてしまう。発ガン性のリスクが高くなります。しかし、そのガンになるリスクは決して高いものではありません。たばこを吸う方がリスクが高いのです。 今の濃度であれば、放射能に汚染された水や食べものを1か月くらい食べたり、飲んだりしても健康には全く影響はありません。」

 「チェルノブイリでは、消防士などが31人死亡し、276人が急性放射線障害になりましたが、9割は助かりました。この人達は原発のすぐ近くにいて被ばくした人達です。ですから今福島第1原発で復旧の作業をしている人達は同じようなリスクがありますが、飯舘村にいる人達は原発から30km以上離れていますから、急性放射線障害になったりすることはありません。私たちは、半径10km圏内の人の避難訓練を毎年やっていますが、現在の20kmはそれより広いので、その外側にいる人は原発からの直接の外部被ばくは全くありません。」

 「チェルノブイリでは、事故からソ連崩壊までの5年間の間に、住民に対して情報を伝えていませんでした。そのため、500万人の住民達が放射能に汚染された食物を食べ続けました。その中で、健康被害があったのは小さい頃に放射性ヨウ素に汚染された牛乳を飲み続けた子どもたちでした。甲状腺ガンになったのです。」

 「牛は、被ばくすると甲状腺にヨウ素を蓄積します。それが牛乳に沢山出てくるのです。それを飲んでいた子どもたちが、事故後5年を経過する頃から甲状腺ガンになったのです。」

 「放射性ヨウ素の半減期は8日なので、2か月でゼロになります。この2か月間注意すれば良いでしょう。ヨウ素は粉塵になりやすいので、風が強くホコリが舞い上がるときは外に出ないなどの対策が必要となります。」

 「放射性セシウム137の半減期は30年ですが、雨が降れば洗い流されるので減っていきます。放射性セシウムが体内に入った場合、2か月で半分になります。セシウムはカリウムと同じような動きをするため、筋肉に集まる性質がありますが、筋肉は、命に関わる重大な臓器ではないためリスクは低い。チェルノブイリでも肉腫(筋肉のガン)になった例は報告されていません。また、カリウムと同じように尿となって体外に排出されます。」

 「今後は、モニタリングが大切になってきます。放射線量の高い場所=ホットスポットの対策は別に行うことが必要です。外で遊べるかどうかなどの安全基準を行政が出すべきです。リスクの高い子どもと妊婦をどう守るかが、大切になってきます。」

 「現在、20歳以上の人のガンのリスクはゼロです。ですからこの会場にいる人達が将来ガンになった場合は、今回の原発事故に原因があるのではなく、日頃の不摂生だと思ってください。長崎や広島で被ばくに会った人たちは、5年後に白血病になる人が増え、10~20年後に固形ガンが増えました。60年以上経つと多重ガンになる人が増えました。」
 
 「放射性物質は、同心円状に広がるわけではないので、その意味からもモニタリングは大切です。これからは、『環境リスク』の管理が大切になってきます。」

 【福島、飯舘村は風評被害と闘うシンボル】 

 セミナー後半は質疑応答となった。出席者は一様に「飯舘村が放射能汚染されている」との報道に不安を抱いており、次々と質問の手が挙がった。山下センセイは何食わぬ顔で「安全、大丈夫」と説いた。

質問:「健康面で安全なのはお話を伺ってわかった。しかし、『安全だ、安全だ』と言われると不安になる人もいる。」

山下:「人間の感性はそういうものであると思う。また、火もとが治まっていないため安心感が持てないでいる。直接的な被ばくは現状が続けば全くない。」

質問:「原発の従事者は被ばく上限が年間50mSvであるに対し、一般人は年間1mSvである。差があるのはなぜか。」

山下:「一般の人の被ばく上限は1歳の子どもを基準に作られている。また、一般の人が不用な被ばくを受けることがないように数値が設定されている。従事者は20歳以上なので50mSvでも問題がない。ガンのリスクが上がるのは年間100 mSv以上である。それ未満であればリスクはゼロと考えてよい。」

質問:「32番(注:飯舘村飯樋地区)の観測点の数値が高い。MAXで140μSv/hで、現在でも38μSv/hである。今までの値で足し算をしていくと、1mSvには20日くらいで達してしまう。大丈夫なのか。」

山下:「福島で3月15日に20μSv/hであった。先程話したように人間は新陳代謝によって新しく細胞を作り出しているのでμSv/h(マイクロのレベル)であれば全く問題ない。10μSv/hまで下がればより安心である。
 現在、メッシュで土壌検査を行っているので、その結果、値が高いところを重点的に、マンパワーを投入して行くことが大切だろう。福島や飯舘村が取り残されて良いわけがない。国や様々な機関、世界各国からの支援も受けて復興させていくべきである。」

質問:「妊婦や子どもを守っていくことが大切だとの話だが、具体的にはどのような対策を講じればよいのか。」

山下:「一般人の年間の被ばく限度は、1歳の子どもを基準に作成されている。妊産婦は安全なところへ避難された方が精神的なケアも含めて考えると望ましいと思う。ここで頑張ろうと言う人がいてもそれはそれで良いと思う。」

質問:「先生によって色々な話があって良くわからない。また、安全だと言いながら、一方では摂食制限をしていたりして矛盾を感じる。飯舘村は農業の村なので、いま作付けをしないと今年の収穫は望めない。」

山下:「専門家の間で意見が分かれるのは、100mSvを超えないとリスクは生じないという考え方と100mSv以下でも放射能の値に比例してリスクがあると考えるかの違いである。私は長崎と広島の被ばく者、チェルノブイリの被爆者の経験を基にお話をさせてもらっている。先日、首相官邸に呼ばれたが、国の仕事はお断りした。その理由は今私を必要としているのは福島だからである。情報の確かさは国より福島県の方が上だ。」

質問:「セシウムによる土壌汚染が心配。『日本で最も美しい村』が世界で最も汚染された村になってしまったのではないか。風評被害も心配だ。」

山下:「福島は、飯舘村は風評被害と闘うシンボルである。また、そうなっていかないといけないし、私も精一杯応援をしたいし、一緒に闘って行きたいと思っている。」

質問:「飯舘村は、小学校、中学校を隣町の川俣で開設する予定である。安全であればその必要性はないとも思うがどう考えれば良いか。」

山下:「モニタリングをすることが大切である。放射線は計ることが出来るので、調査して安全宣言を出すとか、計測機器を設置して基準値以下であることを公開すれば安全が確認できる。」

質問:「先生の話を直接聞けば安心する。もっと多くの村民を対象に今日のような話をしていただけないか。」

山下:「放射線に関しては、正しい恐がり方をすることが大切である。長崎大学以外にも広島大学の先生達も福島に入っているので、協力を得て行くことも可能ではないか。私も協力は惜しまない。出来るだけ対話形式で不安を取り除いていきたい。今回の問題で、メディアの責任は重大です。政府や関係機関が正しい情報を出し、それをメディアが正しく市民に伝えなければならない。その上で、市民は正しく理解する努力が必要だ。そして正しく行動をする。今、この3つが大切。
 
 「明日、福島県立医科大で、長崎大学、広島大学、京都大学などの専門家が集まって、市民が混乱しないように情報の出し方を統一するための会議を持つ。大変重要な会議になると思う。」
 
 「バックグラウンドで年間0.05mSvの放射線を浴びている。世界ではバックグラウンドでもっと高いところがあるが、リスクは高くならない。今の値であれば、10μSv/hであれば外で遊んでも大丈夫だ。」

質問:「水道水の安全宣言は出されたが、井戸水は安全か。」

山下:「水道水のセシウムは水道施設の濾過装置で駆除することができる。家庭用のフィルターでは保証できない。井戸水は井戸に蓋をしてあれば土壌がフィルターの役割をするので駆除できるため、問題ない。沢水はセシウムを除去できないので飲まないように。」

質問:「今日の話を聞いて安心したが、このような話を国に提言してはどうか。」

山下:「今までも何度か提言を行ってきている。官邸と意思疎通していきたい。」

質問:「値の高い地域=ホットスポットの具体的な対策は?」

山下:「値の高い地域の対策をこれからどうするのかということは、最も大切なことだと認識している。しかし、土壌汚染に関しては日本には基準がないので、今後基準が示されていくと思う。また、モニタリングの結果がでれば、放射能の高低を示した天気図のようなものが出されると思う。ここから先は環境アセスメントの専門家の仕事になると思う。」

質問:「外遊びさせる際にマスクは必要か?」

山下:「花粉対策には必要だが、放射線の予防にはあまり役立たない。それより、外で遊んだ場合はシャワーを浴びたり、顔や手を良く洗うこと、うがいをするなど、インフルエンザの予防策と同じ対策が有効である。人間は代謝をするので今の放射線の量であれば、タバコを吸うよりずっとガンになるリスクは低い。」

ラベル:

元東電社員の内部告発文です

短くお話ししますと、僕は福島原発、第一原発から15キロ真西に住んでました。標高は550ぐらいあったんで、津波は全く問題なく、家も束石方式の基礎の古い家に住んでたんで、平屋の、で、屋根も軽くて、ちょうど本震が来たときは薪の仕事をしとって、で、一服しようかなと思って、3時前だけど、まあ、いっかなと思って、ココアを、薪ストーブに火入れて、ココア飲んで、で、たまたま午前中にデジタル放送のテレビの難聴区域だったんで、光ファイバーみたいなのを大熊町が引いてくれて、その工事が終わって、で、別にテレビとか、全然見たくないんだけど、子供とかがいるんで、テレビ見れるようにしたんですけど、で、ぱっとテレビつけたら、どーんと緊急地震速報が出て、で、これだと思って、すぐ外出て、で、ココア持ってたんだけど、薪割り台のとこに置いて、で、2分、3分弱ですか、本震があって、その間、山がもう、ごーってずっとうなってて。で、ココア、ほとんどこぼれました。そのぐらい。でも、立ってられて、別に這いつくばって腰抜けるようなほどでもなくて、薪ストーブにちょうど火入れたばっかりだったんですけど、中の煙突がちょっと外れたぐらいで、ひっくり返りもせず、何の被害もなかったです。

で、次の日、爆発したんですね、1号機が。その爆発までは、僕はもう、地震、津波、炉心溶融というのはもう予測してたんで、で、嫁はちょっと離れたとこに、たまたまちょっといたんで、迎えに来てくれて、土曜日、で、常葉町っていう35キロのところに嫁の実家があったんで、そこに逃げて、で、2日ほどして、まあ、子供もまだ小学校2年生の女の子なんで、もうちょっと逃げようかって話になって、さらに嫁の親戚筋をたどって、栃木県の那須、70キロぐらいですね。まで逃げて、で、そこに3週間ぐらいいたんですかね。で、高知県の県庁が県営住宅の無料開放を宣言してもらったんで、もともとナカムラのほうに、ほうばい?がおったんで、僕、サーフィンやるんですけど、サーフィンブラザーズがいて、県営住宅あれば、余計行きやすいかなと思って、4月の頭にこっちまで逃げてきました。

実際、じゃあ、放射線、どのぐらい浴びたのかなってぱっと計算したんですけど、20ミリシーベルトありました。放射線量率って単位時間当たりのマイクロシーベルトとか、ミリシーベルトで表示されてますけど、僕は一応、原子力、学校合わせると20年いて、国の日本原子力研究所ってとこで大学の原子炉工学コースのさらに短時間濃縮コースみたいのを半年ぐらいトレーニングを受けた人間なんで、ちょっとした線量率の計算とか、あと、どのぐらい積算で浴びるのかって簡単な計算方法はもう自分でできるんで、で、こっち来て、落ち着いて、計算したら20ミリシーベルトを大体浴びてて。

結局、具合悪くなりました。はっきり言うと。栃木の那須に逃げて、すぐ、だから、4日目ぐらいからもう鼻水、どろどろの鼻水が出て、で、鼻血もとまんなくて、のども痛い。これが低線量障害ってやつなんですね。

だから、実際、100ミリまで行かなくても、恒常的に常に浴びてれば、何らかの障害というのは出てきて、で、国も政府も、当然、原子力安全委員会も、東電も、全く問題ないって言い方してますけど、全く問題あります。というのが1つ、僕の生の証言です。

一応、今日あんまりコピーしてこなかったんですけども、単位時間当たりの線量率をどうやって積算にするのかという計算式を書いたメモ、すごい汚い字なんですけど、書いてきたんで、欲しい方はどうぞ持ってってください。

で、0.24マイクロシーベルトパーアワーって書いてありますよね、新聞に。1時間当たり0.24マイクロ、それを1年間ずっと浴び続けると、2ミリシーベルト、1年間当たり浴びるんです。

ICRPって国際放射線防護委員会が勧告してるのは、一般公衆の被曝線量限度ってのは1ミリシーベルト、わかりますか。その20倍をたった1カ月もたたない3週間ぐらいで浴びちゃったんです、僕は。

で、僕はもう今年47歳なんで、そんなにもう細胞分裂もしてないからいいんですけれども、子供、子供はもう細胞分裂、活発で、自分の原本のDNAをコピーして体でっかくしてるわけですから、壊れたDNAをコピーすることによって発がん率ってのは高まりますんで、まあ、子供もすぐこっちまで避難させたっていういきさつなんですけれども、そんな、ちょっと生々しい感じの話になっちゃんですけど。

で、もう1つ言わせてもらうと、僕は10年前に東電やめたんですね。で、何でやめたかって皆さん、聞いてくるんだけど、理由はね、ほんとに簡単なこと。もう、うそ、偽りの会社、ひどい会社。で、偉くなれるのは東大の原子力出てきた人間、技術系だったら、もしくは東大の法学部出てきた人間が社長とかになりますから。で、もう、そういうエリート官僚主義の最先端行ってるとこなんですね。最先端っていうのかどうかわかんないんだけども。

で、うそばっかついてて、例えば、あるものが壊れましたと、このハンドルが壊れました、壊れた理由は、例えばこうやって日に出しといて、紫外線で劣化して壊れたっていうのが普通の理由なんだけれども、それを経産省、昔でいうと通産省、で、今でいうと保安院と原子力安全委員会に説明するにあたって、自分たちが説明しやすい、しかも、結果ありきでつじつまが合うようにストーリーをつくって、それで保安院に報告してプレス発表するわけです。それを専用のテレビ回線を使って、トラブルをちゃんと収束するまでの間、テレビ会議で延々と、昼夜を問わず、1週間缶詰とか、2週間缶詰は当たり前の中で、どうやって壊れた、ハンドルが壊れた原因を役所で説明しようかってことをやってるわけです。

で、僕はもう17のときからサーフィンやってて、レゲエの神様のボブ・マーリーが大好きで、で、そのせいで、そういううそ、偽りに気がついて、僕は会社いるときにバランス崩しちゃってですね、そういう世界にいたから。いつも自然と触れてて、レゲエが大好きで、ビールも大好きで、で、友達といい波乗って、おいしいビール飲むっていう生活と、その東電のその組織の中での役割っていうギャップですよ、真逆ですから、はっきり言って。

で、それでバランス崩して、もうやめたいって表明して、やめるのに3年かかりました。3年です。もう引きとめに引きとめて、で、最後、もう、僕ちょっと労働組合の仕事とかも少しやってたんで、労働組合の委員長と面談になって、引きとめの面談になって、で、何で、キムラ、やめるんだと、そのほんとうの理由を教えてくれと労働組合の委員長に言われたときに、僕、こう言ったんです。

はっきり言って、10年前ですよ。原子力発電とか、原子力エネルギーというのは斜陽、終わってるって。

だって、わかりますよね。皆さん、ほんとに意識が高い人たちだから、プルトニウムの241番が放射能の力が弱まる、半分になるまで2万4,000年かかるんですよ。今この瞬間使ってるエネルギーのために2万4,000年先の子孫にごみを、負の遺産を受け渡すことの解が出てないわけじゃないですか、答えが。なのに、発電し続けてることのその矛盾、だから斜陽なんですよ。

そしたら、労働組合の委員長、こう言いました。キムラ、おまえ、頭が狂ったんだな、気が狂ったんだな。

僕は、あんたが気が狂ってるんだよってはっきり言ってあげました。そしたら、すごい怒って、おまえみたいなやつはもうやめろと、そう言われて、やめられて。

で、またその後におもしろい話があるんですけど、僕はね、原子炉の認可出力ってあるんですよ。例えば福島第一の1号機だったら、1,380メガワットなんですよ、原子炉の出力は。1,380メガワットを電気にすると、46メガワットで、東京ディズニーランドを1日動かすのに必要な電気は57メガワット。だから、福島第一の1号機じゃ東京ディズニーランドは動かないんです。足りないの。

でね、電気の出力ははかれるんですよ、ちゃんと。オームの法則みたいなやつで。「オーム」(ガヤトリー・マントラのたぐい?)ってやつ。なぜかオームなんですけど。

で、1,380メガワットをはかってるんですけども、間接的に、だけど、認可出力が1,380メガワットだから、絶対に超えちゃいけないんです、それは。1時間に1編コンピューターを使って計算して、打ち出しして、保安院に報告するんです。

で、1,380メガワットを1メガでも超えちゃいけないんです。で、誤差っていうのは2.5%なんです。ということは、27メガワットプラマイ誤差があるんですけど、だから、うちらは技術者の判断で、それは誤差範囲だからっていうことで下げるんですよ。1,381にならないように、僕が計算機に、大型コンピューターにアクセスして、裏技なんですよ、これは。アクセスして、超えそうなときに係数を掛けるんですよ、0.995とか。1に対して。それで認可出力を超えないように、打ち出しが、そういう操作をしてたんですよ、僕は。

で、それができるのは東京電力の中でも、4,000人原子力従事者がいるんだけども、社員だけでも、その中でも2人か3人、そんな技を持ってたんで、なかなかやめれなかった。全くやめさせてくんない。

何でかっていうと、やっぱりこうやってね、内部告発みたいなことするわけですからね。あれは間違ってるよって。だって、僕、人並みぐらいには正直な人間ですもん。だから、知りたい人にはこうやってちゃんとアナウンスして、ほんとうの情報だけ、さっきの単位時間当たりの線量率をどうやって年間にかえるのかとか、そういうことも全部レクチャーしますんで。

そういうことを危惧して、東電は僕に、会社やめるときに、850万円退職金上乗せしてくれたんです。そのときに、本店に呼ばれて、副社長に、キムラ君、わかってるよね。何がわかってんだろうって思ったけど、わかってますって。わかってるよねって言われたら、わかってます、わからないとは言えないんで、じゃあ、もう帰っていいよって言われて、面接2分、それで850万上乗せしてくれて、で、1,300万もらって、まあ、親が事業やってたんで、全部そっちに回しちゃって、今はそんなお金持ってないんであれなんですけども。まあ、そんなおもしろい話が1つあって。

で、あんまり、第一の1号機も燃料の全体の燃料の7割が溶けちゃって、で、最近はちょっとデータ見てないんですけれども、原子炉の圧力とかも上がってるし、格納容器内の放射線量率も上がってるし、で、ヨウ素の131番っていうのが減ってない、最近ちょっと減ってきたみたいなんですけども、つい最近までは確実に再臨界になってました。だって、皆さん勉強してるから、ヨウ素の131番というのは放射能の力が半分になるのにたった8日間ですよね。なのに、もう8日たって、もう1カ月近くになってるのにヨウ素131がどんどん増えてる、それ自体がもう再臨界して、臨界にならなければ、ヨウ素というのはできないんです。絶対に。中性子、ぼーんとウラン235番が受けて、割れて、ヨウ素の131番っていうのができるんですよ。原子力っていうのはそういうもんなんで。で、そのうちのアインシュタインの相対性理論の話になっちゃうんですけど、そのうちのほんの1グラムとか、0.何グラムが熱になって、で、水を温めて、蒸気にして、その蒸気をタービンに回して、タービンに直列につながって発電機を回して電気ができるんです。それが発電システムなんで。

で、絶対にヨウ素の131番は中性子が出て核分裂しない限りは、絶対に出ないんです。だから、再臨界してて、そういう、ほんとは再臨界してるのに、原子力安全委員会、認めないでしょう。東電、認めないでしょう。政府も認めないでしょう。これはね、再臨界はしてたんです。つい最近まで。これはもう事実です。プロがほんのちょっと原子炉の物理とか知ってる人間であれば、だれでもわかること。それがまず1つ、うそね。

で、さっき言った、例えば0.24マイクロシーベルトパーアワーというのは安全だとかっつってるのもうそ。うそです。

それが僕は今日、皆さんに伝えたかったことです。で、高知は結構離れてるんでいいんですけど、ドイツの気象局が出してる放射線の、放射能の分布予測、スピーゲルっていうんですか、わかんないですけど、それを見て、北東の風が日本を全体を流れてくるときは、絶対に子供を雨に当てないでください。あと、女の人、これから子供をまだ産む人は出さないでください。それは、おんちゃんらはいいですよ。おれとかも含めて。

何でかっていうと、セシウムの137番というのがあります、今度。それの放射能が半分になるのが30年かかるんです。で、何が危ないかっていうと、セシウムの137番というのは筋肉にたまりやすいんです。男の人は比較的筋量が多いんで、筋肉に薄く、体の中に取り入れたとしても薄く広がっていきます。だけど、女の人は乳腺と、あと子宮、どうしても筋肉がないんで、そういった器官に濃縮しやすいです。そうするとやっぱり乳がんの発生率とかがちょっと上がってしまう可能性があるので、そんなことは知ってれば防げることなんで、で、どうしても外に出なきゃなんないときは、布マスクの中にガーゼ入ってるじゃないですか。それをぬらして、で、マスクして外に出る。

あと、ヨウ素が出てる限りは、ヨウ素はやっぱり昆布とか海草類にヨードとしてたまるので、そのヨウ素なんです。で、髪の毛から吸収されやすいです、人間は。だから、帽子をかぶって、直接雨に触れないようにするっていうのが1つ防げる方法です。

全然そんなことだれも言わないですよね。政府も。だけども、これだけは僕は言いたかったんで、今日、ナカムラから来てみました。

あんまり話が長くなっちゃうとあれなんで、最後に1つだけ。

何かチェルノブイリの30キロ圏内にあるすごいきれいな泉を守った長老たちがいるらしいんです。どうやって守ったかっていうと、僕、こんなに原子力のこと勉強して、物理のこととかもある程度勉強したけども、目に見えない力ってのも絶対あるんです。その30キロ圏内にあった泉を守った長老たちは、逃げなかったんです。逃げずにその泉をどうやって守ったか。祈りです。だから、そう言っちゃうと信じる人も信じない人も、どのぐらいの割合でいるかわかんないけども、もしちょっとでも信じてもらえるんだったら、朝、まず、福島第一が穏やかに眠りにつきますようにって祈りと、あと、出てしまって、僕たちが使った放射能じゃないですか。電気のもとだから。それが、愛と感謝の思いによって消滅して、無毒化するようにという祈りで、何とかみんなで力を合わせて、次の世代に伝えてもらえたらなって思います。

以上です。ありがとうございます。

海の汚染についてはよくわからないのですが…

放射能汚染水は、淡水なので、海水よりも比重が小さく、海水とは混じりにくい。
したがって、沿岸海流というものに乗って、この国の沿岸部を中心に巡るのではないかとも言われていましたが、海底の汚染が進んでいるということは、放射性物質の比重の問題もあるから、そう単純ではないのでしょう。

どこかで、海の汚染の詳しい人の意見を聞いておきたいものです。

まあ、わたしは、小魚は別として、他の魚たちは、食べようと思っている人間ですけれど(歳だからねえ…)、それでも情報だけはほしいですよね。

ラベル:

海の汚染

長期化する福島第1原子力発電所の事故の問題で、文部科学省は宮城県気仙沼市沖から千葉県銚子市沖にかけての海底の土に含まれる放射性物質の濃度を測定し、2011年5月27日に結果を公表した。

5月9日~14日に12か所での土を採取して測定したところ、福島第1原発の沖合約30キロの地点で、1キロあたり320ベクレルのセシウム137が検出された。2009年に実施した検査では、ほぼ同じ地点で検出されたセシウム137は1ベクレル程度だった。

残りの地点からも放射性物質が検出されており、広い海域に放射性物質が拡散していることが明らかになった。

ラベル:

オーランチオキトリウム


新エネルギーは、すぐ側まで来ています。

それでも原発を稼動させ続けるのでしょうか?

日本の原発は、単なる原発ではありません。
地震付きの原発です。
津波付きの原発です。
しかも、原発の建造物には耐震偽装の可能性もあります。
(たまらんねえ…)

前述の藻がある可能性を示しているではありませんか。
わたしは、毎年、5000億という原発利権の税金にたかるハエにこの国を明け渡したくはないです。

懸命な政治家が一人でもいることを願います。
賢明な政治家が一人でもいることを願います。

ラベル:

武田先生のご意見です

海の汚染の考え方と問題点

海の汚染が難しくなってきました。

「難しい」というのは、魚や海藻が食べられなくなるという意味ではなく、人類が初めて体験する「海の汚染」というものが、かなり複雑な様相を見せそうだということです。

陸に降り注いだ放射性物質もややこしいものですが、それでも畑に降った「粒」は次第に地中深く下がっていくだけですし、そこに植えたホウレンソウも足がないので「歩きません」.

でも、海は、

「海流が激しく、魚が泳ぐ」

という二つの動きがあり、さらに

「深さ」

もあるので、なかなか考えるのが難しいのです.

それに加えて、「東電の妨害」があります。

東電はすでに福島原発から漏れた水の分析を終わっていると思います.その水は原子炉の中を通ってきていますので、蒸発しやすい核種(軽い元素か化合物)も、沈殿しているもの(重い元素や化合物)も両方を含んでいると思います.

具体的に言えば、ヨウ素、セシウム、ストロンチウム、プルトニウムは含んでいるのは間違いない。あまり期待していないが、国民の健康のため発表を求める必要があります。

「海を分析する」より「東電から何が漏れたか」が判る方が正確に事実を把握できるからです。

・・・・・・・・・

海に漏れた元素はヨウ素、セシウム、ストロンチウムが主で、ヨウ素は海藻に、セシウムは中型から大型の魚の肉に、ストロンチウムは小魚にたまり、それが人間の体に入り、ヨウ素は甲状腺、セシウムはいろいろなところ、ストロンチウムは骨に入るでしょう.

今のところ、福島から千葉以外の海は強く汚れていることはありませんが、今後の動きに注意しなければならないと思います。

私は年齢的にもそれほど注意しなければならないことはないのですが、小型の魚は避けるようにしています.

・・・・・・・・・

ところで、問題は「地産地消」や「風評」のかけ声で生協やスーパーが全国に運んでいる汚染された食材、検査を拒否したお茶の葉、瓦礫、それに魚、海藻が「ゴミ」として捨てられ、それが「焼却炉」で焼かれると、その煙のなかには移動した分の放射性物質がそのまま出てきます.

放射性物質のやっかいなことは「煮ても焼いても、無くならない」ということです。「なにかを使って放射性物質を除く」というのは、「無くなる」のではなく、「別の場所に移す」ということです。

もっとも問題になるのは、「海水にでたプルトニウムが、魚に取り込まれ、それを調理したり、食べた人が残りを生ゴミに出し、焼却した場合」です。

プルトニウムは胃に入ると、人間は消化器からは取り込みませんから危険は少ないのですが、プルトニウムの微粒子が肺に入ると肺ガンになります.

つまり、プルトニウム問題は魚を食べることより、たとえば魚を裁いたり食べたりした残りを生ゴミに出し、それを自治体が焼却すると、プルトニウムの微粒子が自治体の焼却炉の煙突からでて、肺に入ると言うルートです.

これはかなり問題になるでしょう.

まだ、環境省はもちろん、各自治体も「放射性物質で汚染されたものを移動する」ということがどのような影響を与えるか、ほとんど考えてはいません。

彼らは、縦割り行政の中で、日本人の健康とは関係なく、自分たちの仕事だけが片づけばよいというどうにもならない考えだからです.

・・・・・・・・・

海の問題のもう一つやっかいなものは、「ストロンチウムやプルトニウムは測定に時間がかかるので、魚が腐った後、測定値がでる」ということです。

お寿司屋さんなどはどうなるのかと心配です.

海が汚れてきて、魚から放射性物質がでるようになると、「刺身や寿司」はすべて冷凍の魚を使わざるを得ないでしょう.つまり、検査結果が出てきてから食べるしかないからです.

福島原発のことで、日本の食の伝統が守れなくなるかも知れません.

・・・・・・・・・

海の汚染は、イカナゴから始まり、今は藻類がもっとも汚染されているようです。これから6月になると中型の魚、7月は大型と順次、移ってきます。

魚や海藻、貝は日本の食生活の中心をなすものです。東電がデータを出すのはもちろん、政府の機関は全力をあげて魚の放射性物質の測定をして、確実なデータを早く提供して欲しいと思います.

(平成23年5月29日 午前9時 執筆)

武田邦彦

ラベル:

若者のために

朝日ジャーナルの原発特集が、週刊朝日の増刊号として出ています。

いろいろ思うところの一致がありましたが、中でも、小出先生の、

現地の農業漁業を守ることと子どもの安全を守ることを両立させるため、放射能汚染された農業漁業産物を自分が率先して食べると語る姿に、強く当事者性を感じました。

ひとつの当事者としての責任の取り方だと思います。

ラベル:

安全、安心というたわ言

そろそろ、覚悟しなければならない時期に来ていると思います。
安全な食べ物は、子どもたちへ。
特に、学校鵜給食は、気をつけてください。

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、新たに宮城県と茨城県の沖合の海底で採取した土からも、通常の濃度を大幅に上回る放射性セシウムが検出されました。専門家は「魚介類への影響がないか、広い範囲で監視を強めるべきだ」としています。

東京電力福島第一原発の事故で、文部科学省は、放射性物質による汚染の広がりを確かめるため、今月9日から14日にかけて、太平洋沿岸の南北300キロに及ぶ合わせて12ポイントで海底から土を採取し、分析しました。その結果、新たに調査を行った宮城県と茨城県の沖合の海底を含むすべての調査ポイントで、放射性物質を検出したということです。このうちセシウム137の濃度は、▽仙台市の沖合30キロの深さ45メートルの海底で、通常の100倍前後に当たる1キログラム当たり110ベクレル、▽水戸市の沖合10キロの深さ49メートルの海底で、通常の50倍に当たる1キログラム当たり50ベクレルを検出したとしています。これについて、海洋生物に詳しい東京海洋大学の石丸隆教授は「海流に乗って拡散した放射性物質を、水面近くでプランクトンなどが吸い込み、海底に堆積したとみられる。土は海水に比べ放射性物質の濃度が低下しにくく、海底の小さなエビやカニなどを食べる大型の魚に蓄積するおそれがあるので、魚介類への影響がないか広い範囲で監視を強めるべきだ」と話しています。

ラベル:

2011年5月28日土曜日

チェ・ミンシク

わたしは、シュリのこのシーンのチェ・ミンシクが好きです。
ここに韓国映画の緊張が集約されています。

どのシーンかをお知らせは、出来ませんが、わたしの土曜の午後のともし火になってくれました。

http://gyao.yahoo.co.jp/player/00867/v00157/v0000000000000001608/?list_id=1346469

ラベル:

シュリ


福島以後、この国も戦時下に突入したと考えていいのかもしれない。
安全な食物は、もはやこの国にはないと考えていいのかもしれない。

年寄りは、放射性物質を享受し、若い命を育てることを第一にすべきなのかもしれない。

「シュリ」を眺めていれば、この国の能天気さがよくわかる。
もちろん、わたしはその能天気な人々の代表的な存在です。

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驚くには値しない、部外者とは、もともとそういうものです

<福島第1原発>東電社長、地震当日は奈良観光 東京へは翌日 緊急指示出せず
毎日新聞 5月28日(土)2時30分配信

 東日本大震災が発生した3月11日前後の清水正孝・東京電力社長の行動が27日、
毎日新聞の取材で明らかになった。
東電が説明していた「関西財界人との会合のための出張」とは異なり、
奈良・平城宮跡や東大寺の修二会(しゅにえ)(お水取り)見物が主で、
平日に夫人、秘書同伴という観光目的の色彩が極めて強く、
業務に相当するような公式行事はなかった。
東電は清水社長の夫人同伴の関西出張を認めておらず、
東電側の隠蔽(いんぺい)体質が改めて浮き彫りになった形だ。

 毎日新聞の取材に対し東電は「清水社長の日程は、相手のいることなので公表できない。
否定も肯定もしない」と答えるだけで、詳細を明らかにしていない。

 関係者や奈良県によると、清水社長ら3人は3月10日午後、
2泊の予定で奈良市のホテルにチェックイン。
11日に、夫人同伴で東大寺(奈良市)のお水取り観賞が予定されていた。

 清水社長は11日午後、電気事業連合会会長として平城宮跡を「視察」。
見学中の午後2時46分に大震災が発生し、視察を切り上げ
、同日夜の宿泊とお水取りの観賞を取りやめた。
電事連は、平城宮跡をメーン会場に開かれた平城遷都1300年祭に協賛していた。

 関西財界人との会合について、関電首脳は「清水社長に会っていない」と否定し、
他の主要関西企業トップも清水社長との懇談を否定している。
清水社長の平城宮跡視察についても、東電広報部は「公表できない」としか答えていない。

 大震災後、清水社長は奈良から愛知県に移動したとされるが、
奈良からいったんタクシーで神戸空港(神戸市)に向かったとの情報もある。
その後、航空自衛隊小牧基地から輸送機で東京都千代田区の本店に戻ろうとしたが、
輸送機が途中で引き返したため帰京できず、翌12日午前に民間ヘリで東京に戻った。

 震災発生時、勝俣恒久会長も中国出張で東京を不在にしていた。

 この間、東京電力福島第1原発は冷却装置が機能せずに炉心溶融(メルトダウン)が進み、
チェルノブイリと並ぶ最悪の原発事故に発展した。

ラベル:

グエムル -漢江の怪物-


こういう時期にこの映画を見ると、いろんな意味で、たまりませんね。

シナリオに力の入った作品です。

ラベル:

淡い期待が少し実現しました

文科省が20ミリから1ミリに変えたことで、ややホッとしたことや、秋田県のお医者さんからのメールで、放射線の取扱に十分な注意をしていただいていることなど、良いことも続いた昨日です。

やはり日本のお医者さんは信頼できます.

また、テレビ報道も少し様子が変わってきて、「放射線に注意する」ような番組が多くなったようです。でも、3月の最初の一撃で多くの人が被曝したことを考えると、素直には喜べないところもあります。

一方では、海の汚染がだんだんハッキリしてきたり、東電はデータを隠したり、相変わらず。もっとも、もともと東電や保安院など「ウソの常習者」の発表を聞く方がおかしいのかも知れません。

・・・・・・・・・

もともと、今回の福島原発の事件は「技術的問題」より「人災」の色彩が強いと私は思います。近くに原発がある人は参考にしてください。

1) 地震や津波に強く設計できるのに、総合的に言えば「震度5」ぐらいで原発を設計するという非常識なこと   が行われていたこと、

2) それでいて、平気で理由も示さずに「原発は安全です」と言っていたこと、

3) 電力が「安全です」というのは当然なのに、それを受け入れていた日本社会と、実質的にチェックしていな    かった保安院、

4) 原発がこればお金がもらえるという考えもあったこと、

5) 技術は間違いが起こるのだから、起こった時のことを考えた事前の対策が必要なこと、

6) 対策が出来ていたら、その訓練もすること、

7) 実際に福島原発で事故が起こりそうになった3月11日夕刻、気象庁が風向きを発表して、それに基づ い   て11日の夜にバスなどで県民が非難していれば、一人も被曝を防ぐことが出来たこと、

8) 特に、子供達やお母さんだけでも非難させたかったこと、

9) 続いて、あらかじめ準備しておいた「ビニールシート」を畑にかけて畑を守ること、

10) 原発の傍に急いで200メートル、深さ5メートルの防水プールを掘って汚染水のため場所を作る事、

11) 原発の傍に「汚染された土や瓦礫」を置いておく敷地を確保すること、そして積極的に汚染地帯から土や    瓦礫を回収すること、

12) 福島の人に直ちに線量計を配り、健康診断を開始すること、



13) 1年1ミリを越えそうなところでは、児童生徒を疎開させ、放射性物質を含まない給食を確保すること、

14) 福島の人に汚染されていない水、食糧を配ること、

などをしておけば、被害はほとんど無かったと思います。

つまり、「原発は安全だ。
だから事故のことなど考えない」というのではなく、「原発を安全に作る事、事故を考えておくこと、それに対して電力会社が責任を持つこと、事故が発生しそうなときに住民の避難を開始すること」など、当然のことをしなければならなかったのです.

首相や原子力安全委員長がせっかく福島原発に行っていたのですから、そこで「国民を被曝から守るために、非難させろ!」と大号令をかけるべきだったのです.

原発に海水を注入するかどうかなどは技術的な問題ですから、発電所長に任せ、首相は「私は原発のことは詳しい」などと言わないで、「国民の健康を守るための非常手段」を発令しなければならなかったと私は思います.

(平成23年5月28日 午前7時 執筆)

武田邦彦

ラベル:

不正確な情報たち

放射線測定位置にばらつき 地表1mから80m、16都県

 空気中の放射線量を測るため、都道府県が設置しているモニタリングポストの地表からの高さが、地域によって大きくばらついている。放射性物質の拡散状況や地上の蓄積が正しくデータに反映されない可能性があり、自治体によっては、独自の測定方法を模索している。

 東北と関東甲信越の16都県を比較すると、福島県が最も低い地上1メートルにポストを設置しているのに対し、最も高い宮城県では高さ80・3メートルの県庁屋上だ。

 モニタリングポストでの測定は同一地点での数値の変化を調べることに重きが置かれてきたため、高さなど設置場所の条件は厳密には定められていない。周囲に遮蔽物がなく測定しやすいという条件で便宜上、自治体の施設屋上に設置されるケースが多い。

 高さ20メートルに設置している栃木県は「設置の際、文科省から『地表から放射性物質の影響を受けない高さの目安として10メートルが推奨される』と聞いたので現在の場所にした」(環境保全課)というが「なぜ20メートルかと問われると、特に根拠があるわけではない」という。

 データへの疑問からか、独自に放射線の測定を始める自治体も。千葉県では、県のモニタリングポストが設置されている市原市から距離がある地域について、インターネット上で「実は数値が高い」とのうわさが流れたのを受け、松戸市は23日に独自に測定を始めた。

 同様に測定を続ける市川市は県に対し、ほかの市とも連名で測定機の提供や測定方法の統一を要望している。

 東京都の場合、モニタリングポストは地表から19・8メートル。新宿区の4階建て庁舎の屋上に設置されている。しかし、住民から生活している高さでの数値が知りたいとの要望があるため、都では地表での測定も検討している。

ラベル:

小出先生の露出が高まっています

http://797podcast2.seesaa.net/article/205017494.html

繰り返しますが、小出先生が正しいかどうかはわかりません。
わたしが、小出先生の姿勢を信頼しているというだけのことです。

もし、あなたが、東電の見解を信頼するのであれば、それはそれでいいのです。
わたしとは、違うというだけです。

小出先生の言葉をよく聴くとわかりますが、小出さんも基本的にわからないという立場に立っています。
彼もまた、正解を語りません。

ラベル:

2011年5月27日金曜日

小出先生、あきれかえる

http://hiroakikoide.wordpress.com/

ラベル:

命令されるのが好きな人々

大変失礼な物言いで申し訳ないのですが、この国がわれわれにプリンティングしてきたものをある角度から眺めれば、命令待ち人間として生きるという姿になる。

われわれが教えられてきたものは、すでに正解があり、その正解に如何に早くたどり着くかという競争であったのですが、この世の中には、あらかじめ正解があるという場合のほうが圧倒的に少ないのです。

つまり、正解のない暗闇を歩くというのが、現実に生きるという行為を示すのであって、たとえば、この男かあの男かと結婚を選択せざるを得ない場合、どちらかの男に正解があると思いたいでしょうが、そんなものはありません。

どちらも正解であるし、どちらも間違いなのです。

だったら、どうしたらいいのよ!?

そうそう、それが命令待ち人間の特徴です。

そのとき、どうすればよいのかを人は、心に植えつけながら生きていくものなのです。

福島原発事故の指揮を取る吉田さんは、とても希少な方です。

命令待ち人間たちは、彼の取った行動がいかがなものか議論します。

義捐金にしても、政府の保証にしても、茶葉の測定にしても同じ行動です。
正しいものはどれか議論します。

けれども、正しいものはないのです。
そのように人類は、考えながら歩いてきたのです。

いま、今後の原発政策をどう進めるか考えている政治家が何人いるのでしょうか。
正しい答えを弄っているだけです。
残念ながら正解などありません。

わたしが、お前が好きだといえば、好きであると決定するように、われわれには、最終的には決断しか残されていないのです。
その決断に対して、いかに真摯に向き合えるかどうか、このことは、逃げ回ってばかりいた、正解があると信じこまされてきた、エリート諸君にはわかるまい。

地べたをはいつくばってきた人間だけが(メタファーですよ)、その決断に一歩踏み出せるのです。

日本に何人かの心ある学者がいたことを、東電に吉田さんがいたことを、そしてわたしの、いまだ知らぬあなたがいたことに心より感謝しております。

ラベル:

梅雨入り

日本の南から梅雨入りが、始まっている。
鬱陶しい雨に、収束ままならぬ原発。
今年の夏は、やっかいだろう。
 
それに物申す部外者ども。
 
この原発事故収束のための最終には、おそらく人間が特攻するような事態が起こるだろう。
 
そのときのことを真剣に考えもせずに、この国の政府も東電背広組もマスコミの諸君も誰かがやるのだろうと高をくくっている。
戦時中の将校とほぼ同じです。
 
おそらく福島原発事故収束のために突撃するのは、65歳以上の方ではないだろうか。
そういう奇特な方がこの国には、おそらくおられるのだろう。
 
この国は、そういった人々で成り立っているのだと思います。

ラベル:

風評ですが…

本日、大きな地震の可能性が大きいとのことです。
お聞き流しください。

ラベル:

セントアンナの奇跡

戦争の一面を抉り取って秀逸でした。
わたしも含めて、人というものは、心して美しさを尊ばねば、穢れゆくものなのかもしれませんね。

ラベル:

2011年5月26日木曜日

十把ひとからげには、いかないわけです

東電に吉田昌郎さんがいるように(他にもいらっしゃるのでしょうが)、
NHKにも人物はいるのです。
 

ラベル:

飯館村の悲劇

(以下は、田中龍作氏による報道です。)

東電福島第一原発から北西に離れた飯舘村は、村の最南端がかろうじて原発から30キロ圏内にかかる。車で走れば60キロもある。福島県内でも指折り標高の高い山あいの村だ。

 3月12日の1号機爆発を皮切りに3号機、2号機が爆発すると、飯舘村には周辺の市町村から次々と避難民が押し寄せた。山影で放射能から身を守れると思ったのだろう。避難民は最盛期には1,500人から2,000人にのぼり、学校の体育館などに宿泊した。

 爆発から10日余りが経った3月25日、福島県放射線リスクアドバイザーの高村昇・長崎大学院教授が村を訪れ講演した。高村教授は「ミスター100mSv」の異名をとる山下俊一教授門下である。

 村人300人が集まり耳を傾けた。村民が「これからも安心でして村で暮らしていけるのか?」と質問したのに対して高村教授は「医学的には注意事項を守れば健康に害なく村で生活していけます」と答えている。(飯舘村広報紙・3月30日発行より)

 だが文科省や福島県が村に設置したモニタリングはいずれも高い数値を示していた。3月28・29日には京大原子炉実験所の今中哲二助教授らが飯舘村に入り、130地点で測定調査を行った。

【高い線量が検出され推進派は抑えにかかった…】

 調査の結果、南端地域の曲田の土壌からチェルノブイリ原発事故の強制移住基準を超える線量のセシウムが検出された。文科省の同時期の調でも雑草などから高いレベルのセシウムが出ている。

 これを受けてマスコミは『飯舘村、チェルノブイリ並みの放射能汚染』と報道した。村民の間に動揺が広がる。

 原発推進派は抑えにかかった。4月1日、切り札である山下俊一・御大を送り込んだのである。山下センセイは菅野典雄村長と村議会議員を対象にセミナーを開き"放射能の安全性"を説いた—

 「(飯舘村で)今、20歳以上の人のガンのリスクはゼロです。この会場にいる人達がガンになった場合は、今回の原発事故に原因があるのではなく、日頃の不摂生だと思って下さい」、「妊婦は安全な所へ避難された方が精神的なケアを含めて考えると望ましいと思う。ここで頑張ろうという人がいてもそれはそれでいいと思う」

 —山下センセイは身の毛もよだつ "放射能安全神話" を滔々と述べたのであった。

 セミナーに出席した議員の妻は「おとうちゃん、山下先生の話を聞いた時はすっかり安心して帰ってきたもんねえ」と当時を振り返る。

 村のオピニオンリーダーにあたる村長や議員が「放射能は安全」と頭に刷り込まれてしまったのである。村民への影響は少なくなかった。

 結果、多くの村民は自主的な避難もせず外出もした。線量が高かった初期の頃も積算すれば年間「100mSvを超す」地点が幾つかあるにもかかわらず、である。山下センセイは御自ら「ガンのリスクがあがるのは100mSvから」とこのセミナー発言しており、自説と矛盾することになる。

 原発推進派の攻勢は続いた。9日後の4月10日には、御用学者の一人に目される杉浦紳之・近畿大学教授を派遣した。杉浦教授も前者と同じように「(放射能は)恐くない」と説いたのである。

 だが翌11日、飯舘村に衝撃が走る。政府が村の全域を「計画的避難地域」に指定したのである。

 つい前日まで福島県の放射線リスクアドバイザーらが「安全です」と高らかに"宣言"していたのは何だったのだろうか。

 村の男性(農業・40代)は「あの時、御用学者の言うことを信じてしまったことが悔やまれてしょうがない」と肩を震わせた。

ラベル:

君たちが吉田さんに、とやかく言えるのかねえ

ドイツ気象局

日本の気象庁は、な~んも、教えてくれんばい。
 

ラベル:

和合亮一さんの詩の一部です

風と土を返して下さい。
福島の輝く初夏の風の匂いを…。
蛙の声が誘っている。
窓の外で…。
あの日から一度も窓は開けたことがない。
恋しい、窓に侵入してくる風の真顔。

ラベル:

外国では、意外にも、まともじゃあないか

【パリ=酒井充】菅直人首相は25日午後(日本時間26日未明)に経済開発協力機構(OECD)で行った演説で、「家屋への太陽光パネル設置1000万戸」という具体的な目標を掲げた。

 首相は演説で、従来の化石燃料と原子力中心だったエネルギー政策を、自然エネルギーと省エネルギーを加えた「4本柱」とする構想を示した。太陽光パネル設置はその一環だが、実現の時期は明示しなかった。

 首相はOECD設立50年記念フォーラムの中で議長役のクリントン米国務長官、フランスのフィヨン首相に続き3番目に演説。東京電力福島第1原発事故について「各国に多大な心配をおかけしたことをおわびしなければならない」と述べた。

 首相はこれまでの2国間の首脳会談などでは、日本の負の印象を強める「おわび」との表現を極力避けてきたが、東日本大震災後初めての外国訪問で緊張したのか、思わず本音が出たようだ。

ラベル:

この国の立ち直りは早い

この国は、すぐに前向きになる嫌いがある。
 
今度の原発事故も忘れ去られていくのだろう…
けれども、この事故による本当の障害は、晩発性障害です。
5年、10年、15年、もっと長く20年、30年経ったころに影響は現れてきます。
 
第二次世界大戦の最後に、ウランから作った広島原爆とプルトニウムから作った長崎原爆をプレゼントしてくれたのは、アメリカでした。
そのアメリカに尻尾を振って、経済大国であり続けたいと無批判に動いてきたのが日本という国です。
 
アメリカが何を考えているのかも知らずに。
 
アメリカは、日本の原発を廃炉にすることに賛成なのかもしれません。
アメリカの原発廃炉技術を売り込むために。
 
正確な情報も国民に渡さず、まだ、経済大国の夢を見ているだけしかないこの国のあり方に疑問を感じます。
 
せめて、放射能汚染の正確な数値くらいは提供すべきではないですか、そういう子どもたちの未来への愛情のひとかけらもない国なのでしょうか。
この国は…

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海産物の危険;

海の汚染、はじまったか?

ある出版社が、「外国」の環境団体が測定したデータを送ってくれました。
それによると、5月5日に江名港での測定では、アカモク(海藻)から放射性ヨウ素が基準値の60倍、セシウムが3倍でした。(環境団体測定)

また四倉港のコンブ(5月5日)はヨウ素が50倍、セシウムが4倍で、海草類に汚染が拡がっていることを示しています(ベルギー原子力研究センター測定)。
おそらく海藻の表面か、海水から直接、吸収したものと思われます。
また、勿来港のシラス(5月9日)は、ヨウ素は低いのですが、セシウムは2.2倍含まれていました。
福島原発の事故が起こった直後、日本人にとってもっとも大切な情報は「風向き」でしたが、気象庁は「俺の任務はIAEAに報告するだけ。日本に国民がいるとは思わない。勝手に被曝しろ!」と言って応じず、原発から北西の人たちが被曝しました。
3月下旬、私が風の情報をドイツ気象庁、ノルウェー、それにイギリスから得ていたとき、本当に哀しくなりました。
日本人が自分の命を守るために、日本の気象庁ではなく、ドイツの気象庁までデータをとりに行かなければならない。
それも100年に1度もない気象上の緊急事態なのに・・・
今まで、真面目な日本、誠意のある日本、シッカリした役所などを信頼していた私。江戸時代から明治にかけての日本がヨーロッパより優れた文化を持っていたと書き続けてきた自分.
そして、また今、海洋国家日本が食材の中心となっている魚の汚染データを外国から得なければならなかったのです.
日本の海の関係機関や学者はデータを持っているのか、それを隠しているのか判りませんが、多くの人たち、お母さん方が「海は大丈夫かしら」と心配していることが判らないのでしょうか?
夏に向かって、魚の汚染が進み、貝、海藻の心配が増えます.また釣り、潮干狩り、サーフィン、海水浴のシーズンになりますが、国を失った民は当面、データがでないから諦めなければならないでしょう。
そのほかにもいくつか、問題点があります。
今回は、データ自身のつじつまは合っていますが、外国の環境団体のもので、信頼性がまだ十分ではないこと海ではストロンチウム、プルトニウムが問題だが、まだデータが無いこと、
この汚染がどのぐらい拡がっているかが判らないこと、
海藻の汚染が早く、魚(中型が今から、大型が7月からと予想していましたが)の汚染が少し早まる可能性があること、
基準値は「それだけが汚染されている」という基準だから、「足し算」をしなければならない時には、基準値を10分の1にしなければならないから、すでに100倍ぐらいもあり得る、
具体的には、三陸沖、北海道、四国沖、九州沖、沖縄、日本海の海産物を選んでください。
海の人に呼びかけたいと思います.
「食べる人が安心して買うことができるように、自分たちの手で測定してください。「自分の仕事より子供達の命」という日本人としての誠意を持って」

(平成23年5月26日 午前9時 執筆)

武田邦彦

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2011年5月25日水曜日

浅草のおんな


わたしは、この人の小説に弱いんだよねえ。

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呼称

昨夜、わたしのもっとも信頼する男と話していたとき、不意にその思いに出会ってしまった。
 
わたしは、その男を、名前でも呼ばず、姓でも呼ばず、何の感慨もなく、
「先生」と呼んでいたのであろました。
 
それは、戯言のように。
 
ところが、彼との話が終わったあと、しばらく考えてみても、それ以外の呼称は、思いつかないのです。
そして、よくよく考えてみれば、彼ほど、いろいろのことを教え、諭してくれた人もいなかったのです。
 
こういうときの感慨を、わたしは、出会いと呼びます。
 
いつも会っていても出会いは訪れないという、わたしなりの思いです。

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ブログ作成に不自由をきたしております

別の場所に、ブログをたてようかと思います。
 
ご迷惑になりますが、よろしくお付き合いの程をお願いいたします。
 
やま本とんぼ

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2011年5月24日火曜日

家の持つまなざし

核家族はすでに失ってしまったものだろうけれど、いまだに家の持つまなざしが残っているところもある。
大きく言えば、今度の震災にあわれた地域には、多く残っていたのではないかと思う。

避難所暮らしが奪うものには、その家の持つまなざしも入っている。
そのまなざしの中で暮らしてきたものにとって、まなざしの消失がいかなる意味を持つか、いかなる影響を人々に与えるのかを論ずるのは難しい。

けれども、思い切って言ってしまえば、一挙に、それは津波のように押し寄せた家の崩壊、家庭の崩壊に近いものかもしれない。

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武田先生のご意見です

新しい「信頼される」生産者・流通の時代に!


少し前に、日本で盛んに中国の食材を批判した時代がありました。

それに対して、中国は「食品の安全の基準はしっかり守っているし、実際、中国で大きな問題は起きていない」と言っていました。

でも日本国内の不信感は変わりませんでした。

それは、「どうせ中国がそんな事言っても、信頼できないから」ということだったでしょう。

つまり「信頼」というのは、多くの生産者や流通の人がすでに良くわかりのように、単に数字上のこととか、言葉で言ったということではなく、買う人の信頼をどのように得るかということにかかっていると思います。

・・・・・・・・・

現在、食材と放射線の関係で多くの人の不信感を呼んでいるのは、現実に福島原発が始まった時から今までの経過なのです。

その最も良い例が水道の規制値です。

世界の基準値としては、WHOが1ベクレル(リットルあたり(以下同じ))で、ドイツガス水道協会が0.5ベクレル、アメリカは0.11ベクレルです。

これに対して317日までの日本の基準値は、ヨウ素が10ベクレル、セシウムが10ベクレルでした。

今回の福島原発の事故がなければ、多くの人が水道の基準を気にしているわけではないので、10ベクレルでもさほど問題がなかったと思います。

しかし、福島原発を事故が起こり、現実に水道が汚染されてくれば、誰でも、本当に大丈夫だろうか?と思うのは当然です。

特に、小さいお子さんをお持ちのお母さんは、粉ミルクを水でとかなければいけませんし、赤ちゃんをお風呂に入れることも必要です。

そのお母さんが大丈夫だろうか?国際的な基準が1ベクレルなのに日本は10ベクレルで大丈夫なんだろうか?と心配するのはごく当然のことです。

ところが日本の政府も、自治体も、そして日本の官庁の中ではかなり信頼できる水道局も、「なぜ国際基準が1ベクレルなのに、日本の基準が10倍なのかを積極的には説明しませんでした。

・・・・・・・・・

それに加えて驚くべきことが起こったのです。

福島原発が爆発したので、各地の放射線量が上がり水道が汚染されました。そうすると、317日になって「暫定基準値」がでて、驚くことに、ヨウ素が300ベクレル、セシウムが200ベクレルに跳ね上がりました。

国際基準が1、事故前10、事故後300!! 説明無し。それで「信頼しろ」と言っても、ノーマルな人間には無理です.

・・・・・・・・・

それと共に、牛乳や乳製品が ヨウ素300ベクレル(キログラムあたり)、セシウム200ベクレル、 野菜類は2,000ベクレルで、根菜類などは不明? 穀類500,肉・魚その他が500となったのです(一部は昔から。どれがどれか不明)。

この数字はやや曖昧です。曖昧なままブログに書いたのは理由があります。わたくしはこの数字を、もう一度確認して書こうと思ったのですがやめました。

それは、子育てで忙しいお母さんが、いちいち、数字をチェックするということができないからです。

それでも、普通のお母さんに比べると、わたくしの方が少し知っているかもしれません。今、わたくしの頭にはだいたいこのぐらいしか入っていないのです。

わたくしが「お父さんとしての視点で見る」と言っているのは、普通のお父さんやお母さんは大ざっぱな事しか覚えてません。

それぞれ生活がありますし、まさか放射線の暫定基準値の専門家でもありません。「どうも10ベクレルぐらいの値が、事故が起こったから300ベクレルに引き上げられたらしいという感じを持っているだけです。

また、お父さんですから、「国」がなんといおうと家族を守らなければなりません。国が決めたいい加減な「事故後の値」などは、お父さんは関心がないからです。

・・・・・・・・・

中国の食材でありませんが、こんなことをされて「食材が安全だ」と信じろといっても到底、無理です。

水道の基準でも事故が起こる前に決めてあった10ベクレルというのには、それなりの根拠があるからです。わたくしのブログには、計算値を示して、水道はせいぜい20ベクレルまでという計算値が書いてありますが、何かの根拠がなければ値を変えることはできないのです。

しかも、現在は江戸時代ではありませんから、「お殿様が決めたから、それに従え」というわけにはいかないのです。

・・・

そんな中で、生活協同組合が茨城産の農作物を全国に運んでいます。

そして生協の人は次のように言っています。

「生産農家が一生懸命つくった安全な野菜なのに、出荷できない。何ともいたたまれなかった」という。

消費者に安全をPRし、生産農家が今後もおいしい野菜をつくり続けられるよう、4月上旬に共同購入による応援フェアを企画した。

 対象は、全国的に需要が落ち込んでいる福島、茨城、千葉、群馬、栃木の5県のうち、同生協がこれまで産直野菜の取引のあった8産地のキュウリやレタスなど計14品目。国の検査をクリアした安全なもので、毎週9品目を選んで案内している。」

でも、ここで担当者が言っておられる、

「生産農家が一生懸命つくった安全な野菜なのに、出荷できない。何ともいたたまれなかった」

というのはどういう意味でしょうか?

ここで、生協の人が言っている「安全な野菜」というのは、国が事故処理に重きをおき、国民の健康を第二にして決めた300ベクレルのことでしょう。

300ベクレルなら安全だというのは、全く説明されていません。

1年に1ミリシーベルトという法律で定められた安全の基準を守ろうとしたら、食品は10から20ベクレルぐらいが一つの目安になります。

もし生協が本当に買うお母さんの身になったら、次のように言うでしょう.

「このホウレンソウは国の基準は満たしていますが、お子さんが11ミリシーベルト以上の被曝をさせたくなかったら、普段の30分の1ぐらいまではお買い求めできます」

という「販売量制限」をするはずです。

・・・・・・・・・

また、生協の人が言ったという「何ともいたたまらなかった」という表現はわたくしには衝撃を与えました。

野菜というのは、生産すれば食べなくてもいいのでしょうか?

わたくしは農家が一生懸命作る目的は、日本のお子さんが安心して食べられる野菜を作るからだと思います。

いたたまれないのは、むしろこのような野菜を買わされるお母さんの方ではないでしょうか。

・・・・・・・・・

関東大震災の後、この悲劇を生かして、日本はかなり近代化されました。それは関東大震災の前までには、日本の中にまだ江戸時代の古い習慣が残っていたのですが、それが関東大震災という大きな災害をきっかけに前進したのです。

今回の福島原発の事故は日本にとって大変に大きいものでした。

でもこの原発の事故を教訓にして、もしも日本の農作物の生産者が本当に安全な食材を消費者に提供し、生協が自ら計算をして日本の子供たちが食べても大丈夫な食材を提供するようになったら、前進と思います.

・・・・・・・・・

事故が起こってから国は「健康に影響がない」を繰り返してきました。また、多くの放射性物質が福島などに降り注いでいるのに、その事実を隠していました。

そんな国であることを知りながら、消費者を守るはずの生協が「国の検査をクリア」というのは、生協を信頼していた私には理解できません。

生協で販売されている、福島、茨城、千葉、群馬、栃木の5県の野菜は「放射性物質で汚染されている」ので、購入してはいけないことが判ります。

また、生協はトラックで日本中に「放射性物質」を運んでいるので、それはすぐ止めてもらいたいものです。

未来をつくる日本の子供達のために、私は批判を受けることを承知で「個別・具体的に」危険な食材を指摘していきたいと思います.個別のことを言うのですから、私の名誉は傷つくでしょうが、子供を守ることの方がずっと価値がありますから。

(平成23524日 午前11時 執筆)

 

 

 

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放射線量

放射線量は、地上何メートルで、計測するのかで値が変わります。
 
東京の放射線量値は、新宿の地上18mあたりでの計測だそうだから、当然、地表とは、随分違う値になります。
あまり、いろいろ考えるのも問題ですが、公的機関の発表をそのまま鵜呑みにするのも、問題なわけです。

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困ったことに

しばらく前から、パソコンからブログ作成ページへのアクセスが、できません。

状況が、回復するまで、もうしばらくお待ちください。

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2011年5月23日月曜日

村西さんは、どこまでも書きまくるなあ…

http://blog.muranishi-ch.com/new/news/blog.cgi?no=170

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国会の小出先生

http://hiroakikoide.wordpress.com/

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田中龍作氏からの情報です

国会議員が原発を廃止できないのなら地方議員と市民の手でやるしかない。日本中のすべての原子力発電所の廃炉を目指す「反原発自治体議員・市民連盟」が22日、正式発足した。

 今年1月から準備委員会を作り連盟の設立を目指していたが、不幸にも懸念していたことが現実のものとなってからの発足となった。

 東京・水道橋で設立総会が開かれ地方議員、市民、合せて225人が出席した。共同代表に鈴木敏和(富士市議会議員)、福士敬子(東京都議会議員)らを選んだ。

 早速報告会が行われ、ある市議会議員は「学校や公共施設の屋上にソーラーパネルを置いて新しい発電所を作ってはどうかと議会に提案している」と話した。

 「反原発自治体議員・市民連盟」は、今後電力会社に頼らない電力供給の推進を政府や地元の自治体に働きかけてゆく。

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全国の放射能

http://atmc.jp/

このサイトを見ているが、これは、地上5mの値を発表しているのではないですか?
武田先生のおっしゃるように、なぜ、地上0.5mの値をくれないのですか?

わたしたちは、データに飢えています。

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記憶という視点で考えれば

今回の震災を記憶という視点で眺めれば、切ない事象も浮かび上がってきます。
わたしの勝手な感想として、読み流してください。

記憶というものは、もちろん個々人の身の内にあるものですが、ままあるケースとして何かに支えられています。
それは、ふるさと、という大雑把な存在だったり、ふるさとのあの海の光景だったり、幼馴染だったり、あの郵便局の曲がり角であったり、おばあちゃんのおはぎであったり、…さまざまです。

記憶というものの存在は、そういった他者からは、よく見えないものたちに支えられていたりします。

その支えるものを根こそぎ持ち去っていったものが、津波地震であったとしたら、今回の地震の被害は、大切な記憶(=思い出)の破壊という構図を示します。

そして、その津波被害のひとつであるあの福島原発がもたらしているものは、緊急避難という形による思い出への陵辱です。
人々が何故に汚染されたあの場所を離れたがらないかの、ひとつの理由は人が記憶によって成り立っているからです。
だから、若ければ、若いほど、離れやすいのですね。

その場所に思い出への扉が残されているのに、その場所へは戻れない、それが福島原発事故のもたらしたものです。

もちろん、人は支えてくれるもの抜きに単独で、記憶を思い出を持ち続けられます。
けれども、それはとても難しく、いずれフェイドアウトしていくもののようです。

カズオ・イシグロのフェイドアウトしていく記憶のメモリアルとして自分の小説はあるという言い方は、象徴的です。

情緒的に走りすぎますが、今、そこにある記憶を支えるもの、記憶への扉から無理やりに引き離される人間の苦悩がいかほどのものか、わたしには、わかりませんが、それでも想像してみようとは思います。

あなたたちは、強制退避勧告を出すときに、そのことを少しでも思ったのでしょうか。
福島原発事故のもうひとつの影に目をやったのでしょうか。

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カズオ・イシグロ

福岡伸一とカズオ・イシグロの細切れの対談を見ました。
福岡さんの英語に好感を持ちました。

また、交わされる内容も興味深かったです。

カズオ・イシグロの語る記憶の重要性はよくわかりました。
おそらく、何人かは、「そんなことわかっているよ」という感じだったでしょうが、それを小説として成り立たせ、読者の胸に届けることが大変なのでしょうね。

「わかっているよ」というわかり方と、カズオ・イシグロの作業の差異に気づかなければ、あらゆることは、陳腐に見えるのだと思います。

ここでも、受信者が王様ですので。

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2011年5月22日日曜日

東電副社長様のおっしゃるには…

http://www.cyzo.com/2011/05/post_7379.html

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WSJの分析

http://jp.wsj.com/Japan/node_237921

情報が、錯綜しすぎています。
誰を信じたらいいかは決められますが、そもそもデータがしっかりしていないものだから…

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一方では、日本は弱みを付け込まれる

http://sankei.jp.msn.com/etc/news/110522/ftr11052209080002-n1.htm

援助もしてくれるが、弱みも付け込む。
国際政治だもの、国際経済だもの。

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盤上のアルファ


わたしうにとっての将棋は特別なので、この小説の読み手としても特別となります。
その偏見を元に語ってしまえば、(傷はないわけではないですが)いい作品でありました。

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放射能汚染地図

http://www.youtube.com/watch?v=BUltgqsTTGg&feature=youtu.be

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2011年5月21日土曜日

いまだ、原発事故進行中です

東京電力福島第一原子力発電所の3号機の南側で、これまでに屋外で見つかったがれきのなかで最も高い1時間当たり1000ミリシーベルトの放射線量を出すがれきが見つかり、東京電力は水素爆発の際に放射性物質が付着したとみて、慎重に撤去することにしています。

東京電力によりますと、このがれきは、20日、敷地内の放射線量の測定をしている作業員が福島第一原発3号機の南側で見つけたもので、1時間当たり1000ミリシーベルトの放射線量が計測されました。施設の周辺の屋外では、先月20日、1時間当たり900ミリシーベルトの放射線量を出すがれきが見つかっていますが、今回見つかったがれきはそれを上回るもので、東京電力は水素爆発の際に放射性物質が付着したとみています。がれきの近くには、3号機の燃料プールに水を送るコンクリートポンプ車が置かれていますが、東京電力は運転席などで作業するには問題ないとしており、今月25日以降、重機を使って慎重にがれきを取り除きたいとしています。

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鎮守の森


宮脇昭先生です。

いろんな人が、本気でものを言い始めています。

http://www.youtube.com/watch?v=U_-7hx0ts9c

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海はどれくらい汚染されているのだろう

東京電力は21日、福島第一原子力発電所3号機の取水口付近から今月上旬に海に流出した汚染水の量は250トンで、汚染水に含まれていた放射性物質の総量は20兆ベクレルに上ったとする推計を発表した。

 4月に2号機から海に流出した汚染水の放射性物質量の推計4700兆ベクレルの235分の1にあたる。

 東電によると、3号機の汚染水の流出時間は10~11日の41時間。取水口をふさぐように水中カーテン(シルトフェンス)を設置したため、汚染水の大半は防潮堤の内側に滞留しているとの見方を示した。

 東電は、4月初めに流出した2号機の汚染水について、今月9日までに99・9%が同原発の防潮堤外に拡散したと見ている。また、この汚染水と、4月上旬に計画的に放出した低濃度汚染水は、沖合20キロ・メートル以内で南へ移動し、今月上旬には茨城県沖に達したことを明らかにした。

(2011年5月21日12時10分 読売新聞)

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小出先生のご意見です

ウェブサイトzakzakの2011年5月20日の記事で、小出裕章氏のコメントが紹介されています。

「原発は必要悪」ウソだった?“全停止”でも大丈夫なワケ

記事全体としては、原発の本当のコストについて小出先生が指摘し続けていること等が反映されていない嫌いはありますが、転載させていただきます。(小出先生部分太字)

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 収束の見えない東京電力福島第1原発の事故を受け、国内54基の原発がすべて停止する可能性が出てきた。各地で稼働中の原発は来年3月までに全基が定期検査に入り、一時的に運転を止めるが、その後の再稼働に対する住民の反発は必至。つまり、いったん止めたら二度と動かせなくなるというのだ。日本の原発がすべて止まったら、どうなるのか? 太陽光や風力などの自然エネルギーで代替できるのか?

 福島第1原発事故の再来を未然に防ぐため、政府は中部電力に浜岡原発の停止を要請。中部電は稼働中の4、5号機を13日から14日にかけて停止した。

 すべての原子炉が停止し、静まりかえった浜岡原発。同じ光景が列島各地で見られるようになるかもしれない。

 現在稼働中の原発は来年3月までの間に順次、定期検査に入る。再稼働を前提とした検査ではあるが、現実には各電力会社は地元住民の不安や反対に配慮し、再稼働できずにいる。九州電力は4月下旬を予定していた玄海原発2、3号機の再稼働を見合わせているほか、北海道電力や関西電力でも検査終了後の原発が営業運転に移れないでいる。他の地元住民からも「すべて止めるべき」との声が上がっており、一度止めたら再稼働は困難な状況なのだ。

 電気事業連合会(電事連)によると、国内の原発は54基、合計出力は4884・7万キロワットに達する。かりに、このすべてが止まったら、日本の電力状況はどうなるのか?

 電事連がまとめた昨年度の電力生産量のうち、最も多い火力は49%、次いで原子力が27%、水力は7%を占めている。原発を止めて何の対策もしなければ、現在の生活から約3割の電力が消えることになる。

 その代替手段として、太陽光や風力など、いま注目のクリーンエネルギーに全電源の3割もの量を転換できるのだろうか。まず風力から検証してみよう。

 巨大な風車を設置した内陸部の一部地域では、住民から「騒音で頭痛がする」といった苦情が寄せられた。そこで検討されたのが海上への設置。茨城県神栖市の風力発電所「ウインド・パワーかみす」では、海岸線から沖合50メートルに直径80メートル(支柱の高さ80メートル)の風車を設置した。運営する小松崎都市開発(水戸市)は「7基を250-300メートル間隔で2キロメートルに渡って設置しました。1基あたり2000キロワット、合計出力は1万4000キロワット」(担当者)という。

 この風車で原発4884・7万キロワット分をまかなうとすると、どれだけの海岸線が必要か。試算すると、総延長は6978キロメートル。青森県の下北半島最北部から太平洋岸に設置していった場合、東京や紀伊半島を経て兵庫県に達する。とても現実的ではない。

 太陽光はどうか。東京電力によると、100万キロワットを発電するのに必要な太陽光パネルの面積は67平方キロメートル。原発の発電能力すべてを置き換えた場合、3272平方キロメートル分が必要になる。これは東京都(2187平方キロメートル)をくまなく覆い、さらに大阪府(1896平方キロメートル)の半分以上を使う計算だ。

 水力発電はどうだろう。新潟県と福島県にまたがる奥只見ダムの奥只見発電所は、国内最大56万キロワットの出力を誇るが、原発の代替にはこの規模のダムが実に87個も必要となる。それ以前に、「コンクリートから人へ」と八ツ場ダム(群馬県)の建設を止めた民主党政権に、ダム乱造の判断はできないだろう。

 そもそも、これらの試算はコストを度外視したものだ。経済産業省によると、発電原価(1キロワット時あたり)は原子力が4・8-6・2円と最も安い。火力では石油が10-17・3円、石炭は5-6・5円、液化天然ガス(LNG)が5・8-7・1円。水力は8・2-13・3円。クリーンエネルギーでは風力は10-14円だが、太陽光はパネル設置に費用がかさむため、46円とダントツに高い。

 結局、危険を承知で原発を使うしかないのだろうか。だが、京都大原子炉実験所の小出裕章助教は「原発が必要悪と思わされているのは、まったくのウソ」と指摘する。

 「原発の稼働率は60-70%で、他の発電手段よりも高いですが、これは一度動かすと止めるのが難しい性質のためです。実は、最も発電能力の高い火力の稼働率は48%にとどまっている。つまり、原発の発電量をすべて火力に置き換えても、なお火力には約3割の余裕がある。原発からは即刻、抜けられるのです」

 最大6000万キロワットといわれる夏場のピークについても、「火力と水力だけで足りる。夏のピークは真夏の数日、しかも午後の数時間だけのこと。ピンチになったとしても節電で十分にしのげる」というのだ。

 火力発電にはコストに加えて二酸化炭素排出の問題がつきまとうが、少なくとも原発停止で日本の3分の1がいきなり真っ暗になるということはないようだ。原発停止で足りなくなる分を石油の火力でしのぎ、その間にLNGやクリーンエネルギーの発電規模を上げていくのが現実的な策なのかもしれない。
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地産地消と給食

というわけで、小学校給食 で、どこの野菜が使われているかは大きな問題です。

一度調べられたらいいと思います。
大切な、あなたのお子さんのことですから。

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これで、風評被害もないものだ

哀しい茶葉の検査拒否

今日は哀しいニュースが目につきました。

「厚生労働省が、生茶葉を乾燥させた「荒茶」の放射能検査を東日本の14都県に求めた問題で、神奈川、埼玉、栃木の3県は19日までに、検査をしない方針を決めた。
静岡県の川勝平太知事も18日、検査要請に応じないと表明しており、産地自治体の反発が広がっている。」

・・・

お茶の葉っぱに放射性セシウムが付着していた問題は、大きな波紋を投げかけています。

お茶を生産している側の論理は、

「消費者が最終的に飲む時に安全ならばいいのであり、途中の段階で検査するのは嫌だ」

ということであります。

つまり、現在の東日本の放射線の汚染状況から言えば、かなり広い範囲でお茶の葉っぱにセシウムが検出される可能性があります。

従って、一度、セシウムが検出されると、「汚染されているというレッテル」が貼られるので検査をしないというのが生産者側の言い分のようです。

・・・・・・・・・

今回の福島原発の件では、この例でも判るように、現在の日本社会の大人の論理というのがいろいろな面で出てきたと思います。

類似の話では、事故直後に茨城県の野菜が放射性物質で汚れたので、それに対して茨城県知事が農林水産省に出かけていって

「野菜の規制値を緩めろ」

という要求をしたことです。

わたくしはこれにはびっくりしました。

茨城県には野菜の生産者だけがいて、それを食べる子供たちはいないのかと思いました。

野菜をなぜ作るかというと、野菜を食べる人がいるからです。従って生産者は、できるだけ安全な野菜を子供たち(もちろん大人も)に提供するというのが役割のはずです。

ところが、福島原発が爆発して、その責任は東京電力にあるのに、知事はそちらに行かないで、多くの放射性物質を含んだものを東京電力の代わりに子供たちに食べさせようというのですから。論理のすりかえという点ではかなり激しいものです。

・・・・・・

次に広がったのが、汚染された野菜を「地産地消」という名目のもとで、これもやはり関東や福島の子供たちに食べさせようとしたことです。

特に、汚染された野菜を給食に使ったり、スーパーが地産地消の野菜しか仕入れないというようなことも行われました。

これも東電の責任を「被爆という形で何も責任がない人たちに押しつける」という生産者の非常に自分勝手な判断のように思いました。

大人は野菜を選べますが、子供達は強制的です.なんと可哀想なことをするのでしょうか?

・・・・・・

わたくしは今まで農業の人たちは、「素朴なところはあるけれども、日本人としての誇りや、日本を大切にする心を持っておられる」と信じていました。

農業は、たとえそれが自分の所有する土地であっても、日本の大地をお借りしているのですから、日本に対する愛着が他の職業よりも強いと思っていたのです。

でも、今回のこの一連のことでわたくしはその考えを修正せざるを得ません.

お茶の生産者の考え方がわからないではありませんが、お茶を安心して飲みたいという多くの人たちの願いや、安全なお茶を子供に飲ませたいというお母さんの思いは全く考慮に入っていないからです。

お茶が売れなくなったら困る、放射性物質が検出されたらお茶が売れなくなるというような考えだけで、お茶を生産されたらわたくしはそんな食材は買いません。

その放射性物質の量がどのくらいということには関係ありません。

人間は「信頼性、誠実さ」です。だから、飲む人の心が判らないで生産する人の食材は口に入れたくないのです.

むしろ、お茶の業界は1度でもセシウムが検出されたならば、より積極的に「自主的にセシウムを検査する」という動きにでて、お茶の愛好者に安心して飲んでもらうのが筋です.

このような動きが続いたら多くの人は完全に日本のお茶から離れてしまうでしょう。お茶は美味しいものですが、私はそれより魂を大切にして、水を飲みます.

それはお茶の生産者にとっても長い間大きな打撃になります。

・・・・・・

食品は最も人間にとって重要なもので、福島原発のような事件が起こった時に、食料を生産する人それを流通する人が極めて強い信念を持って日本人を放射線の被曝から守って欲しいものです。

わたくしたちは、今度のことでお茶の葉を買うこともできなくなりましたし、また、お茶のペットボトルもできるだけやめて外国産の紅茶等を買わざるを得ません.

農業の生産者は、こんな信念しか無かったのですか?

(平成23年5月21日 午前11時 執筆)

武田邦彦

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われわれには、何も教えてくれないんだな

米国が東北新幹線の被ばく量や健康基準を超過した駅名を公表

米国エネルギー省は5月3日に実施した東京駅から仙台駅(東北新幹線)区間の放射線測定結果を発表しました。その結果、全ての米軍基地・施設で健康リスクが認められる32μR/hr(0.32μSv/hr)を下回りましたが、福島駅は44μR/hr、郡山駅は52μR/hr、新白河駅は40μR/hr、那須塩原駅は46μR/hrで基準を上回りました(単位はマイクロレム/時)。

また、東北新幹線で東京仙台間を片道乗車すると0.4μSV被ばくすることが判りました。


( 1 Sv = 100 R = 100,000 mR 10μSv =1mR 0.01μSv=1μR )

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臨界とは

核反応は、ひとつの原子で反応が起きると、そこから発生した放射線が他の原子にあたり、その原子がまた反応を起こす、という連鎖反応です。

核物質が広く散らばって密度が低い場合は、(発生した放射線が他の原子にあたりにくいため)連鎖反応がおこりませんが、密度がある一定以上になると、連鎖反応をはじめます。

これが臨界です。


この連鎖反応によって膨大なエネルギーが生じるわけですが、ほおっておけば、反応は進み続け、核爆発を起こす可能性も出てくるので、原子力発電ではそれをコントロールする必要があります。
というわけで、制御棒などによって、発生している放射線を抑制しているわけです。

臨界事故というのは、上記とは違い、コントロールされていない状態で臨界が発生した場合を言います。
コントロールされていないので、ひとつ間違えれば核爆発、そうでなくても重度の放射線被爆を引き起こす可能性があります。

まあ、原発というのは、とんでもない危険性を孕んだ機械というわけです。

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寡聞にして知らないが

日本は、三流国になる道への可能性を探っているのだろうか。

ここで言う、三流国とは、ベネルックス、ノルウェー、デンマーク、オランダ、スェーデン、フィンランド、アイスランドたちです。

この国が、どういう三流国で、どういう内容を持っている国かを、どなたか政治家は探求しているのですか。
もう一度、乱痴気騒ぎの日本に戻すために復興、復興と叫んでいるだけなのですか。

それより何より、平田さんの発言を待つまでもなく、日本がアメリカの言いなりになっているのは見え見えではないですか。(想像だけど)
確か、浜岡と横須賀は、随分近いですよね。

今、アメリカが何を考えているのかを考えると、日本のこれからの動きが見えてくる。
この構図は、やめにしてくれませんか。

義捐金もまともに使えないこのお国なのだから。

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misplaced objectivity

「misplaced objectivity」
客観性の誤用と訳す。

この概念の根本に当事者性の問題が横たわる。

福島原発に対して東電はどうしたらよかったのか。
この問題の立て方には、「misplaced objectivity」がある。
問題は、東電ではなくあなたにある。

福島原発のおよそ40年間の操業の中で、わたしは何をし得たか。
ここには、「misplaced objectivity」がない。

多くのインテリの問題の立て方に当事者性がないということが、まさに、客観性の誤用なのです。
そこには、大きな罠がある。

当事者として考えるところだけに、道があるのではないかというのが、わたしの根本にある自問自答です。

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2011年5月20日金曜日

田中龍作さんの報道です

脱原発は、はるかに遠いのですね。(やま本とんぼ)


 菅首相の昨夕(18日)の記者会見を受けて、新聞各紙は「発・送電の分離」「保安院切り離し」の見出しを一面に踊らせている。(財界の機関紙ともいえる日経はさすがに「発・送電の分離」は掲げていない)

 官邸はいささか鼻白んでいるのではないだろうか。というのも記者会見の目的は、26日から仏ドービルで開催されるG8サミットに向けて「菅政権は自然エネルギーの開発、普及に力を入れますよ」「原発の安全性も確立しますよ」とアピールすることだった。(菅首相の発言の全容は官邸のHPに掲載されているのでご覧頂きたい)

 各国首脳陣を前に「自然エネルギーへのシフト」を高らかに謳いあげて、内閣支持率のアップを狙う。インドなどへ原発を売り込んでいる最中であるため、「原発の安全確立」も強調しなければならなかった。

 だが、それでは当たり前過ぎて見出しが立たない。ニュースとして際立たせるために「発・送電の分離」「保安院の切り離し」としたのだ。

 そもそも「発・送電の分離」は菅首相の口から言葉ではない。フリーランスの岩上安身記者が賠償スキームに絡んで「送電網を担保に取り、発・送電を分離することは考えていないのか?」と質問したことに対して、首相が「そういう議論も出てくる」と苦し紛れに答えただけなのだ。

 首相は電事連と電力総連を敵に回して戦争する気もないし力もない。電事連から巨額広告費や接待で甘い汁を吸っているマスコミも「発・送電の分離」を歓迎したりはしない。

 経産省に対しても首相とマスコミは同様のスタンスだ。「保安院の経産省からの切り離し」も首相の人気取りのアドバルーンと見てよい。仮に実行したとしても骨抜きになるだろう。東電の負担を軽くし、その分国民に押し付ける賠償スキームが経産省主導で進んでいることを見れば明らかだ。

 経産省の会見で記者クラブメディアは同省官僚を追及も批判もしない。筆者は記者会見で今回の原発事故における経産省の責任を追及しようとしたが、それを遮ったのが記者クラブ幹事社だった。そんな新聞・テレビが経産省の既得権益に触れる報道をするわけがない。事実ない。

 誰より「発・送電の分離」などサラサラ考えていないのは菅首相だ。東電が17日発表した夢物語の工程表を鵜呑みにしたことからも分かる。原子力部門のトップである武藤栄・副社長の言葉をオウム返しにするオマケまでつけて。

 菅首相が人気取り目当てで掲げる「エネルギー政策の抜本見直し」に絡んだマスコミ報道をゆめゆめ信用してはならないのである。

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セックスボランティア


根性の入ったいい本です。
何か、打ちのめされる感じさえあります。

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やるね、東電

東京電力福島第一原発の30キロ圏内の福島県広野町で、住民が避難した民家からテレビなどを盗んだとして、警視庁麻布署は19日、いわき市在住の無職の男(23)(窃盗罪などで起訴)と弟(19)を住居侵入と窃盗の疑いで再逮捕したと発表した。

 同署幹部によると、2人は今年4月7~8日、住人が避難し、無人になっていた広野町の会社役員男性(60)宅に侵入し、テレビや貴金属など計42点(計68万円相当)を盗んだ疑い。容疑を認め、「小遣いがほしかった」などと供述しているという。

 その後、盗んだテレビなどを東京都港区内の質店に持ち込み、事件が発覚。いわき市の無人の民家から現金などを盗んだ疑いで、4月27~28日に同署に逮捕されていた。2人は以前、東京電力の関連会社に勤務したことがあったという。

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東電は、何故ここまで脆弱になったか

それは、力がなくなったからです。
端的に言えば、金が、なくなったからです。
それが、CAPITALISMSです。

東京電力:顧問全廃、保養所も売却 きょう、追加リストラ策


 東京電力は19日、役員経験者や外部有識者らを登用する「顧問制度」を廃止する方針を固めた。顧問は現在、南直哉・元社長ら21人おり、一定額の報酬を提供していると見られるが、実務にほとんど関与していないため、制度自体の廃止で経営合理化を進める姿勢を示す。

 現在、顧問のうち17人は役員OBで、4人が外部からの登用。4月には、役員就任含みで顧問に就いていた資源エネルギー庁長官経験者が「天下り」批判を受けて退社した。

 東電は20日に11年3月期連結決算を発表するのにあわせ、追加のリストラ策を打ち出す予定。

 このほか、30カ所近い保養施設をほぼすべて売却し、賠償財源を確保する。都心の不動産などを除き、早期の売却が難しい資産は、いったん「原発賠償機構(仮称)」が取得して売却を進める方針だ。

 東電は福島第1原発事故の損害賠償で、国や他の原子力事業者が資金拠出する同機構の支援を受ける方針。これに際し、一般社員の年収2割削減などの人件費削減策を打ち出している。【立山清也】

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小出先生のご意見

彼は、37年間、助手のままでした。

そのことを彼は、
好きなことが出来た立場であり、誰にも命令をする立場ではなかったです。

それは、とても心地よかったです。

彼のその発言は、とてもいい響きです。

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東電は悪いが、東電だけが悪いのではない

わたしたちもまた、悪かったのです。

東電、1・2兆円の赤字 決算、リストラ計画公表へ

 東京電力の2011年3月期連結決算は純損益で1兆2千億円程度の赤字になる見通しであることが20日、分かった。東日本大震災による福島第1原発事故の収束に向けた対策費用に加え、同原発1~4号機の廃炉費用などを特別損失として計上するため。

 20日午後、資産売却などのリストラ計画とともに発表する。

 東電は、原発事故の対策費や廃炉費用のほか、大震災で被災した火力発電所の復旧費用や賠償金の仮払いの一部を特別損失として計上し処理する方向だ。

 財務体質の大幅な悪化に加え、原発事故被害者への賠償を円滑にすすめるため、資産売却などのリストラを計画。全国各地の社員向けの保養所や本業と関連の薄い子会社、保有株式などの売却で5千億円を超える資金捻出を目指す。

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原発の安全設計審査指針、改訂へ…安全委

 内閣府の原子力安全委員会(班目まだらめ春樹委員長)は19日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、原発の安全設計審査指針など各種指針を改訂する方針を明らかにした。 福島第一原発の事故は3月11日の東日本大震災による津波ですべての電源が止まったことで起きたが、安全設計審査指針は「長期間にわたる全電源喪失を考慮する必要はない」と規定していた。

 電力各社は同委員会が定める各種指針に基づいて原発を設計・建設している。班目委員長は19日の記者会見で、外部電源や非常用ディーゼル発電機などの電源を長期間喪失する事態を考慮する必要はないとしている現行指針について、「明らかに間違い」と述べた。

 同委員会は、改訂作業は事故収束を待たずに速やかに始めるとしている。改訂作業に当たっては、来月20日からウィーンの国際原子力機関(IAEA)本部で開かれる閣僚会議へ向け、政府が作成中の同原発事故調査報告書のほか、国の中央防災会議が進める防災基本計画の見直しなども参考にする。

 改訂内容の詳細は、安全委員会にある原子力安全基準・指針専門部会で検討する。

(2011年5月20日07時16分 読売新聞)

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小出先生の特徴

小出先生は、「わからない」と、よくおっしゃられます。

このデータからは、わたしには理解できないという意味です。
わたしの敬愛する人によくある事象です。

「わからない」と言い放つ人を信じよう、それが、わたしの経験知です。

それに比較して、東電や政府は、「わからない」とは、なかなか言いませんね。

わたしたちは、わからないことは、「わからない」と、言いたいものですね。

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水蒸気爆発

水蒸気爆発(phreatic explosion)とは、水が非常に温度の高い物質と接触することにより気化されて発生する爆発現象のことです。

水蒸気爆発は、

界面接触型(contact-surface steam explosivity)と
全体反応型(bulk interaction steam explosivity)の2種類に大別されます。

界面接触型 水の中に金属溶融体のような熱い細粒物質が落ちると、その周囲に薄い水蒸気の膜が形成される。この薄膜はしばらく安定に存在するが、何らかの原因により不安定化し、衝撃波とともに破壊される。この破壊現象を界面接触型の水蒸気爆発と呼ぶ。原子炉で炉心溶融が発生したときに冷却水の中に高温物質が落下すると、このタイプの水蒸気爆発が発生する可能性がある。


 帯水層にマグマが貫入することによる水蒸気爆発。 全体反応型 密閉空間内の水が熱により急激に気化・膨張することにより、密閉していた物質が一気に破砕されて起きるタイプの水蒸気爆発。例えば、地殻内のような密閉した空間に帯水層があった場合、そこへマグマが貫入することによって大量の水蒸気が急激に発生すると、このタイプの水蒸気爆発が起こる。その際にマグマも一緒に放出された場合、特にマグマ水蒸気爆発と呼ぶ。




火山 日本での有名な水蒸気爆発は、1888年の会津磐梯山の噴火や1973年の西之島新島の噴火である。前者では、磐梯山の山体内部で水蒸気爆発が発生し、山体崩壊とともに岩屑なだれが発生し、477人の死者を出すとともに、長瀬川とその支流がせき止められ、桧原湖、小野川湖、秋元湖、五色沼をはじめ、大小さまざまな湖沼が形成された。


 原子炉の炉心溶融 多くの原子炉で燃料被覆管に用いられているジルコニウム合金は1,400℃で溶融を始め、その溶融体が冷却水中に落下すると水蒸気爆発をおこす。

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小出先生のご意見です

http://hiroakikoide.wordpress.com/

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武田先生のご意見です

「被曝量と健康」の基礎

放射線をどのぐらいあびたら危険か、ということは今、福島やその周辺にお住みの方の、もっとも強い関心事と思います.

また福島から遠いところでも、土壌、茶葉、野菜、牛乳、魚などに不安を持っている人も多いようです.

そこで、「なんの立場もなく、深く反省しているわたし」が、自分の知識を整理して、完結に示してみたいと思います.

・・・・・・・・・

まず、「現代の医学で判っている範囲」ですが、それは
「1年100ミリシーベルト以上、あびるとガンやその他の病気になる」
ということです。

さらに医学が発達すれば、1年100ミリシーベルト以下でどのようなことが起こっているか判ると思いますが、現在の医学のレベルでは100ミリシーベルトまでしか判らないのが現状です.

・・・・・・・・・

次に、100ミリシーベルト以下ですが、医学的には判らないので、学問的に推察することになります.

「医学」と「学問」は何が違うかというと、医学も学問の一つですが、遺伝子学とか、材料劣化、さらにはリスクに関する学問など放射線と健康に拘わる学問は数多くあります.

たとえば、遺伝子はDNAで出来ていますが、実験でDNAに放射線を照射する実験をするとDNAが損傷します.放射線より弱いエネルギーをもつ紫外線でも損傷するのですから、化学的には当然でもあります.

DNAが損傷すると、ガンや遺伝性の病気になりますが、生物の体は自分でDNAの損傷を治すことが出来ますので、「どの程度の損傷なら、人間の体は修復できるか?」ということになります。

そこがややこしいところです。

そこで、医学ばかりではなく関係する学問を総動員してデータを集めると、

「どうも1年1ミリシーベルト以上を被曝すると、1億人に5000人ぐらいのガンが出るらしい」

「交通事故やその他の社会的なリスクから見て、1年1ミリシーベルトぐらいで「我慢」すると決めれば、国際的に合意できる」

ということが決まりました。

つまり、1年1ミリシーベルトと「限度」は、医学的なデータはないけれど、多くの学問的な知見や現代社会に生きている人の感覚から言って「我慢できる」という「限度」として「国際的に合意できる」ということです。

国際的な合意が大切なのは、私たちが海外旅行をしたり、海外のレストランで安心して食事をしたり、さらには海外から輸入されたペットボトルの水を安心して飲むためには、国際的に同じ基準になっていないといけないからです。

もし日本が1ミリで、どこかの国が100ミリとすると、海外製品を買う時にいちいち、生産国やその国の法律を知らなければならないので、とても面倒です.

だから、1年1ミリというのは、それなりにハッキリした根拠を持っています.

・・・・・・・・・

3番目。

つまり、1年1ミリというのは、「誰でも」、「どこでも」、1ミリなら安心できるということです。

「誰でも」というのは、赤ちゃん、体の調子が悪い人、レントゲン検査をかなり受けた人・・・などを含んでいます.

また「どこでも」というのは、土地によって自然放射線のレベルもさまざまですし、一時的に何らかの食材などで被曝することもあり、それの余裕も考えています。

でも、1ミリを越えるところもあります。

そこで、日本では3ヶ月で1.3ミリシーベルト、つまり1年で5.2ミリシーベルトという基準もあります。「管理区域」などがそれに当たります.

この場合、

1) 健康状態に注意する、
2) バランスの良い食事をする、
3) 体調を整える、
4) 1)から3)を守れないところでは時間制限をする、

というものです。

たとえば、放射線が少し多めの病室に入院するような場合などがそれにあたります。

1年1ミリにしても、1年5.2ミリにしても、「総合的判断」と「経験」で「安全」と決まっているもので、それ以上でもそれ以下でもありません。

・・・・・・・・・

4番目。

文部科学省の大臣は「1年20ミリまで安全」と言っていますが、そんなことは世界のどこにもありません.

ICRPという任意団体(NPO)が、

1) 事故の時にはやむを得ず1年20ミリシーベルトまで認めることができる、
2) 1年20ミリの場合は、1年1ミリに比べるとガンの発生率が20倍に増える、
3) しかし、「短期間」で、「1年1ミリまで回復する努力をして」、「個人個人に具体的な利益がある場合」に限定する、

となっています.

文科省が1年20ミリを決め、それからいい加減な計算をして1時間に3.8マイクロシーベルトという基準を決めましたが、これに対して「安全かどうか不安」という声がありますが、当然です.

もともと、1時間3.8マイクロシーベルトが安全などというデータも学問的知見も全くないのです.

強いて言えば、「1時間3.8マイクロシーベルトが危険であるとも安全であるというデータもない」ということです。

神様だけが決めることが出来るもので、文科省の大臣は神様になったようです.

私が「除染」が前提だと言っているのは、「事故でやむを得ず20ミリにするときでも、1ミリにする努力が前提で、しかも被曝する子供達に何らかのメリットがなければならない」からです。

・・・・・・・・・

今、国会の委員会室の椅子に座っていて、これから参考人として委員会で陳述します.

(平成23年5月20日 午前8時30分 執筆)

武田邦彦

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米国が東北新幹線の被ばく量や健康基準を超過した駅名を公表

いつも書くことですが、どの発表を信用するかです。


米国エネルギー省は5月3日に実施した東京駅から仙台駅(東北新幹線)区間の放射線測定結果を発表しました。その結果、全ての米軍基地・施設で健康リスクが認められる32μR/hr(0.32μSv/hr)を下回りましたが、福島駅は44μR/hr、郡山駅は52μR/hr、新白河駅は40μR/hr、那須塩原駅は46μR/hrで基準を上回りました(単位はマイクロレム/時)。

また、東北新幹線で東京仙台間を片道乗車すると0.4μSV被ばくすることが判りました。


( 1 Sv = 100 R = 100,000 mR 10μSv =1mR 0.01μSv=1μR )

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2011年5月19日木曜日

昨夜、あんなに好きと言ったのに

どうして、今日は、変わるの?

よくある質問ですが、変わったから変わったのです。
人間の情緒にはこのようなことがよくあります。
通常は、その心変わりを悪として排除しますが、死守する男もいます。

NOW  and  HERE

が、すべてだからです。

わたしは、軌跡より点を愛します。

そういうわたしが、このブログを書いております。

これからも、あなたに届くブログであるように努力します。

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武田先生のご意見です

国会・文部科学委員会にて

5月17日、午前9時から12時まで国会(衆議院)文部科学委員会で参考人として陳述をしてきました。

私の論点は3つ、

1) 日本の原発は自然災害で破壊する、
= 国策で大災害をもたらすことをやっている。

2) 放射性物質が漏洩することに国は防御計画がない、
= 国策で国民救済をしないことになっている。

3) 原子力基本法の「公開の原則」が無視されている.

でした。

さらに、代議士の方との議論は「小学校の20ミリシーベルト」に集中しました。

私は次のことを主張しました。

1) 福島を汚しているのは、単に「粒」なので、全力でできるだけ早く除去すれば、農作物は汚染されず、小学生も被曝しない、

2) 「粒」を福島全体で除去すると効果はさらに上がるので、国がやるのが望ましい、

3) 「1年20ミリシーベルトでも安全」という人がいるが、安全というデータがないのに人の命に関わることを言うのは医師とも専門家とも呼べない、

4) 文部省の1時間3.8マイクロシーベルトというのは、内部被曝を入れていないこと、学校以外の線量率を低く見ていることなどから、1年60ミリシーベルト相当である、

5) 子供はあらゆる面で大人より被曝量が多く、放射線に対する感度も高いので、子供を守れば大人は守れる。

すべて今までの私の考えですから、特に新しいことはありませんが、国会の場で発言の機会を作っていただいたことに深く感謝しました。

少しでも早く多くの子供の被曝が減ることを願っています。

・・・・・・・・・

文部科学委員会の議論を通じて、私は次のように結論することができました。

● 1年100ミリシーベルト以下の被曝では「医学的にハッキリとしたデータがない」こと、
● 「データがない」ということは、誰も「危険」とも「安全」とも言えないこと。
● 繰り返すと、「20ミリまで安全だ」という人は「何の根拠も無く言っている」ことになること、
● 1ミリから100ミリまでは「データがないが、危険性が高い」ので「国際的に約束した方程式を使う」と決まっていること、
● だから、1年1ミリ以外の数値は「一般公衆」で「健康のチェックもしない」という状態ではあり得ないこと、
● 仮に、「一般公衆」で「健康チェック、注意」などをすれば、5.2ミリまでは「安全のようだという実績」があること、
● 従って、一般公衆に対して、1ミリと5.2ミリ以外の数値はないこと。

今年、3月の初期被曝をした人は、1年5.2ミリを下回ることが難しい場合もありますが、少なくとも来年以後は、国民全体が1年5.2ミリ以下を守ることができるのです。

そのための除染を大至急することが、今、日本国にとってもっとも大切なことと思います.

そして、綺麗な大地を取り戻した後、放射線医学、放射線防護の人たちが、慎重に「1年何ミリか」を検討して結論を出してください。

それによって「原発を選択できるか」も決まります.

つまり1年100ミリなら今の原発でもほぼ大丈夫で、原発は主要な電気を発生させるもっとも大切なものになるでしょう。

逆に1年1ミリなら、今の原発はすぐ止めなければなりません。ものすごく大きな選択なのです.

・・・・・・

でも、私は、こんな無意味な議論をして、除染の対策をとらず、子供達が人体実験を受けているという状態はまったくナンセンスと思いました。

(平成23年5月18日 午後5時 執筆)

武田邦彦

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いねむり先生


伊集院静の「ごろごろ」と色川さんの「狂人日記」を読んでいただけにこの作品には参ってしまった。

およそ、他人に自己内の異常な精神状態などわかるものではないが、奇跡的な触れ合いが、この小説にはある。
健康な人がどう読むのかはわからないが、自分の精神の異常に多少なりとも悩んでいるのなら、側に置いておくべき本のような気もする。

生意気な言い草ですが…

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2011年5月18日水曜日

武田先生のご意見です

http://digi-6.com/archives/51733021.html

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電力は原発以外で、十分である

小出先生の著作にその具体的な数字が示されています。
まあ、わたしは、この先生を信頼しているので、節電はしますが、計画停電は眉唾だと思っています。
つまり、原発が必要だとするための根拠の手段に思えます。

みなさん、お調べください。

http://video.jp.msn.com/watch/video/rvr-%E3%83%93%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E6%AE%BA%E5%AE%B3-hd/539qofaj?cpkey=23d0fd6b-6767-44a2-83d6-80dcf1cf097f%7C%7C%7C

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青山 繁晴,国会参考人に

http://digi-6.com/archives/51732402.html

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エルマーのぼうけん


欝の季節です。
早く過ぎてくれればいいのですが…

「エルマーのぼうけん」を読みました。

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2011年5月17日火曜日

とても、がんばってくれています

ただ、放射性物質の覚悟はしましょう、みなさん。

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みなさんのおかげで、10万人の読者を獲得しました

ほそぼそではありますが、自分の信じる言葉を紡いでいく覚悟です。

よろしく、お願いします。

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それはいったい、どういうことかな

君が代起立しない教員「絶対辞めさせる」 橋下知事


 地域政党「大阪維新の会」の府議団が5月議会に提出を目指す君が代斉唱時に教員の起立を義務付ける条例案について、大阪府の橋下徹知事は16日、「(起立しない教員は)絶対に辞めさせる」として、強い姿勢で臨む考えを示した。府庁で記者団に語った。

 維新府議団は同日、条例案の対象に府立学校だけでなく、府内の政令市を除く市町村立の小中学校の教職員も加える意向を示した。

 橋下知事は「国歌・国旗を否定するなら公務員を辞めればいい。公務員の身分保障に甘えているだけ」と強調し、「辞めさせるルールを考える」と述べた。

 維新は条例案に罰則を設けない方針。起立しない教員は地方公務員法に基づく懲戒処分を受ける可能性があるが、最も重い処分の免職の適用は困難との見方もある。

 府教育委員会は2002年に君が代斉唱時の起立を府立学校などに通達し、職務命令違反で懲戒処分とした教員は計7人いるが、処分はいずれも最も軽い戒告。また東京高裁は今年3月、都立学校の教職員167人の処分を「懲戒権の乱用」として取り消す判断をしている。

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