2011年4月30日土曜日

福島第1原発:内閣官房参与、抗議の辞任

 内閣官房参与の小佐古敏荘(こさこ・としそう)・東京大教授(61)=放射線安全学=は29日、菅直人首相あての辞表を首相官邸に出した。小佐古氏は国会内で記者会見し、東京電力福島第1原発事故の政府対応を「場当たり的」と批判。特に小中学校の屋外活動を制限する限界放射線量を年間20ミリシーベルトを基準に決めたことに「容認すれば私の学者生命は終わり。自分の子どもをそういう目に遭わせたくない」と異論を唱えた。同氏は東日本大震災発生後の3月16日に任命された。

 小佐古氏は、学校の放射線基準を年間1ミリシーベルトとするよう主張したのに採用されなかったことを明かし、「年間20ミリシーベルト近い被ばくをする人は原子力発電所の放射線業務従事者でも極めて少ない。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたい」と主張した。

 小佐古氏はまた、政府の原子力防災指針で「緊急事態の発生直後から速やかに開始されるべきもの」とされた「緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)」による影響予測がすぐに運用・公表されなかったことなどを指摘。「法律を軽視してその場限りの対応を行い、事態収束を遅らせている」と述べた。

 記者会見には民主党の空本誠喜衆院議員が同席、「同僚議員に20ミリシーベルトは間違いと伝えて輪を広げ、正しい方向に持っていきたい」と語った。空本氏は小沢一郎元代表のグループに所属する一方、大震災発生後は小佐古氏と協力して原発対応の提言を首相官邸に行ってきた。菅首相は大震災発生後、原子力の専門家を中心に内閣官房参与を6人増やしている。【吉永康朗】

 ◇「子ども20ミリシーベルト」専門家も賛否

 政府は国際放射線防護委員会(ICRP)が原子力事故の収束段階で適用すべきだとして勧告した年間許容量1~20ミリシーベルトの上限を根拠に採用。1日8時間を屋外で過ごすとして子どもの行動を仮定した上で、放射線量が年20ミリシーベルトを超えないよう、毎時3.8マイクロシーベルト以上の学校などで屋外活動を1日1時間に制限する通知を文部科学省が19日に出した。

 文科省は「余裕を持って決めた基準で、実際に年間20ミリシーベルトを被ばくすることはない」と説明するが「子どもを大人と同様に扱うべきでない」として他の放射線の専門家からも異論が出ているほか、日本弁護士連合会も反対声明を出している。

 ICRP主委員会委員の経験がある佐々木康人・日本アイソトープ協会常務理事は「政府は厳しい側の対応をとっており、影響が出ることはない」と理解を示す一方、「被ばくを減らす努力は必要だ」と指摘する。【西川拓、永山悦子】

花々の過失


友川さんと言葉を交わした。
つき合いたくはないが、いい男だった、

かつて仲のよかった男が、友川さんに殴られそうになったことをわたしに話したが、あの男なら殴られるだろうと納得した。
わたしにだって、殴りかかってくるだろう。

刺し違える覚悟をしてまで、つき合う男ではない。
眺めていればいい。

ただ、繰り返すが、いい男でした。

ラベル:

これは、意見の違いなどではないな

「その場限りの対応で事態収束遅らせた」 辞意表明の内閣官房参与が菅政権を激しく批判
2011.4.29 19:20

 小佐古敏荘(こさこ・としそう)内閣官房参与(東京大大学院教授)が29日、官邸を訪ね菅直人首相宛てに辞表を提出した。小佐古氏は同日夕記者会見し、東京電力福島第1原子力発電所事故への政府の取り組みに関し「その場限りの対応で事態の収束を遅らせた」と激しく批判した。

 小佐古氏は放射線安全学の専門家。首相は原発事故で外部から助言をもらうため、6人の内閣官房参与を起用した。最も早い3月16日に就任した同氏が、公然と政権批判して辞意を表明したことは、首相の原発対応の稚拙さを改めて浮き彫りにした。

 27日に今後の原子力対策について報告書を提出した小佐古氏は、「提言の一部は実現したが、対策が講じられていないのもある。何を言っても無意味だというなら、参与に留まる意味がない」と述べ、不満をあらわにさせた。

 なかでも福島県内の小学校や幼稚園などの利用基準で、被曝(ひばく)限度を年間20ミリシーベルトと設定していることを「とても許すことができない」と非難。特に同県内の小学校などの校庭の利用に際し、この基準を使用することを問題視し、見直しを求めた。

 さらに「(小学生らに)無用な被曝をさせてはいけないと官邸に何度も言った。(このままだと)私の学者としての生命が終わる」と述べた。

 緊急時迅速放射能予測ネットワークシステム(SPEEDI)についても「法令の手順通り運用されておらず、結果も迅速に公表していない」と指摘した。

ラベル:

子どもさんがいらっしゃるならば、必読です

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/fa2f1fe45f2d7bdcf973f70628601cec

ラベル:

武田先生の決意です

さらば!

「反原発派に取り込まれたのか!」

かつて原子力を共にやってきた仲間からがメールきた。






さらば! 原子力






原子力村に帰ることは、もう許されない。






それで良い。






・・・・・・






この世に生を受け、戦争の惨禍は両親に降り注ぎ、私は戦争のない日本で人生を終わることができた。そして長じて技術者になったが、私の願いは空しく潰えた。






すまない。申し訳なかった。私の思慮が足りなかった。






だから、攻撃は私の罪で受け止める。痛手が身にしみれば染みるほど、子供の被ばくは減る。






遙かに長い未来と夢がある。彼らの夢を壊してはいけない。






でも、久々に楽な気持ちになった。小学校の校庭が3マイクロから0.6マイクロに減ったのだ。万歳!!






・・・・・・・・・






私は何をしてきたのだろう?






電気があればテレビを見ることも出来る。石油は日本にないから原子力・・・浅はかだった。子供を被ばくさせたら、そんなことは何の意味もない.






福島の大地が綺麗になり、笑顔の生活が戻る日まで私はへこたれないぞ。





この野郎!!






(平成23年4月29日 午後10時 執筆)   武田邦彦

ラベル:

2011年4月29日金曜日

燕雀、いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや

わたしは、鴻鵠ではないけれど、その志は知らんと欲します。

ラベル:

オレは斉藤はクソだと思っています

楽天の田中が魂の投球でホーム開幕戦を完投勝利で飾った。東日本大震災で甚大な被害を受けた仙台市に戻った楽天はこの日が待ちに待ったホーム開幕戦。先発でマウンドに上がった田中はテンポの良い投球でオリックス打線を6安打1失点に抑え今季2勝目を挙げた。

「よっしゃー!」。田中がウイニングボールを星野監督に手渡すと、闘将が吠えた。

 誰かのために闘う人は強い。オリックスの先発・朴賛浩を攻め2回1死、岩村からの3連打で満塁とし、中村の左前適時打で先制。なおも2死満塁から聖沢が中前に2点適時打を放ち2点を追加した。

 田中は8回、オリックス打線に連打を許し1死一、三塁のピンチ。後藤の投ゴロで併殺崩れの間に1点を失ったものの、T-岡田を三振に討ち取り最少失点で切り抜けた。

 試合前には楽天の星野監督が「ようやくみなさんの元に帰ることができました」とあいさつ。黙とうがささげられた。

ラベル:

東京電力とカーネーション

似つかわしくない二つがどうして結びついたのでしょうね。

君たちは、後ろ暗いところばかりです。

ラベル:

避難所の問題

それは、いくつもあるが、もっとも大きな問題を二つあげろといわれれば、

風呂とトイレ

です。

これから、次第次第に湿り、暑くなっていく。
感染症の問題を君たちはどう考えているのだろうか?

所詮、政府やお役人や東電は他人事ですものね。
けれども、君たちには、実は、責任があるのですよ。

わたしのように、のうのうと、してはいられません。

迅速に対応してください。

いつまで、義捐金を抱え込んで、しかも使い込んでいるのですか?
裏情報は流れてきていますよ、君たちは、いつまでたっても、クソですね。

ラベル:

くれぐれも、海産物にご注意ください

茨城県は29日、北茨城市沖で28日に捕獲したコウナゴ(イカナゴの稚魚)から、国の基準(1キロあたり500ベクレル)を超える1129ベクレルの放射性セシウムを検出した、と発表した。同県沖のコウナゴは現在、漁や出荷が全面的に自粛されているが、県は今後も漁協を通じて自粛要請を継続する。

 県によると、北茨城市沖のコウナゴは、12、14日に行った検査では基準値を下回っていた。

 県は、29日にもコウナゴの検査をするとしている。

 茨城県では、1日に同市沖で捕獲したコウナゴから1キロあたり4080ベクレル(基準は2000ベクレル)の放射性ヨウ素が検出され、県は5日に漁自粛を指導。コウナゴ漁は全面的に中止となっている。

ラベル:

国際放射線防護委員会勧告

今回の福島第一原子力発電所の事故に対して、国際放射線防護委員会が「緊急時における一時的な回避線量」について勧告をおこなっています。この勧告では、現在のような緊急事態において一時的に市民の被ばくが20-100mSvになるように上限を定め、原発事故が制御された以降、上限を年間1-20mSvとし、元の上限である1mSvに戻すよう長期的目標を定めることを勧告しています。また救助隊員の線量回避レベルについても勧告しています。

以下をご参照ください。

<INTERNATIONAL COMMISSION ON RADIOLOGICAL PROTECTION>
(ICRP March 21, 2011)原文

(ICRP 2011 3月21日)日本語訳(非公式)
※日本語版を用意いたしましたが、正確な内容等には原文のご確認をお願います。

以下は、日本学術会議が出した和訳です。
http://www.scj.go.jp/ja/info/jishin/pdf/t-110405-3j.pdf

ラベル:

すごい国ですね

もちろん、放射線量は低ければ低いに越したことはないのですよ。

高木義明文科相「小学生は労働をしないので20ミリで問題ない」

ラベル:

武田先生のご意見です

超・ねじれ思考  児童の被ばくは多い方が良い??

郡山市は市長の決断で、市内の小学校の校庭の表土を除き、子供達がすこしでも被ばくしないようにと努力した。



その結果、表土を除く前には1時間あたり3ミリシーベルトもあったのに、それが0.6ミリシーベルトに減った.



子供達にとっては素晴らしいことだ.



これが小学校ばかりではなく福島県の全部に行き渡れば、



「汚れた福島」



から



「綺麗な福島」



への転換ができる。素晴らしいことだ。



・・・・・・・・・



でも、これに対して文科省の大臣が、



「3ミリシーベルトで安全なのだから、余計なことをするな」



と言った。「汚れた福島のままで良い。30年はそのままでよい」という意味になる。



その理由は、「安全なものをさらに安全にしなくても良い」ということだが、超・ねじれ思考であると共に、法律違反である。



もともと文科省は、放射線を出す物質の法律を作り、厳しく管理をしていた。複数の法律があるが、その基本思想と規制値は、



1. 被ばくはできるだけ低い方が良い、



2. 子供の被ばくは大人より危険である、



3. 一般人の1年間の限度は1ミリシーベルトである、



4. 「クリアランス・レベル」(原子力関係の廃棄物を捨てる時の基準)は1年間10ミリシーベルト以下にしなければいけないし、それに反すると1年以下の懲役で犯罪である、



ということである。



今回の地震で臨時措置として、年間20ミリシーベルトとう限度を決めたが、これはあくまでも「望ましくないが臨時」であり、さらに「法律で決まっているのを、文科省の大臣が勝手に変更できない」という制限がある。



・・・・・・・・・



実質的に子供達の安全を守るという点でも、これまでの文科省の指導の思想から言っても、さらには具体的な法律から見ても、郡山市の行動とその結果は、「子供を育てるために存在する、文科省として喜ぶべきもの」であることは明らかだ.



私は福島原発事故以来、政府が自分たちのメンツにこだわって、



「どうにかして、国民や子供をより多く被ばくさせたい」



という行動を取ることに、実に不思議な感じがしていた。



「そんなことはないはずだ」と何回も自分に言い聞かせてきたが、政府が言ったり、行動したりするとすぐ、それは裏切られる.



原発事故では「最初に逃げて、後で戻ってくる」ことによって被曝量を減らすことができるのに、一番、多く放射性物質が出ている時に「安全だ」と言って、放射線が少なくなってから「危ない」と言い出したりしている。



私は小学校の基準として文科省が出した1時間3.8マイクロシーベルトという計算はまったくの間違いと思っているが、もしそれが正しくても、郡山市の小学校の汚染が下がるのは歓迎のはずだ。



すでに政治家やお役人が自分たちだけのことを考えて、国民は税金を納める道具ぐらいしか思っていないことは確かだが、こんなときにもそうか、と思うと情けない.



(注)文科省3.8マイクロの間違い



1. もともと子供は1年間1ミリシーベルトである、



2. 原子力安全委員会も、臨時措置でも子供は10ミリシーベルトが望ましいと言っている、



3. ノーベル医学賞を受賞した外国の学者も、子供の規制値を2から3分の1にすべきだと提言している、



4. 内部被ばくを計算していない(計算根拠を示さず、無視できるとしている)、



5. 校庭にいる時間以外は子供が屋内にいるとしていること、さらには屋内は屋外の2.5分の1だとしていること(現在の福島県の状態を無視している)。



子供をできるだけ多く被ばくさせたいという異常な心理で、子供を被ばくさせるな!



(平成23年4月29日 午前11時 執筆) 武田邦彦

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武田先生のご意見です

給食 法律上(規制値以下の)汚染された食材は使えない!

(この記事は、ある市の給食問題を取り上げたものを書き直したものです。書き直した理由は、私はこれまで、
「個人を批判せず、意見を批判する」
というのが信条で、今までも首相、東大総長など限られた人以外は、個人の批判を控えてきました。

しかし、このところ、市長などが市民に被ばくを強制する例が目立ち、つい具体的な市長の名前で批判をしました。

でも、やはり個人を批判すると論点が曖昧になりますので、書き直しました。内容はほぼ同じです.)

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食材が汚染し、子供が被ばくしています。

その中で、福島を中心として学校で「地産地消」の食材を使った給食を実施しているようです.

福島ばかりではなく、東京などでも「災害地の農産物を使おう」というキャンペーンなどがあり、給食に「規制値内の野菜」が「安全なもの」として使われて、お母さんを心配させています.

給食の問題は複雑で、これまでもいくつかの論争がありました。

それらは、いずれも学校というものが「集団の規律を教えるところ」なのか、「自由な個人を育てるところなのか」でした。

・・・・・・・・・

給食は児童が一斉に食べますから、一人の児童が「わがまま」を言うと、給食自体が成り立たないという面があります。

一方では、憲法で「思想信条の自由」が認められていて、たとえば宗教上の理由で豚肉が食べられない児童に対して、どのように考えるかという問題があります。

このように給食の問題は、二つの見方がありますが、

「放射線で汚染されている食材を使った給食を児童に強制できるか?」

「市長、教育委員会、校長、給食担当専門家は、それを決める権限があるか?」

について考えてみたいと思います.

なお、「汚染されている野菜」とは、「規制値内だが、普段に比べて汚染が見られる場合」とします。
つまり、規制値を超える野菜はもともと販売されていないと仮定します.

・・・・・・・・・

従来からの給食問題の議論は、アレルギーの子供の場合と、給食費が払えない親の問題です.これを「行列のできる法律相談所(2006年)」から見てみましょう.

問題は「アレルギーのある子供は当然、弁当が許されるが、アレルギーのない児童の給食拒否、弁当持参を禁止する教師は違法なのか」という設問です.

・・・・・・

【橋下徹弁護士】

弁当禁止は違法ではない。義務教育というのは英数国理社の科目を教える場ではない。集団ルールを教えるのが義務教育で一番重要な事。アレルギーの場合は食べない自由は当然であり、弁当は許されるが、そうでない時に給食を食べない自由を許すと、授業を受けない自由や、体育の科目ごとに授業を受けない自由など、どんな自由でも許されるのかという事になる。自由、自由と言っていたら集団ルールを守れるような子供には成り立たないので、弁当は禁止するべき。



【北村晴夫弁護士】

弁当禁止は違法である。給食を強制するため弁当を禁止するのは違法! 学校給食の目的は、集団行動を教えるためではない。 子供の成長の為、栄養を補給させる為である。 経済的理由や母親が弁当を作る時間がない子供の為に支給している。 集団行動を教えるために「これを食べなさい」と強制するのは本末転倒であり、目的を取り違えている。 学校は「人はそれぞれ違うのだからいじめてはいけませんよ」と教えるべき。「イジメにあうから主義・主張と違うものを食べなさい」というのはおかしな話である。



【住田裕子弁護士】

弁当禁止は違法である。今の世の中の流れとしては「多様性」。
健康上や宗教上の理由、ライフスタイルの信念など、ある意味では正当な理由があってやりかたも相当である限り、弁当持参は認めるべき。



【丸山和也弁護士】

弁当禁止は違法である。教育というのはそれぞれの生徒の個性を引き出してそれを発展させていくことが目的であって、画一的な教育というのは、日本の場合、強すぎるので、そう言うところは自由にしていったほうがのびのびした人間に育つ。



学校が弁当を禁止するのが違法という弁護士が多いのが現状です.



・・・・・・・・・



この議論で判るのは、



1. 法律違反をしてまで学校側が弁当を禁止できない(レベル1)、



2. 児童の健康に影響がある時は弁当を禁止できない(レベル2)、



3. 社会は多様化しているのだから、合理的な理由があれば弁当を禁止できない(レベル3)、



4. 給食は家庭の事情で弁当を持って来ることができない児童のための栄養補給であり、弁当禁止などはまったくできない(レベル4)、



という感覚の差があり、昔でも「レベル1合格」は当然で、今は「レベル3合格」ぐらいのところが社会通念だということも判ります.



・・・・・・・・・



これから見ると、「地産地消」という意味で、福島県の小学校が「福島産」の食材を給食に使うときに、保護者がそれを拒否できるかと言う問題を考えてみたいと思います.



まず、文部省が所轄する法律「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」によると、



1. 放射線の被曝はできるだけ少なくすること、



2. 児童(一般人)の被ばく限界を、食品からの内部被ばくも含めて1年に1ミリシーベルト以内にすること、

としています。

文科省は、「被ばくはいろいろなことが原因して起こるので、1つのことで規制するときには、規制値の100分の1」という通常、食品安全などに使われる考え方をそのまま踏襲しています.
(機会を見て「社会の安全を保証する100分の1のルール」についてお話しをします.)



だから、



1. 今、文科省が勝手に「1年1ミリシーベルト」を「1年20ミリシーベルト」にしているが、これは「有罪」で、1年以下の懲役刑になる、



2. 「この食材は大丈夫」というためには、1年間10マイクロシーベルト以下(規制値の100分の1)でなければならない、



と文科省自身がそのホームページで言っていることです.



・・・・・・・・・



つまり、福島産、茨城産のように、現在は1年に10マイクロシーベルト以上の野菜や牛乳が多いので、その食材を給食に使用することは「文科省の法律違反、懲役になる」ことであり、議論の余地無く、学校は給食に「汚染されている可能性のある食材」は使えない事になります。



文科省も先生方も、文科省の法律を犯してまで、児童を被ばくさせようとしないでください。



(平成23年4月29日 午前10時 執筆)   武田邦彦

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基礎知識

以下は、年間積算量です。

1ミリシーベルト … 国際基準です
250ミリシーベルト以内 … 確率的に高い被害が出ます(運ですね)
250ミリシーベルト以上 … 確定的に(被曝した個人に)被害が出ます。
                   白血病やガンなどの…

100ミリシーベルトがどのあたりのものかは、だいたいわかってくれますか。

ラベル:

チームナカガワのレポートです

国際放射線防護委員レポート111号(ICRP111)

2008年にまとめられた「国際放射線防護委員会」レポート111号「原子力事故もしくは緊急放射線被ばく後の長期汚染地域住民の防護に関する委員勧告」(注1)が、2011年4月4日付けで特別無償配布されています。
注1: ICRP Publication 111, Application of the Commission's Recommendations to the Protection of People Living in Long-term Contaminated Areas after a Nuclear Accident or a Radiation Emergency.
http://www.icrp.org/publication.asp?id=ICRP%20Publication%20111

このレポートは、適応される状況が異なる「緊急時被ばく状況における放射線防護に関する委員勧告の適用」(ICRP 109)とともにまとめられました。現在、そして今後の福島第一原発事故による放射線被ばくと、どう向き合うかを考える上で大変参考となるレポートです。

福島第一原発事故は、まだ予断を許さない状況です。しかし、近隣の住民は生活を営みつつ、復興を目指しながら、放射線防護と取り組んでいかねばなりません。そのためには、専門家集団のほか、自治体とともに、政府や関係機関の援助が不可欠です。

過去の原発事故でもそうでしたが、今回の福島第一原発事故でも、その近隣の住民のみなさんは、できることなら、その地を離れなくてすむことを願っておられる方が多いと思います。さらに、土地利用や生活様式に制限が課せられる場合であっても、長期的に、できる限り当たり前の日常を送りたいと、望んでいる方もおられると思います。自分の生活を続けることを望み、そうするためであれば困難を乗り越えようと努力されることでしょう。

このレポートは、その手引きとなります。そして、この手引きを活用しながら、適切に今回の事態と向き合えば、原発近隣の住民の方の健康被害(放射線による直接的な悪影響だけではなく、食品不足による健全な食生活が送れない、適度な運動をしない、など、付随する影響)を避けることができるのではないかと考えられます。

また、原発近郊に居住されている方と、東京など、原発から離れた地に住む市民では、それぞれ置かれている環境が異なります。しかし、原発災害からの復興のために、「放射線防護の考え方」を全日本国民が共有する必要があります。

そのため、私たちteam_nakagawaは、なるべく多くの方に、この「ICRP 111」を読んでもらいたいと考え、独自に日本語訳を進める一方、ICRPから翻訳・出版権を取得された日本アイソトープ協会に、日本語訳(暫定版)の公開をお願いしてきました。4月20日、暫定翻訳版が公開されました。(注2)
注2: http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15092,76,1,html

暫定版とは言え、今回、日本アイソトープ協会から、邦訳が公開されたことは大変大きな意義を持ちます。いま福島原発とその周辺地域で進行中の事態をどう捉えるか、どんな施策を講じるべきか、留意すべき点には何があるのか、それらについて、たいへん有益なレポートだからです。チェルノブイリ原発事故などの経験を通して人類が蓄積してきた英知に満ちたものだと言えるでしょう。

ただ、翻訳のせいではなく、もともと(放射線防護に関わる)かなり専門的な文書であるため、一読してもなかなか理解できない、というご意見をいただきました。そこで、今回の状況に合わせ、私たちなりにポイントを整理いたしました。以下、一種の「サマリー」と受けとめていただければと存じます。

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ポイント①──「緊急時被ばく状況」から「現存被ばくの状況」へシフト
・「緊急時被ばく状況」とは、高いレベルの放射線被ばくが生じる可能性があり、国(政府)によって緊急的な避難や待機が行われるべき状況(避難区域、計画的避難区域など)を指します。現時点で、原発周辺の地域が置かれている状況です。
・ 「現存被ばく状況」とは、被ばく事故直後の「緊急時被ばく状況」に続く、復興途上の状況であり、まさに、今後、福島県民、そして日本人が直面することになる事態です。避難区域外の地域と今後想定される“避難指示が解除された地域”などを指します。
・「ICRP 111」レポートでは、後者の「現存被ばく状況」における放射線防護についての考え方がまとめられています。まさに、今の日本人に必要は“手引き”だと言えます。

補遺)3月15日以降、放射性物質の大気中への大量飛散が抑えられており、避難区域外や警戒区域外では、学校がスタートするなど、震災や原発事故に影響された生活の改善が進められています。したがって、国(政府)は現在、放射線量が通常より高い居住可能地域を「現存被ばく状況」にある、と判断していると考えられます。福島第一原発事故は、いまだ原子炉のコントロールができていない状況下にありますが、大気中への大量飛散が抑えられている点や事故から1ヶ月以上経過している点を踏まえ、「緊急時被ばく状況」から「現存被ばくの状況」へシフトが重要なポイントとなります。

ポイント②──個人線量による被ばくの管理
・被ばくレベルは“個々人の行動(生活、食習慣、避難の仕方など)”によって、ほぼ決定されますので、“平均的な被ばく”を想定した管理方法は不適切です。個々人の被ばく量、もしくは、さまざまな被ばくグループに応じたきめ細かな対応が必要になります。(コストをどこまでかけられるかは別の議論になりますが、例えば住民への個人線量計の配布などは、これに含まれるでしょう)。

ポイント③──「防護方策の最適化」と「防護方策の正当化」が大事
・「防護方策の最適化」とは、被ばくがもたらす不利益と、関連する経済的・社会的要素(避難生活、収入面、生き甲斐・誇り、などなど)とのバランスにより、最適な放射線防護の方策が決められるべきだということです。
・「防護方策の正当化」とは、防護方策は、結果的には、住民に不便を要求するものになってしまいますから、被ばくによるリスクとのバランスを考慮して、“不便の強要”に、正当な根拠があることを示さなくてはならないということです。
・防護方策を決めるにあたり、もとになったデータや想定条件は明確に示される必要があります。重要な情報はすべての関係者に提供されること、意志決定プロセスを第三者が追跡できることが前提になります。

補遺)福島第一原発事故において、現在、何が最適な(ベストな)方策か、判断することは極めて難しい課題です。例えば食品の消費者と生産者、地域住民とそれ以外の国民、それぞれの意見の共有と連帯が必要となります。

具体例を挙げると、食品の暫定規制値の決定と、それに伴う出荷制限があります。最適化方策は、“国民を放射線被ばくから防護する必要性”と、“地域の産物が市場に受け入れられ、地元経済が生き残る必要性”とのバランスを要します。このためには、繰り返しになりますが、地域住民とそれ以外の国民の意見の共有と連帯がとても大事になってくるでしょう。時として、国民一人一人が、一度エゴを捨てて、まとまる必要があると思います。

また、参考レベルを設定した個人被ばくの管理、就労時間、学校での校庭の使用時間の制限なども、最適化のプロセスを踏んで実施されるべきです。

また、防護方策の実施は固定されたものではありません。状況を踏まえて、必要ならば、修正をしていくことで、その時々の状況において最適な(ベストな)放射線防護の方策が、その都度、練られ・合意され・実施されていくものでなければならないと思います。

ポイント④──参考レベル
参考レベルとは、それを超えたら、避難などの対策を実行すべき放射線量のことです。ICRPでは、参考レベルを1 mSv-20 mSvの低い部分から(可能ならできるだけ低く)設定されるべきであり、設定にあたっては、「外部被ばく」「内部被ばく」双方による推定値がそれを下回るようにすべきです。長期には1 mSv/年が参考レベルとなります。(現在の法的な“公衆の被ばく限度”が1 mSv/年です)また、参考レベル以下であっても、さらに放射線量を低減できる余地があれば防護措置を講じるべきだとしています。

補遺)今後の福島第一原発事故の影響を考えたときに、住民の放射線被ばくによる「リスク」と「地域住民(その地に留まり、生活を続けたい)の意向」のバランスにより、避難区域や警戒区域、基準となる参考レベルなどが設定され、状況に応じて改正されていかなければなりません。

100 mSvの被ばく量の蓄積で、最大0.5%程度の「発がん」のリスクが上昇します。100 mSv未満の蓄積による「発がん」のリスクについて、科学者の間でも、一致した見解が得られていません。

参照レベルを「1 mSv-20 mSvの低い部分から(可能ならできるだけ低く)選定されるべき」とするのは、不必要な被ばくを抑えることを前提としつつも、設定された参照レベル以下の被ばく量であれば、それによる「発がん」のリスクをはるかに上回るメリットが、その地域に留まることで得られる(もしくは、他の地域へ避難するリスクより小さくなる)ということを意味しています。

不必要な被ばくを抑えることは、放射線防護の基本です。原発事故による住民の被ばくを極力さける努力は継続しなければなりません。一方で、現在置かれている放射線によるリスクを理解した上で、その地で普段通りの(もしくは放射線防護の取り組みを取り入れた)生活の営みを選びたいという方は、決して少数派ではないと思います。その際には、年齢などを考慮する必要もあるでしょう。

ポイント⑤──住民の参加(自助努力による防護策)
・住民は、放射能及びその影響について、当然ながら、不安に思います。自助努力による防護策とは、生活環境に存在する放射線からの防護(周辺の環境や食品から被ばくなどからの防護)、また、住民自身の被ばく状況の管理(内部被ばくや外部被ばく)、子供たちや老人へのサポート、そして、被ばくを低減するよう、生活を復興環境に適応したものにしていく仕組み(生活しながら放射線防護策を講じること)です。
・地域住民のみなさんは、地域評議会などに、進んで参加し、コミットしていくべきです(国や県はそうした組織の設立を推進すべきでしょう)。
・ 放射線防護策の計画策定に、住民のみなさん自身が関与することが、持続可能なプログラムを実施していく上で重要です。(政府が、プログラムを上から押しつけるのではダメ)

ポイント⑥──当局(国や県)の責任
・被ばくが最も大きい人々を防護するとともに、あらゆる個人被ばくを可能な限り低減するための「放射線防護策」の策定とその根拠を示すこと。
・居住地域を決め、その地域における総合的な便益を住民に保証する責任。
・個人被ばくの把握、建物の除染、土壌及び植生の改善、畜産の変更、環境および農産物のモニタリング、安全な食料の提供、廃棄物の処理、さまざまな情報提供、住民へのガイダンス、設備の提供、健康監視、子供たちへの教育
・被ばく量についての参考レベルの設定。
・住民の健康や教育を担当する専門家たちに対して、「実用的な放射線防護」の考え方が理解されるよう働きかけること。
・代表者や専門家(医師、放射線防護、農業など)が参加する地域評議会を推進していくこと。

このレポート「ICRP 111」は、原発事故等に際して、想定しうる多様な事象が考慮されているため、書き方が非常に抽象的になっています。このレポートをもとに、具体的な政策・施策をどう策定していくかは、私たち日本国民に委ねられています。

4月22日日午前0時、福島第一原発から半径20キロ圏内は、災害対策基本法に基づく「警戒区域」に設定されました。原則的な立ち入り禁止区域が、これだけ広範な生活圏に指定されたことの意味は大きいと考えます。

また、半径20キロ圏外の地域に目を転じれば、放射線の年間積算量が20ミリシーベルト以上に達すると予測される地域が「計画的避難区域」に指定されました。さらに、20キロから30キロ圏内の一部の地域に対しては、「緊急時避難準備区域」と指定され、この地域には、緊急事態に備えて、屋内退避や避難の準備を求める、とされます。

私たちは、「ICRP 111」が説くように、そうした地域の住民のみなさんの意向に耳を傾け、それを最大限、尊重することが非常に重要だと思います。また、専門家を交え、健康、環境、経済、心理、倫理などが複雑に絡まり合う問題に、合意が形成できる答えを、早急に出さなければならない、とも感じています。

そして、まずなによりも、政府及び関係機関は、地域の住民のみなさん、そして全国民に、長期的な放射線防護の戦略を具体化し、わかりやすく説明すること(そして私たち専門家も、国とは独立に積極的に関与すること)がとても重要であると考えています。

揚水発電をここまで隠しているか、東電様は

http://diamond.jp/articles/-/12036

地下水の汚染も考えれば、海はとんでもないことになっているはずです

島根県は28日、松江市の沿岸部で採取したワカメやホンダワラ類から放射性ヨウ素131などを検出したと発表した。ごく微量で摂取しても人体への影響はない。福島第一原発から放出されたものとみられるという。

 県原子力安全対策室によると、ヨウ素が検出されたのは18~26日に松江市鹿島町と同市美保関町で採取したワカメ、ホンダワラ類、松葉。測定値は1キログラムあたり、ワカメが0.24ベクレル▽ホンダワラ類0.47ベクレル▽松葉3.9ベクレル。食品衛生法に基づく摂取制限値は1キログラムあたり2千ベクレル。

 県は、定期的に島根原発周辺の農海産物などに含まれる放射性物質を測定している。旧ソ連・ウクライナのチェルノブイリ原発事故時には、ワカメ1キログラムあたり最大8.8ベクレルのヨウ素が検出されている。
(大野正智)

ラベル:

ご苦労様でした

厚生労働省は28日、東京電力福島第一原子力発電所の緊急作業で累積被曝ひばく線量が100ミリ・シーベルトを超えた作業員は、同原発での作業期間を含む5年間、他の原発などでの放射線業務に従事させないよう、全国の労働局に通達した。

 作業員の被曝線量の積算方法については、東電側と厚労省に解釈の違いがあり、同省が改めて見解を示した形だ。

 労働安全衛生法に基づく規則では、原発作業員の通常時の累積被曝限度は5年間で100ミリ・シーベルト、かつ1年間で50ミリ・シーベルトを超えてはならない、と定めている。一方、緊急時の限度を定めた別の条文では「通常時の限度にかかわらず、放射線を受けさせることができる」とも書かれているが、緊急時の被曝線量を通常時の基準に従って累積させるかどうかは、明記していない。東電ではこれまで、福島第一原発での作業で浴びた被曝線量は「5年間で累積100ミリ・シーベルトという上限とは、別枠だと考えている」(松本純一・原子力立地本部長代理)と説明してきた。

 東電を指導する原子力安全・保安院も「非常時の作業をどう考えるか、厚労省とも相談したい」(西山英彦審議官)などと是正を求めず、同原発で浴びた被曝線量をどのように扱うか、解釈が混乱していた。

 今回の事故では、特例的に作業員の被曝限度が累積250ミリ・シーベルトまで認められているものの、100ミリ・シーベルトを超えた段階で、他の原発などでの作業に5年間は従事できないことになる。

(2011年4月29日 読売新聞)

ラベル:

君たち、気は確かかね

中部電力が、静岡県御前崎市の浜岡原子力発電所3号機の7月稼働を見越した業績見通しを示したことは、県内にも波紋を呼んだ。福島第一原発の事故では依然、危機的な状況が続いている。再開の根拠は? 安全性は確保されているのか。地元の不安は解消されておらず、「再開はあり得ない」との反応が相次いだ。

 中部電が7月の3号機再稼働を前提とした業績見通しを出したことについて、川勝平太知事は、あくまで株主向けの「見通し」だとの受け止めを強調。「現在の砂丘に頼った津波対策は、根本的に見直さなければならない」としたうえで、「福島第一原発が予断を許さない状況の中で、対策が講じられないまま再開はできない」と、これまでの姿勢を繰り返した。

 さらに、浜岡原発と中部電の本社が離れていることを取り上げ、「(中部電の)意思決定者が静岡県下に本部を立地して、もしもの時に現場近くで対処できるシステムを構築しなければならない」と述べた。

 また、菊川市の太田順一市長は「再起動は今の状態では市民の理解が得られないだろう。福島第一原発の事故以後、国の原子力に対する考え方のコメントが一切なく、今は再起動は難しいと思う」と話した。

 浜岡原発への不安は、周辺自治体に広がっている。川勝知事が3号機の運転再開を「認められない」とした25日には、浜岡原発から30キロ圏内に位置する袋井、藤枝、焼津、磐田の4市長が県庁に川勝知事を訪問。原発の防災対策重点地域(EPZ)について、これまでの10キロ圏から30キロ圏に広げるよう要望した。

 市長の一人は「浜岡での出来事は、浜岡だけの問題では済まされない状態になっている。中電にしっかり安全対策と説明を求め、いい加減なことは許さないという市民感情が高まっている」と話した。

ラベル:

放射線汚染分布を詳細に示してからにしてくださいね

 枝野官房長官は29日午前の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所から20キロ圏内の警戒区域への住民の一時帰宅について、「週単位というよりは、日単位のところで調整している。できれば、連休中くらいには(実現)したい」と述べ、近日中に実施されるとの見通しを示した。

(2011年4月29日11時43分 読売新聞)

ラベル:

残念ながら動画は消されたようです

http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid992.html#sequel

ラベル:

東電の清水長だけが悪いのではないのです

東電OBの企業年金は、月40~50万円です。
東電の年金資金は、約6000億円。
役員報酬は、年平均3674万円。
それを今回50%減額したという。

東電の役員は、20人。
執行役員は、28人。
平均的企業のそれを大きく上回ります。

ちなみにJALは、OBの企業年金を3割から5割カットしています。

ラベル:

こういう災難時には、男と女は引き合うものです


被災男性がボランティア女性と婚約 

5月中旬に避難所で挙式予定 宮城県南三陸町の避難所に泊まり込んでいる被災者の男性と、ボランティアの女性が婚約した。
5月中旬に避難所で結婚式を挙げる予定だ。
2人は、阿部誠輝さん=写真左、(42)と、奈良県生駒市のクリーニング店店員、村上希望さん=写真右(28)。被災した阿部さんは、住まいは無事だったが、勤務先の鮮魚店は津波で流失。
消防団に所属していることもあり、現在は避難所で住民の世話に当たっている。
村上さんは3月26日に現地入り。避難所生活を送るうちに、2人はいつしか会話するようなった。
村上さんが「地元の地理を教えてほしい」と頼んだことで、一緒にトラックで物資を運搬するようになり、2人の距離は急速に縮まった。
村上さんが帰宅のため町を離れる日、阿部さんがプロポーズ。
「一生懸命さに引かれた」と阿部さん。
村上さんも「弱音を吐かずに働く責任感が頼もしい」と話している。

2011年4月28日木曜日

マール グラッパ


フランスでは「マール」。
イタリアでは「グラッパ」。

そう呼ばれるお得でうまいブランデーがある。
昔、そのころ友人だった男の知るワインバーに「マール・ド・ブルゴーニュ」を預けたところ、飲み頃の一年後に行ってみると、その大半がなくなっていた。
「マール・ド・ブルゴーニュ」の中でも、そいつはなかなか手に入らぬもので、大枚10000円で購入したものでした。
瓶内熟成で一年と決めていたものだったので、大半がなくなったボトルを見たときは、その店主を絞め殺そうかと思ったほどでありました。
しかたなく、ほぼ一万円で仕入れたと思われる、あるワインのボトルをその場で叩き割ってやりました。
そのときのその男の顔を見せてあげたいほどです。

けれども、わたしの「マール・ド・ブルゴーニュ」は返ってきません。

最低の店だと思い、二度とその店には行っておりません。

やはり、自分自身が信用を置く店にかぎります。

念のためですが、信用するとは、「そいつにだまされてもいいという覚悟」です。
わたしの信用する男は、一人だけです。
女は、…やはり一人だけだな…、幸いなことにその女は女房殿ではない。

ラベル:

武田先生のご意見

原発七不思議  3億ベクレルと60京ベクレル・・・見事な変身


1

年1ミリシーベルトが「適切か」という議論は要らない. それが40年来、専門家が協議して決めてきた放射線量だから。それがなぜ覆され、子供にすら20ミリ(外部だけ、それも室内を2.5分の1にしてあるが)の被ばくをさせているのか?






・・・・・・・・・






新潟の柏崎刈葉原発が中越沖地震で壊れたとき、大気や海水に3億ベクレルの放射性物質が流れたとされている。






昔から原発に批判的だったある大手の新聞は、事故の後の7月17日朝刊1面の見出しで、






「放射能を含む水、外へ 柏崎刈羽原発揺れ 国内最大」






と書いた。






ところが、福島原発では、3億ベクレルの20億倍、60京ベクレル以上の放射性物質が大気と海に流れたのに、






「健康に影響がない。もともとガンになる人は全人口の33%なのに対して、100ミリシーベルトをあびても0.5%にしか過ぎない。だから今回の放射線はたいした事はない。」






という記事を出した(2011年4月24日日曜日朝刊)。




3

億ベクレルなら大変だが、その20億倍の6京ベクレルになると安全になるというのがこの新聞の考え方だが、このような突拍子もない考え方はどこからでてくるのだろうか?






・・・・・・






時々、大新聞の取材を受けるが、記者はとても優れていて、常識的だ。そしてやや政府にも批判的で、記者としての精神も失っていない。






それが、原発と放射線のことで大転換を行った理由はなんだろうか? 普通に考えると「福島原発では、政府の圧力に負けた」となるが、本当に大新聞ともあろうものが、そんなに簡単に政府の圧力に負けて、「20億倍のジャンプ」をするのだろうか?






それも4月25日というとすでに福島原発はかなり安定していて、「パニック」になる可能性などはない。だから、なおさらその「見事な変身」に驚くばかりである.






・・・・・・・・・






今回の福島原発では、大新聞ばかりではなく、これまで「放射線は怖い」と言い続けて来た人たちが大きくその発言を変えた。そのうち、「専門家」と言われる人たち(放射線の専門医とアイソトープ関係者)の変身ぶりもかなり見事である.






・・・・・・放射線の専門医・・・・・・






あるお医者さんから「放射線の専門医の国家試験」の問題集を送っていただいた。それを読むと、「低線量率の障害は確率的」であると毎年、出題されている。






ということは、「放射線の専門医」は「低線量率で致死ガンと遺伝性障害」がでるということを「専門医の国家試験」では「正しい」と回答していた。






しかし、その専門医の一部の先生が福島原発については「低線量率では何も起こらない」と繰り返し発言している.






これも普通に考えると、






「確かに、医師の国家試験の時には合格しなければならないから、1ミリでも致死ガンになるというのに○をつけたが、普段から低線量率ではガンにならない」と個人的に思っていたが、言い出せなかった。だから、実際に福島原発で大量の放射性物質が漏れたので、自分の本心を言おうと思った。」






と言われるだろう.






・・・・・・アイソトープの専門家・・・・・・






普段は、「放射線を業としている(規制値以上のものが多くなれば儲かる仕事)」彼は次のように言うかも知れない。






「普段は規制値が低い方が商売の対象となるものが増えるので、それだけ儲かるから、1ミリと言っていた。しかし、事故のあとは、私のところは政府の補助金が入っているので、政府が100ミリと言えば、それに従うしかない.それで子供がガンになっても、自分の生活が大切だから仕方が無い」






・・・・・・・・・






でも、本当のところはいずれも違うと思う.






すでに、日本社会は事故から1ヶ月半になり、パニックになる雰囲気でもないし、大人は少しの儲けぐらいで、子供の被曝量を増やすのも良くないことは知っている。






私は「新聞記者も医師も、専門家も急に変節した」という原因は、次のことと思っている.




1. 3

億ベクレル(健康に影響が無い範囲)なら判断できるが、6京ベクレル(健康に影響がある範囲)になると、怖くてどうしようもなくなり、頭が真っ白になって判断力を失った、




2. 6

京ベクレルの結果を見るのが怖かったので、とりあえず影響がないということでごまかしたかった、




3.

科学的事実を直視する勇気が無く、自分で判断しなくてすむ社会の空気を重んじた、






ということのように思う.






大人の勇気と判断力が、子供の運命を決めるのは今に始まったことではないが、日本人として残念だ。






(平成23年4月27日 午後8時 執筆) 武田邦彦

武田先生のご意見

被ばく・・・野菜(ホウレンソウ)

今回から、被ばく量を減らすために何をしていかなければならないかについて、個別に整理をしていきたいと思います. 

かならずしも整理は「系統的」ではありませんが、一つ一つの検討を通じて、「被ばくを避ける」というのがどういうことかということの理解を深めたいと思います.

第一回はホウレンソウを中心に考えてみます.


茨城県日立市のホウレンソウの汚染を文章で説明します.

日立市のホウレンソウの汚染の測定は3月19日の出荷分から行われていますが、その時の放射性ヨウ素は1キログラムあたり14500ベクレルでした。

これまで「1時間あたりのシーベルト」で頭の中を整理していたのに、1キログラムあたりのベクレルなどと言われると換算が容易ではありません。

そこで、ここでは1キログラムのベクレルを「野菜を1日350グラム食べる(標準の大人の食べる量)」として計算して「1時間あたりのシーベルト」で示す計算をします。

・・・ベクレルからシーベルトへの計算方法(忘れて良い)・・・






ヨウ素の場合、2000ベクレルが44マイクロシーベルトですから(このブログでかつて示した概算と少し違います.今回からの方がやや厳密です。この計算はさらに複雑なので、ここでは割愛します)、ベクレルに44をかけて2000で割るとマイクロシーベルトになります。






たとえば、3月19日にとれた日立市のホウレンソウには14500ベクレル(1キログラムあたり)の放射性ヨウ素がついていましたから、320マイクロシーベルトになります。






これは1キログラムあたりなので、一日350グラムのホウレンソウ(野菜)を食べるとすると、一日に野菜(まずはホウレンソウ岳を食べるとして)から体の中で被ばくする放射線は、1日112マイクロシーベルト(1時間4.7マイクロ)になります。






・・・・・・・・・






ここで二つのことについて、頭の整理をしておかなければなりません。






まず第一には「野菜はホウレンソウだけではないのに、ホウレンソウだけ食べるという計算で良いの?」ということです。






そして、第二には、この計算でもとめた4.7マイクロシーベルトと、たとえばこの日の日立市の空間の放射線量が5マイクロシーベルトとすると、それと足して9.7マイクロとして良いの?ということです。






・・・・・・






まず第一点ですが、ホウレンソウが汚染されているとき、「ホウレンソウだけは茨城産を買い、そのほかの野菜は外国産を買った」という場合は、ホウレンソウだけを考えれば良いので、1日の野菜350グラムの内、普通はホウレンソウは20グラムぐらいしか食べませんから、112マイクロシーベルトに20をかけて350で割りますから、6.4マイクロシーベルト(1時間0.3マイクロ)となります。






このように計算して政府は「健康に影響はない」と言ったのですが、実際には、ホウレンソウが汚染されている時には、他の野菜も汚染されています.






事実、3月20日ぐらいの時点では鉾田市産のパセリも3500ベクレルと相当、汚染されていました。






つまり「野菜の地産地消」が怖いのは、「どれもこれも汚れている」という状態だからです. 






すべて「地産地消」で行くと、被ばくとしては「ホウレンソウだけを食べた」という状態とそれほど違いません.






もし、「地元の野菜を半分、遠いところの野菜を半分」ぐらいが普通とすると、112マイクロシーベルトを半分にして56マイクロシーベルト(1時間2.3マイクロ)ぐらいということになります。






これは1年にすると、20ミリシーベルトになり、危険です。






政府が「ホウレンソウだけを食べ続けるわけではないので、安全だ」と言ったのは「ウソ」と言っても良いのです. 放射性物質はホウレンソウだけに降るのではないからです。






実は、私が「汚染されている時には地産地消は危険です」と言ったり、「イカナゴだけを食べて、呼吸はしないのですか?」とテレビで言ったりしていたのはこのことです.






つまり「足し算」だからです。






もし、私たちの政府が、私たちに誠意を持って発表してくれれば混乱は無いのですが、「(国民を知らないうちに被ばくさせるために、)少なめ少なめに言う」というのを続けているので、とてもやっかいです.






・・・もう少し頑張って、次の問題も・・・






第二に、野菜から体の中に入る1日4.7マイクロと、その時に空間の放射線が5マイクロとすると、それは足し算できるの?という問題です.






これはひどくやっかいな計算が必要です.






体内被曝は、あるホウレンソウを食べたときに、その人が50年間(子供はすこし違う計算)であびる「合計の放射線量」です。






なーんだ。それじゃ、56マイクロを50年(18250日)で割るのだから、問題ないじゃないかと思うでしょうが、違うのです.






放射線ヨウ素の半減期は8日ですから、最初の8日で2分の1、次の8日で16分の1、そしてさらに次の8日で32分の1の放射線が出ます。






だから、約1ヶ月(32日)で、56マイクロの内、{0.5+0.25+0.125+0.0625=0.9375}、つまりほぼ同じ量の被ばくを1ヶ月で受けてしまうのです。






ですから、簡単に計算するには、最初の8日間だけ取って、56マイクロの2分の1、つまり28マイクロを8でわると、1日3.5マイクロとなります。






実はさらに面倒なのですが、それは「次の日は野菜を食べた?」ということがあるからです。次の日もホウレンソウやパセリを食べると、また新たにそれが付け加わります.






つまり、昨日食べたホウレンソウからは4分の1、今日のホウレンソウからは2分の1という面倒なことになります。






・・・・・・・・・






あまり計算が続いて疲れてきたと思いますので、今日はこのぐらいにして、一応の結論を出しておきたいと思います. 私も計算間違いをしているのではないかとやや心配です. どなたか計算に強い人が検算していただくと助かります.






今日の結論




1.

事故直後、ホウレンソウなどの野菜は汚れていた、




2.

普通に野菜を食べると、食材全体では、空気中の放射能と同じぐらいに被ばくする(私が被曝量計算で4をかける時に、食材からの分を入れてくださいと言っていたことがこれです)、




3.

被曝量を正確に計算するのはかなり難しく、すぐ「健康に影響がない」などとは言えない、




4.

「地産地消」がもっとも危険、




5.

3月に茨城の農家の方は、消費者に安心して食べることができる食材を提供するという信念を持って、野菜を出荷するべきではなかった、




6.

茨城県知事は「野菜の規制値をゆるめろ」と政府にかけあうべきではなかった、






などが判ります.






このことは生活で被曝量を減らすのにもっとも大切な事ですから、また時間を見て書きます.






(平成23年4月28日 午前9時 執筆)  武田邦彦

東電役員報酬 経産相「50%カットでは足りない」

何を考えているのだろうかな、東電背広組は。
息子を原発事故処理班に加えるべきだとさえ思います。


 海江田万里経済産業相は28日の閣議後会見で、福島第1原子力発電所の事故を受け、東京電力が打ち出した役員報酬の最大50%カットについて、「まだカットの仕方が足りないと思っている」と述べた。

 海江田経産相は会見で、役員の中で報酬額に大きな差があることを指摘し、「かなり高額の報酬をもらっている方々が、さらにカットすることは当然」とした。一部で役員報酬はゼロにすべきとの声があることについては、「今の世論、国民感情も考えていただきたい」と述べるにとどめた。

 東電は25日、勝俣恒久会長や清水正孝社長ら常務以上の役員報酬を50%カットし、執行役員は40%カットしたうえ、一般職員の年収も約20%カットする人件費削減策を発表した。

ラベル:

2011年4月27日水曜日

パニックが怖かったと言いはするが

汚染マップ初公開 政府・東電、北西で放射線量高く

2011年4月27日 01時55分

 政府と東京電力の事故対策統合本部は26日、福島第1原発周辺の「放射線量マップ」を公開した。これまで観測地点の地図は出ていたが、原発から20キロ圏内も含めた詳細な「汚染地図」の公開は初めて。

 計画的避難区域に指定されていない福島県伊達市で、指定基準である年間20ミリシーベルトを超える場所が1カ所あった。

 地図は、4月24日現在の空間放射線量の実測データを基に、事故後1年分の積算線量を推定した。事故後1カ月半たってようやく、全体をカバーする汚染地図ができた。

 最も線量が高い地域は、原発周辺と浪江町周辺の2カ所で、200ミリシーベルトを超えている。20ミリシーベルト超の区域は原発から北西に延び、警戒区域の20キロ圏外にも広がっている。一方で、20キロ圏内の南相馬市の海岸部や楢葉町の全域は20ミリシーベルトを下回っている。

 伊達市が計画的避難区域にならなかったことに関し、統合本部は26日の会見で「事情を総合的に判断して、指定しなかった」と説明した。

 一方、最近の放射線量の低下を受け、統合本部は「年間20ミリシーベルトの被ばくを受けると予想される地域は、やや縮小傾向にある」としている。

 統合本部は今後、積算線量の推定と、最新の毎時放射線量を示した地図を半月に1回程度公開する。土壌汚染の程度を示す地図も早急に作成、公開する。

(中日新聞)

ラベル:

水田の除塩完了に3年 2万ヘクタール 

ぞっとするような道の長さですね。
わたしごときものに、応援できるのでしょうか?
http://www.asahi.com/national/update/0426/TKY201104260554.html

ラベル:

田中龍作さんによる報道









「このキャベツをどうしてくれるの?」農家の女性たちの顔は怒りでこわばっていた。(26日正午ごろ、東京電力本店前。写真:筆者撮影)


 東京電力福島原発の爆発事故で被害に遭った福島県の農民150人が野菜や牛乳を東電本店前に持ち込んだ。「東電は俺げの田んぼ汚した許さねえ」などと書いたムシロ旗を林立させ抗議した。

 昼休みのサラリーマンやOLが行き交うビジネス街に怒号が響いた。「原発事故は人災だ」「東電が安全管理を怠ったために我々は塗炭の苦しみに追いやられた」……。キャベツを手にした女性たちの顔は怒りからだろうか、青白く頬がこわばっている。

 20~30キロ圏内の葛尾村で酪農に従事していた佐久間るり子さんは、現在福島市の避難所で暮らす。2日に1度、乳牛にエサを与えに葛尾村に帰る。

 牛に食べさせるのは栄養のないエサが中心だ。栄養に富んだエサだと乳がたまるからだ。乳がたまると発熱して死ぬ。売れないので搾ることはできない。

 「牛が日に日に衰弱しているのが分かる。生かすことも殺すこともできない」。佐久間さんは涙をぬぐいながら語る。

 「東電と政府には何と言いたいか?」と尋ねると「早いうちに被害が発生しないようにしていてほしかった。事故がなかったら普通に酪農ができていた」。彼女は唇を震わせた。

 「怒りしかないよ」と声を荒げたのは南相馬市で稲作を営んでいた木幡信雄さん(66歳)だ。現在は山形県鶴岡市の雇用促進住宅に住む。

 「いつもの年だったら来週頃から田植えが始まっていた」。木幡さんは悔しくてたまらなさそうだった。



千葉県の元酪農家が乳牛を連れて応援に駆け付けた。「仲間が困っているのに黙っているわけにはいかねえ」。(26日正午ごろ、東電本店前:筆者撮影)


 今回の原発事故により“農業を続けて行けなくなった”と自らの命を絶った人もいる。須賀川市の樽川美津代さん(61歳)は夫・久志さん(64歳)の遺影を抱いて抗議行動に参加した。夫の久志さんは、事故後まもなく先行きを悲観して首つり自殺した。

 「原発はすぐにでも止めてほしい」。美津代さんは声をつまらせた。

 政府や御用学者がいくら「ただちに人体に影響があるものではない」と強弁しても、汚染された土壌での農業は難しい。

 ひとたび事故を起こせば周辺地域の人々の生活を根底から破壊するのが原発だ。電力業界、財界、政界、マスコミは40年間に渡って「エネルギー供給のため」「エコでクリーン」とプロパガンダを繰り広げてきた。今回の事故をきっかけに、本当に必要なのかを考え直さねばならない。

武田先生のご意見

原発連休明けの生活 原発の今後

原発は連休開けに少しずつ安定していきます。それは高濃度の瓦れきや水を除去し、少しずつ原発内の放射線量が減っていくからです。



始末をするためには作業員が入って具体的な作業をしなければならないからです。



例えば、冷却水の接続やポンプの稼働などが重要な問題ですが、これらも現実的に作業員が現場に入れなければできない問題が多いのが問題です。



残念ながら現在のところ、原発内の放射線量が高いので作業が少しずつ進むことになると思います。その中には意外な障害物も出てくるので、そのたびに少し遅れるかもしれません。



東電はこの期間を3ヶ月とみていますが、わたくしたちから見ると、それが3ヶ月でも2ヶ月でも、また6ヶ月かかってもそれほど大きな違いはありません。



これまで、爆発後の原発からは50万テラベクレルぐらいの放射性物質が放出されたと考えられますが、現在では1日あたり当時の100分の1ぐらいの放射性物質の放出があると考えられます。



今回の事故では、最初の放出が余りに多かったので、現在のように1日あたり150テラベクレルぐらいの量は「大した量ではない」ということになっていますが、普通の場合には大変な放射性物質の量ということが言えます。



・・・・・・・・・



つまり今から秋口までの3ヶ月から4ヶ月は福島原発から「普段なら相当の量」の放射性物質が出続けるということを意味しています。



しかしそれは今まで被爆し多量に比べると少ないという状態であることも覚えておく必要があると思います。



(福島原発事故の前では多くて)+(福島原発事故の直後から見ると少ない)



秋口になるとさらに原発は安定してきます。原発内の放射線の強さも大分弱くなってきますので、原発内でまとまった作業ができるようになります。



この時期には、原発内に残る放射性物質はセシウムやストロンチウムなどのように半減期が30年のものが残るので、それ以降は半減期では放射線は減らず、除染作業によってのみ減らなくなります。



ともかく、秋口には原発からの放射性物質の放出量をできるだけ少なくするための様々な作業が行われますので、放射線が下がってい来ます。



それからは10年単位です.



10年ぐらい経つとかなり作業がしやすくなりますので、日本の場合にはそのまま埋めてしまうというより、むしろ解体してまとめでどこかにしまうという方法がとられると考えられます。



・・・・・・・・・



福島原発の爆発の可能性が減ったので、貯金通帳を持ち歩く必要はありません。



また、長期化しますので「長期的に生活ができるような体制」を整える必要もあります。1ヶ月や2ヶ月ならかなり無理なこともできますが、1年単位になりますと実際に自分が精神的にも安定した生活していけるような環境を作っていくことが大切です。



つまり、よほどのことがない限り福島原発が危険な状態になることはありませんから、頭の中から福島原発のことは取り除いてしまい、自分やご家族のことだけに頭を使うという方がよいでしょう。



また長い期間ではストレスもたまるので楽しい生活を目指すことも大切になると思います。



政府や東電は福島原発のことを一生懸命やってくれなければいけませんし、メディアは、もしかすると、福島原発のことを詳細に報道するかもしれません。



しかし、それらはほとんど我々には関係がないことですし、東電の発表した行程の「第1ステップ」が3ヶ月かかろうと6ヶ月になろうと、ほとんど我々には関係のない時期が来たと思ってよいでしょう。



福島原発は忘れることができます!! 



それで一つ「心の負担」が減ります。やれやれ・・・放射線は怖いのですが、半減期や漏れる期間がありますので、時間が解決してくれます。これまでの我慢が一つ、報いられました。



ニュースではまだ福島原発のことをするでしょうが、「遠くで起こっていること」ぐらいの気持ちで大丈夫です.



・・・・・・・・・



(注) 福島原発が、再度、爆発する危険性はありますが、それは「日本にある他の原発が地震で壊れる可能性より低い」ということで、私はその意味で心配していません.



つまり、人間のやることですから「完全に安全」というのはなかなか無いのですが、福島原発より、他の原発の方が危険な状態になったので、その点で安心して良いと思います. 



(平成23年4月25日 午前8時 執筆)

武田邦彦

この映画のシリーズには引き込まれるところがあります。
愉快かつある種のペーソスがあります。

ラベル:

若干のからくり

国が出荷停止野菜の出荷停止を解除するとき、基準値を計る前には、よく野菜を水で洗わせるといううわさが流れている。
もちろん、その後に出荷される野菜すべてにその処理は行われてはいない。

以上、すべて、うわさとして聞いてもらいたい。
この国の哀しき風評です。


 国が出荷停止の対象とし、22日に解除された 千葉県は26日、国の暫定規制値を上回る放射性ヨウ素が検出され、出荷停止の対象とされた同県香取市産のホウレンソウ7885束が市場に流通していたと発表した。県は回収を指示したが、一部は消費された可能性があるという。健康被害は確認されていない。

 県によると、香取市内の10戸の農家が1~22日の間、千葉県匝瑳市の青果卸売市場にホウレンソウを出荷した。流通先は調査中だが、多くは首都圏とみられる。

 10戸の農家は出荷停止の対象であることを把握しており、県は意図的に販売した可能性があるとみている。同市場では生産地を確認していなかったという。

 香取市産のホウレンソウは3月31日に国の暫定規制値を上回る放射性ヨウ素が検出されたとして、県が出荷自粛を要請。4日には国が出荷停止の対象とし、22日に解除された。

ラベル:

2011年4月26日火曜日

地下水問題の報道、少なし

 福島第一原子力発電所の4号機タービン建屋地下の汚染水について、東京電力は25日、約1か月前に比べ、放射性セシウムで250倍の高濃度になっていることを、事故対策統合本部の記者会見で公表した。


 3号機タービン建屋から流入している可能性がある。水位も上昇しつつあり、原子炉の安定冷却に向けた工程に影響を及ぼす恐れがある。

 東電は21日に、4号機タービン建屋地下の汚染水を採取し、放射性物質の濃度を測定した。通常運転時の炉水の10倍の濃度の放射性ヨウ素や、ヨウ素濃度を上回る放射性セシウムなどを検出。3月24日に同じ場所で採取した汚染水と比べると、長期にわたり高い放射線を出すセシウム134が7800ベクレル、同137も8100ベクレルで、それぞれ約250倍に濃度が上昇していた。また放射性ヨウ素131も約12倍だった。

 建屋地下の水位は徐々に上昇しており、4月25日午前11時で、床から最大1・15メートルの水深が計測されるなど、前日に比べて5センチ上昇。1週間前に比べて15センチも増えるなど、水量全体も増加しつつあるという。

 また、3号機タービン建屋地下の高濃度汚染水についても、改めて2か所で濃度を調べ直したところ、1か月前に比べて1・5~2倍以上になっていた。

(2011年4月25日20時57分 読売新聞)

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2011年4月25日月曜日

どうしたらいいのでしょうかね?

 【ソウル西脇真一】韓国の建設会社が国内で、福島第1原発事故を受けて福島県内の仮設住宅建設にあたる作業員をインターネット上で募集したところ、「なぜ危険な場所に送るのか」と、ネット上で批判が相次いで中止を求める運動に発展、会社が急きょ取りやめる騒ぎとなった。

 25日付朝鮮日報などによると、ソウル近郊にあるプレハブ住宅建設会社が24日、経験者約100人を募集。5月から4カ月の勤務で、月給は400万~650万ウォン(約30万~50万円)の条件だった。

 現場は原発から60キロ以上離れた場所だが、「日本人が集まらないから韓国で採用するのか」「韓国政府がやめさせるべきだ」といった批判が殺到。80人の応募があったが、会社側は24日中に募集も派遣も中止したという。

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問題は、誰を信じるかです

【ニューヨーク支局】国際英字紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューンが21日付で、日本産食品への不安をあおる漫画を掲載した問題で、25日付の同紙は、「日本人などを傷つけた。判断に誤りがあった」と遺憾の意を表明した。


 在ニューヨーク日本総領事館は、漫画が「白雪姫」に登場する毒リンゴと日本産食品を関連づけ、日本産食品が放射能に汚染されているとの根拠のない不安を生むとして、親会社のニューヨーク・タイムズに抗議していた。

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東電に関して

東電も十把ひとからげにするわけにはいきません。
東電にも侍はいるはずです。

聞くところによれば、福島原発事故対応の陣頭指揮を取る現場責任者・吉田昌郎所長は人物だと聞いています。

この男が、わたしたちを救う先頭に立っていてくれるように思います。
彼もまた東電社員ですが、背広組ではありません。

河井継之助のような人物なのかもしれません。

頭が下がります。

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武田先生のご意見


原発七不思議 神になった専門家



日本には日本人を放射線の害から守る「法律」というものがあります。それは長く国民を伝染病から守ってきた「伝染病予防法(現感染症法)」などと同じように大切な法律です. 




いざ、伝染病が流行した時に、医師という専門家が「こんなに患者が多いのじゃ大変だ」という理由で「伝染病はたいした事はない、伝染病予防法は守らなくても良い」と言えるのでしょうか?





・・・・・・・・・




放射線については、各省庁でそれぞれの法令ができていますが、たとえば、厚生労働省の「電離放射線障害防止規則」というのは、昭和47年に制定されて、今年になっても1月14日に改訂されています。




このような法律は「被ばくと健康に関する国際勧告」に基づいて、国内で「放射線と健康の専門家」が、「それぞれの関係省庁」で検討し、国内の法律や規則を改定して、今に至っています.




日本国民を放射線の害から守るのですから、あらゆる知恵を動員して作られています.




そこには、放射線の「業務」を行うところについて、明確に次のように書かれています(たとえば第3条:管理区域)。



1.
放射線量=外部+内部、



2、3ヶ月で1.3ミリシーベルトを越える怖れがある場合、かならず標識で明示する、




読者の方の中には、専門家が100ミリと言ったり、政府が20ミリで規制したりするので、私に「武田の言う1ミリとか1.3ミリという根拠は何か!勝手なことを言うな!」という人もいるけれど、騙されているだけです.





「1年1ミリ」は武田説でもなんでもなく、国際勧告と国内法で定められている数値です(1年1ミリは人、3ヶ月1.3ミリは場所で実質的な内容は同じ。)




なにしろ、国際勧告や国内法で「日本人の健康」を決めるのですから、膨大な研究データやチェルノブイリなどの詳細な報告に基づいて決めていることです。だから私はその根拠を特に示すことを止めています。




普通の人が膨大な資料を見て、今更「1ミリは適当か」を判断しようとしても、2,3年はかかるからです.だからこそ、「専門家」が何10回も検討を重ねて、法律で定めているのです。




・・・・・・・・・




ところが、3月12日、福島原発が破壊した途端、専門家は神となり、公務員は法律を捨てました。今では、彼らは必死で「日本に法律の規定がある」ことを隠そうとしています.





枝野官房長官はうっかり「一般人の限度は1年間1ミリだ」と発言しましたが、これが唯一かも知れません。本来は子供の健康を守るはずの文科省も「法律には一切触れないお触れ」を出しています.





人の健康、それも強制的なこと(学校に通うなど)に適応するのに、1ミリという法律を隠して、自分が100ミリと思うから、20ミリでなければ自分の仕事に具合が悪いからという理由で「人」は「他人の運命を勝手に決める権利」はないのです。




・・・・・・・・・




専門家は神になったのです。




「1000人で5人ぐらいガンが増えても問題は無い」とある専門家は言いました。それは雑談なら良いですが、強制力(仕事やお金、学校、食材などの全て)を伴って自治体も神となりました.





人間は「神」になってはいけません。




事故が起こって現実に被ばくしている人がでている最中ですから、「新たに検討する時間」は与えられていません。




・・・・・・・・・




専門家は神になってはいけない、




NHKは神になってはいけない、




医師は神ではない、




政府は法律と法の精神を捨ててはいけない、




文科省は児童に20ミリを強制できない、




いかに政府でも人の運命に拘わることを神の代わりに決めることはできない、




誰もが、「1年1ミリが適切か」を判断してはいけない。




誰もが、「1年1ミリ」以外の数値を言ってはいけない。




・・・・・・・・・




私たちが長い間かけて、研究と経験を積んで決めてきた「これで健康を守ろう」という数値を今、ご都合主義で変えてはいけない。



変えなくても被ばくを避けることはできる。一刻も早く1年1ミリを守ると宣言して、福島とその近県の人の命を守らなければならない。

今からでも遅くない。政府も市長も、医師も専門家も、神から降りてください。

100ミリと1ミリでは、約5000人のガン患者が発生すると予想されます(国際的合意に基づく数値、武田説ではない). 


だから、「100ミリで良い」と言いつづける専門家・医師は「私財」をなげうって、患者さんの救済に当たって欲しい.




20ミリと1ミリでは、約1000人の児童・生徒が被ばくでガンになる. 文科省で20ミリの決定に関与した役人は、その責任を「私財」で贖うべきである.





(平成23年4月25日 午前7時 執筆)    武田邦彦

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このような非常事態では

あまり自分で考えてもいいことはありません。

信頼する人を決めることです。

たとえば、わたしは「熊取六人組」を信頼しています。
武田先生を信頼しています。

あなたが、東電や政府を信頼するならそれはそれでいいと思います。
そのように生きていけばいいだけのことです。

人は、自分の信頼する人に大きく影響されます。
素敵な人と出会えるといいですね。

ラベル:

多かれ少なかれ、東電のみなさんは以下のように心の底では思っているのでしょうね

2011年に新入社員として東京電力に入社したと思われる女性Pさん(22歳)が、インターネット上に過激な書き込みをして物議をかもしている。とある人物が東京電力を批判する日記をSNS(ソーシャルネットワーキングサイト)に書いたところ、Pさんが「よく考えてから批判するように!! 文句あるなら電気使うな!」と反論の書き込みをしたのだ。

Pさんの書き込みはそれだけに留まらず、「批判する人間は自分が原発に行けばいい」や「電気を使わせて貰ってる人間が東電は許さないとか知識人ぶるのは滑稽」など、何度も反論の書き込みをしている。どの書き込みもかなり過激で、多くの人たちが驚きを隠せずにいる。以下は、Pさんの東京電力批判に対する反論コメントである。
 
・Pさんの東京電力批判に対する反論コメント
「東京電力の批判をしてますが、今電気を使えてるのは誰のお陰ですか? よく考えてから批判するように!!!文句あるなら電気使うな! あなたみたいな陰湿な事をいう人間がいるから日本人の質が問われるんです」
 
「世間知らずはどっちでしょうね。批判してるのは極一部ですよ。普通の人は東電頑張れと応援してくれてます! 今批判的なことを言うのは妬みだと思います。あと社長が悪いとか幹部が悪いとか言いますがみんな必死にやってます! そういう人間を批判する人間は自分が原発に行けばいいんじゃないですかね?行く度胸もなく、ただ電気を使わせて貰ってる人間が 東電は許さない とか言い知識人ぶるのは滑稽です(笑)」
 
「脳がないって(笑)。偉そうに言ってるけど原発の事とか何もしらないのでは? 他にも色々と矛盾してること言ってますしね。もうちょっと色々と勉強してから物事を発言したほうがいいですよ。あと会った事もない人間におまえ呼ばわりされる筋合いもありません!」(引用ここまで)
 
国民の声として、東京電力を批判する声もあれば擁護する声もある。この問題は多面的なものであり、簡単に「良い悪い」と言えないのも確かだ。考え方は人それぞれなので、正しいかどうかは別としてPさんのような過激な意見が出てきてもおかしくはない。

しかしここで問題なのは、Pさんが東京電力の社員ということだ。自身の立場を考えれば、どのような発言をすればどのような反響が返ってくるのかわかるはずである。以下は、このPさんに対するインターネット上の声である。
 
・Pさんに対するインターネット上の声
「スイーツ×ゆとり×ネット=破壊力」
「よくもまあいけしゃあしゃあと言えるな」
「天災とはいえ、福島県民の前でそれを言えるのか?」
「東電社員の発言なんだからこれ印刷して福島県でばら撒けばいいよもう」
「まぁ貴重な東電の本音なんだろ」
「ほとんど事情を知らないであろう新入社員ごときが何故ここまで自社を擁護できるのか」
「まさに東京電力って感じの人材だな。人事部はよくこういう人間集めて来れるものだよう」
「ゆとりの破壊力はまさに想定外だわ。俺の中の何かが水素爆発でぶっ壊れた」
「これは東電の質が問われてるな」
「インフラ独占しておいて誰のおかげとかw」
「俺が福島県民だったら怒りで壁が何枚あっても足りんぞこれは」
「新入社員だし社会ルールを知らないから許してやろう」
「まぁ、挫折なし人生で自信にあふれてて気が大きく尊大になっちゃってたんだね」
「こりゃアウトだな。かわいそうに」
「福島に謝れ」
 
また、東京電力の教育体制に疑問を持った人もいるようで、「社内ではこうやって教育してるんだろうなぁ。東電は悪くないって」という声もあがっていた。

ちなみにPさんは東京電力勤務とSNSに書いていないものの、2011年4月から東京電力に入社が決定している人しか入れない「東京電力(株)2011年度入社」という承認制コミュニティや、「ありがとう東京電力」というコミュニティに入っていたことから、東京電力社員であることが判明した。

参照元: SNS

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そのあたりは、とても危険です

放射性物質は、見えません。
放射性物質は、匂いません。
放射性物質は、味がしません。

だからと言って、甘く見ていれば、10年後には悲劇が訪れます。
とても厄介なものなのです。
人知を超えていると思う所以です。


原発一時帰宅、15歳未満認めず 政府が許可基準

 政府は25日までに、福島第1原発から半径20キロ圏内の「警戒区域」への一時帰宅の許可基準を決め、区域内の各市町村に伝達した。(1)1世帯当たり1人で15歳未満は認めない(2)放射線量を1ミリシーベルト以下に抑えるため、警戒区域の滞在は5時間(3)食品や家畜の持ち出しは認めない―などで、自家用車やペットの持ち出しは別途検討している。

 原子力災害対策本部は各市町村の準備が整い次第、実施したいとしている。

 一時帰宅では防護服を着用し、個人線量計を装備。自治体職員や東京電力の社員などが引率し地区ごとにまとまってバスで移動し、連絡用に無線なども携帯する。在宅は最大2時間に設定。半径3キロ圏内は放射線量が高いため、一時帰宅は認められない。違反した場合、10万円以下の罰金などが科せられる。

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福島市公園に注意呼び掛ける看板 基準上回る線量

明日は、チェルノブイリ事故が起こった日です。
ですから、今日で、事故から25年経ったことになります。
今、チェルノブイリの立ち入り禁止区域がどれくらいの範囲であるかが、ひとつの目安です。
福島は、おそらくチェルノブイリ以上だと推測されます。

それが、今の日本の現状です。


福島市は25日、大気中から国の基準(毎時3・8マイクロシーベルト)以上の放射線量が検出された市内の二つの公園に「利用は1日あたり1時間程度としてください」と注意を呼び掛ける看板を設置し、砂場はブルーシートで覆った。

 福島第1原発から60キロ以上離れているにもかかわらず、基準と同じ放射線量が検出された「信夫山子供の森公園」。いつもなら子どもたちの声が響き、桜の花見客でにぎわうが、この日は人の姿は全くなかった。

 市公園緑地課の職員は「いい公園にするために頑張ってきたのに…」と話し、近所の女性(78)は「子どもの声が聞こえなくて寂しい。こんなに静かな春は初めて。原発事故がただただ悔しい」と涙を浮かべた。

 福島市の中心部にあり、基準を0・1ポイント上回った新浜公園にも看板が設置された。

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ミシェル・ヴァイヨン


何度も見た映画ですが、今でも印象は強いです。

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悪いが、レベル7以上なの、はもう知っている

http://www.asahi.com/national/update/0424/TKY201104240153.html

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今の段階で、いいことだと思います

東京都世田谷区長選は無所属で立候補した前社民党衆院議員、保坂展人氏(55)=社民、国民新党、新党日本、生活者ネットワーク支持=が初当選を確実にした。

 東日本大震災をきっかけに立候補を決意し、「世田谷から日本を再生」をスローガンに掲げた。区長退職金の廃止や情報公開の推進などを公約に、2期務めた現職の引退で新顔5人が立候補した激戦を制した。

 教育ジャーナリスト出身の保坂氏は、衆院議員時代は年金や税金の無駄遣いを指摘してきた。今回は「区民の声を聴く街づくり」を訴えた。

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2011年4月24日日曜日

難しい問題ですね

本宮市のシイタケからセシウム=いわきの制限は解除要請へ-福島県
 福島県は24日、同県本宮市で露地栽培されたシイタケから食品衛生法の暫定規制値を超す放射性セシウムが新たに検出されたと発表した。これを受け、県は同市の農家5戸に出荷自粛を要請した。同市のシイタケは大震災以降、出荷されていないという。
 また、露地栽培されたシイタケの出荷制限を受けているいわき市について、過去3回の検査で規制値を下回ったことから国に出荷制限の解除を要請することも明らかにした。
 同県ではこれまでに東部の飯舘村など6市8町3村の露地栽培シイタケが出荷制限を受けている。
(2011/04/24-20:21)

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いいかね、おまえら東電が住民の反対を押し切って、札バラをばら撒いて作った原発の事故ですよ、まだまだ事故は続くぞ

東京電力の清水正孝社長は22日午後、福島第1原子力発電所事故で福島県富岡町と川内村の住民が避難する同県郡山市内の施設を訪れ、事故後初めて住民らに謝罪した。土下座する清水社長に対し、住民からは「子供の将来はどうなる」「原発を東京へ持って帰れ」などの怒号が相次いだ。


 清水社長は午後1時半過ぎに1500人以上が避難する郡山市のイベント施設「ビッグパレットふくしま」に到着。「ご迷惑をおかけして大変申し訳ございません」と何度も土下座しながら一人ひとりに謝って回った。

 謝罪に対し、富岡町に自宅がある介護士の清瀬祐弥さん(29)は「5歳の息子はいつも『帰りたい』と泣いている。精神的な不安をどう取り除いてくれるのか」と声を張り上げ「子供たちのために一過性ではなく長期的な補償を」と要望した。

 原発から10キロ圏内に自宅がある同町の男性会社員(56)は「原発を東京に持って帰れ」と、憤りをぶつけた。

 約2時間にわたり謝罪を続けた後、清水社長は「大勢の方が一カ所で寝泊まりされて心身ともに苦労されていることを痛感した。長い時間がかかると思うが、崩れた信頼関係をどう再構築するか考えたい」と語った。その後、福島県双葉町が集団移転した埼玉県加須市の旧県立高校に移動。同日夜、井戸川克隆町長と面会して謝罪した。

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福島第1原発:敷地内の汚染地図公表

厳しい数字ですね。

 東京電力は24日、福島第1原発1~4号機の建屋周辺約150地点の1時間当たりの放射線量を記録した汚染度マップ(23日午後5時20分現在)を公表した。作業員の限度以上の被ばくを防ぐため、3月22日から作製。空間の放射線量では、2号機原子炉建屋西側のがれきが散らかっていた場所が70ミリシーベルトと最大だった。

 空間放射線量は原子炉建屋付近が比較的高く、1号機10~40ミリシーベルト▽2号機3~70ミリシーベルト▽3号機3~60ミリシーベルト▽4号機0.4~1.1ミリシーベルト。タービン建屋付近は3号機付近が3.5~20ミリシーベルトだったが、ほかでは数ミリシーベルトだった。

 1号機と3号機の原子炉建屋付近では数カ所でがれきの線量も測定。20日に3号機付近で見つかった900ミリシーベルトが最大で、その近くに300ミリシーベルトのがれきもあった。2号機のトレンチ(トンネル)にある高濃度の放射性物質を含む汚染水を集中廃棄物処理施設(集中環境施設)へ移送する配管の表面は、75~160ミリシーベルトだった。

 東電は「現在の線量が作業の工程を大きく左右するものではない」と話している。【奥山智己】

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武田先生のお考え

1.
文科省の基準の説明
文科省が子供達の被ばく限度を20ミリシーベルトにした理由を説明する書類を出しました。法律の限度が1ミリ、暫定的な原子力安全委員会は「子供は10ミリ」と言っているなかで、なぜ、文科省が上限一杯の被曝量を決めたのかという理由は不明ですが、説明には多くの矛盾点があります。
もっとも大きなものは、「100ミリで過剰発がん(福島原発事故によって増えるガン)が0.5%」と記載されています.また、低線量率では「確率的」とされています.
これをわかりやすい言葉で言えば、「1年間に100ミリの場合、10万人の子供あたり500人がガンになる」という事です。
この数値が大きいか小さいかは人によって違うのですが、これまでの考え方は、「10万人に5人ぐらいなら我慢ができる」ということで限度を1ミリにしてありました。
ところが、文科省の同じ説明の中の違うところに、「100ミリ以下ではガンは認められない」と書いています。
このように理由は不明ですが、文科省の説明の特徴は、「子供に被ばくをさせる方向の説明の場合は理解しやすいように書き、子供を守る方向の場合は難しく曖昧に書く」という事になっています.
自然放射線も1年に1.4ミリなのに、2.4ミリと書いて、あたかも自然放射線が多いように見せかけています.この理由は政府が最初の段階で間違った数値を言ったので、それをそのまま使っているからでしょう。
文科省が屁理屈を言わずに、早く子供達のことを考えて、安全な「1ミリ」に戻すように願っています.



2.
「頑張る」とはなにか?
放射線が多いとき、大人が「頑張る」というのは、どんなに譲っても「私たち大人は放射性物質で汚れた野菜を我慢して食べるが、子供には食べさせない」ということでしょう。
もちろん、「大人でも、復興のために我慢して放射性物質で汚れた地元野菜を食べる」などと言うことは外国から見ると「日本人の竹槍精神」に映るでしょう.
「放射性物質を体内に入れない方がよい」というのは、「頑張る」とは正反対で、本来、頑張るなら「せっかく作った野菜だが、放射性物質を体内に入れないために捨てる」と言うことです。
登山でも頂上を目前にしても、遭難を避けるために撤退するという勇気こそが大切なのです.福島、茨城、栃木などの農家、会議所、スーパー等の皆さん、放射性物質を含んだ食材を市民に食べさせることは決して「頑張る」ことでも「郷土を愛する」ことでもありません.



3.
福島の中通り
福島の中通り(福島市から二本松市、郡山市など)の放射線量が減らない。1時間あたり2マイクロぐらいになっていて、地表近くでは4ぐらいの数値もある。
1年は8760時間だから2マイクロというと、18ミリにもなり、子供にはかなり過酷だ.
そういっても、政府や自治体が動かない限り、個人は仕事もありお金の制限もあるので、すぐに移動すると言っても無理だ.私たち大人は何をしつつあるのか?と思い悩む。
連休に少しでも日本海側に連れて行ってあげたい。



4.
比較するものが違う。
今日のある新聞を読んでいたら、女性の記者が書いた「放射線の体に対する影響」に関する記事が載っていた。
そこに驚くべき事が書いてある.これが本当に女性記者の書いたものかと目を疑った.(女性男性という区別ではなく、女性の方が生活を知っているという意味)
「日本人の3分の1がガンで死ぬ(33%)。それに比べると100ミリ被ばくしても0.5%にしか過ぎない」とある。
この論理は次のことと同じだ。
「日本人は100%死ぬ.だから交通事故で1万人死んでも1%だから問題は無い」・・・それは違う。
人間は必ず死ぬ.でも、たとえ病気でも、楽しく自然に生活をして寿命で死ぬのは仕方が無い。でも、交通事故や病気はできるだけ避けるという考えではなかったのか。
放射線の発がんは20年以内に起こる.今、幼児の人は20歳前後までにガンが発症するが、それが0.5%だから「リスクが少ない」というのはどういう頭をしているのだろうか?
もう一つは「ガンで死ぬ人の3割がタバコだから、放射線はタバコより安全だ」という文章が出てくる。これもビックリした.(本当は10万人あたり肺ガンは120人だから、それがすべてタバコとしても、0.12%だが)
タバコは「自分の自由意志」で吸う。リスクの評価では「自分の自由意志で危険に身をさらす場合」と「受け身で危険が来る」場合とでは少なくとも1000倍の安全性を見なければならない」というのが学問だ。
そうすると、タバコでガンになる人が3割(これも疑わしいが)としても、33%(ガン)の0.3だから9.9%、それの1000分の1だから、放射線の危険性は0.0099%、つまり約0.01%でなければならない。
実は「1ミリの被ばく」というのは危険性が0.05%のことで、「タバコを無理矢理吸わされる」という危険性の5倍になる。
なぜ、女性記者がこんな記事を書いたのか、もしお会いする機会があったらお聞きしたいと思う.このような考えが蔓延すると危険な社会になるだろう。また政府も自治体も「放射線の高い地域の人の支援」が遅れるだろう.



5.
海の汚染
今回の原発事故が、チェルノブイリなどより大きいのは、「海洋が汚染された」ということです。大地の汚染も恐ろしいのですが、放射性物質が「動かない」という特徴があります。これに対して海は「水が動き、魚が動く」のでややこしい事になります。
すでに金田海岸や、神奈川のアサリから放射性ヨウ素が、それぞれ103ベクレル、44ベクレル(キログラムあたり)検出されていて、黒潮の反流が神奈川まで来ているのでしょう.
「連休の潮干狩りに子供を連れて行っても安全か?」という深刻な悩みがあります。おおよそ大丈夫とは思いますが、できれば、連休は放射線の低いところにお子さんを連れて行って「放射線疲れ」から少しでも回復させて上げたいと思います.
たとえば福島県の中通りに残っている方は、日本海側にドライブすることはできないでしょうか? 日本海側の森林の小川なら汚染されていませんから、安心です.



6.
基準値を超えている放射線に「心配しすぎ」はない
放射線の障害がややこしいのは「確率的」ということです。わかりにくいのですが、10万人の人が100ミリ被ばくすると50人がガンになります。でも、そのガンが「放射線をあびたからなった」のか、「普通の病気としてガンになった」のか、個人個人では判らないということです。
チェルノブイリの時でも、子供の多くがガンになりましたが、「事故前では10万人あたり2人の甲状腺ガンが見られたが、事故後は5000人になったので、チェルノブイリの影響と見られる」という表現になっています。
つまり、「A君のガンは福島原発が原因だ」と科学的に証明できる手段が無いのです。
おそらく、国も自治体もそれを良く判っていて「対策を取らなくても、訴訟を起こされることはないし、起こされても証明できないから大丈夫」と考えていると思います.
子供の甲状腺ガンは被ばく後、4年目からでて、7年目ぐらいになるとハッキリしてきますが、大人のガンは10年以上、かかります。
その時代には、今の首相や官房長官、文科省の大臣、自治体の長はいないでしょう。
だから、私は政府や自治体を少し諦めて、「個人でできる限り被曝量を減らしておこう」という方針なのです。一つの地域にこれからガンが100人増えても、注意している方はそれだけ安心だからです.それも「永久」ではなく、放射線はだんだん減ってくるから期限付きです.
また、将来のことを考えると、「その地域でやれる注意をして、回りの人より被曝量が少ない」ということだけで安心できます。本当はすべての子供のことが問題ですが、せめて注意をしておけば、それだけ安全です.被曝量に応じてガンが発生しますから、何気なく、そしてできるだけの注意をしましょう。
また母乳をあげているお母さんは、お母さんが被ばくすると体内の放射性物質がお乳を通って赤ちゃんに行きますから、赤ちゃんは2倍、被ばくする事になりますので、より注意が必要です.



7.
放射線の特徴を活かして安全な生活
できるだけ地面から離れよう! 赤ちゃんはだっこしよう!
3月11日以前の食材を使おう!
腐らないものは16日経ってから食べよう(ヨウ素の半減期は8日だから、16日で4分の1になり、かなり安全。冷凍庫の中でも同じく減っていく。またある食品から放射線がでていても、ポリ袋やラップに包んでおけば他の食材を汚すこともない)!
まだ福島原発から1日に150兆ベクレルの放射性物質がでていますが、一時期より減ったので、東京近郊では外で洗濯物を干すことができる時期になってきた。取り込むときにマスクをしてはたいて「黄砂のような放射性物質」をはらって取り込もう!



8.
数値をだして安心した生活と感謝の心
連休で時間が取れる人は、「これまでの被曝量」と「来年、3月11日までの被曝量」を計算して、今後の生活を決める時期です.また、移動を伴う人は「移動しない場合」と「移動した場合」にわけて数値をだして考えると良いと思います.(近々、計算方法を書きます.)
また、福島県から他県に移ってくる人を温かく歓迎しよう。私たちは福島原発のおかげで今までテレビを見たり、エアコンを使ったりしてきました。
それを支えてくれた福島の人に今こそ、恩返しをすることができます。



(平成23年4月24日 午後1時 執筆) 武田邦彦

ラベル:

自己責任

こういう場合に使えればいいな。
君たちの給料は大幅カットにしてくれ。
君たちの社員寮はすべて、原発避難民に無料開放してください。

電力10社でつくる電気事業連合会が23日、各社の社長を緊急で集め、東京電力福島第一原発の事故に伴う損害賠償について協議したことが分かった。東電が賠償の枠組みの政府原案を説明。電力各社も賠償の一部を負担するかたちになっていることに社長らは納得せず、この日は合意に至らなかった。

 原案によると、東電の賠償を支援する機構を、電力各社が資金を負担して設立する。今回の東電の原発事故の損害賠償だけでなく、将来の原子力事故にも備えることが設立の目的。しかし、現実には当面の間、電力各社の負担金は東電の賠償に回る。政府が支援する資金も、最終的には東電と電力各社が返済する枠組みになっている。

 ある社長は会合後、「あれでは株主と顧客に説明できない。金額も示されておらず、納得しようがない」と話す。肝心の機構設立に電力各社が難色を示している状態のため、東電が26日に予定する金融機関向け説明会では、賠償の枠組みを示せない可能性がある。

 一方、東電以外で今回のような原発事故が起きた場合、1社では賠償できないとして、「応分の負担は仕方ない」との見方も業界内にあり、調整は今後も続く見通しだ。(福田直之)
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1、3号機周辺で高放射線=原発敷地の線量マップ-福島第1

状況は、おそらく改善されておりません。
ご注意ください。
最悪の回避可能性が高まっているだけです。


 福島第1原発事故で、東京電力は24日、1~4号機の原子炉建屋周辺などで計測した放射線量を示した「サーベイマップ」を初めて公表した。3月下旬から作製し、作業員の宿泊施設に掲示。データを更新し、被ばく量を抑えるための参考資料に使っているという。
 マップでは、水素爆発を起こした1、3号機周辺を中心に、1時間当たり数十ミリシーベルトの数字が並ぶ。爆発で飛び散ったとみられるがれきが同300ミリシーベルトの線量を示している場所もある。がれきの撤去後に、同70ミリシーベルトの高い放射線量を計測した場所もあり、屋外の高放射線量が復旧作業の妨げになっていることがうかがえる。(2011/04/24-13:43)

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復興財源、所得増税で=消費税上げに慎重-仙谷副長官

お前らに指図されたくはないわな。

 仙谷由人官房副長官は24日午前、東日本大震災の復興財源について、「期間限定で所得に対する課税のようなものが望ましい」と述べ、所得税の増税を検討すべきだとの認識を明らかにした。視察先の宮城県亘理町で記者団に語った。
 仙谷氏は「全国民が連帯し支え合う気持ちで、期間限定で拠出していただくことが必要だ」と強調。消費税率を引き上げて財源に充てる案に関しては「(被災で)生業が消えてしまった人は(税金を負担できる)担税力がない。払える力のある人が少しずつ分かち合う考え方が重要だ」と述べ、慎重な考えを示した。
 復興財源をめぐっては、政府・民主党内で、国債を発行して確保しつつ、期間限定で消費税を増税し、償還に充てる案が浮上。野党各党からは「福祉目的に限定しないと、国民の理解を得られない」(石原伸晃自民党幹事長)など、反対の声が上がっている。(2011/04/24-13:22)

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彼らの顔は美しい



今中哲二、小出裕章、このお二人は数少ない信用できる科学者です。

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こういう人たちは、ずっと原発を批判し続けてきました

http://www.youtube.com/watch?v=-pqrpabtm4s

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N100防塵マスク


もちろん、わたしは部外者だけれども、それでも、このマスクくらいは国が福島の子どもたちに提供すべきだと思います。

文科省と福島の人との話し合いの動画をこのブログでお知らせしましたが、あれが部外者だけからなるこの国の実態です。

福島の子どもたちが棄民されています。
なんという国なんだろう、この国は。

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2011年4月23日土曜日

当然こういう問題は生じる、君たちは考えているか、政治家諸君

「新聞やテレビは双葉町のことばかりで、なぜ浪江町のことは何も報じないんでしょうか」

 編集部に電話を掛けてきたその女性は、ひどく憤っていた。

「私は浪江町出身で、両親は浪江町から県外へ自主避難しました。集団で避難した人間がいい思いをして、個人で避難した人間が無視されるのはおかしい。浪江町の本音はネットの掲示板にあります。見て下さい」

 掲示板には、「現在の心境や気持ちなど、自由に吐いて下さい」とある。見てみると、そこには行政や東電、マスコミや隣町への不満がギッシリ書き込まれていた。

〈ニュースの人数は、避難所にいる人しかカウントされません。自主的に親戚などを頼って避難した人は、お金はかかるし損なのです。待遇のいい避難所にいる人の話を聞くと、ちょっとムカつく!〉

〈こうなったら町と町との争いですからね〉

 過激化する町民を諫めるように、

〈いくら愚痴を吐いてもいい掲示板にしたとはいえ、浪江町人だけがみていると思ったら大間違いですよ!(中略)読んでいて同じ浪江町人として恥ずかしいです(;_;)心までが原発や災害に負けてはダメですよ!〉

 と、こんな書き込みがあるほどに掲示板は荒れていたのである。

 浪江町は福島第一原発のある双葉町の隣に位置するが、東西に長い形をしているため、避難、屋内退避、その圏外と、町民の置かれた立場も様々。それだけに、町ごと避難した双葉町や大熊町ほど注目されにくいのは確かだ。

 朝のワイドショーで、新学期を迎える双葉町の子供たちに全国からランドセル79個が寄付されたと伝えられた日、浪江町の災害対策本部に電話してみると、

「ランドセルですか? 残念ながらそういうお話はありません。浪江町は双葉町さんのようにお金もないので、ランドセルを買ってあげることもできません。寄付してくださる方があれば、ありがたい話ですが、今のところそういうご支援はありません……」

 浪江町は、原発のある双葉町に比べて交付金なども少なかったのは事実。そのうえ避難先でも恵まれないとすれば、町民が愚痴をこぼしたくなるのも無理はない。

※週刊ポスト2011年4月22日号

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放射性物質は緩やかにわれわれを殺す

[シネマトゥデイ映画ニュース] 14日、渋谷アップリンクにてイラク、広島と長崎、アメリカの被爆者たちに焦点を当て、目に見えない微量放射能による被害と その関係者を取材した社会派ドキュメンタリー映画『ヒバクシャ 世界の終わりに』の上映後、鎌仲ひとみ監督によるトークショーが行われた。

 原子力問題が高まるなかで上映された、映画『ヒバクシャ 世界の終わりに』は、鎌仲監督が2003年に製作したドキュメンタリー。六ヶ所村核燃料再処理施設の問題に焦点を当てた『六ヶ所村ラプソディー』(2006年製作)、エネルギー問題をテーマとした映画『ミツバチの羽音と地球の回転』(2010年製作)と放射能、原発、そしてエネルギー産業の真実に目を向け続けている鎌仲の原点ともいえる作品だ。

 作中には、戦慄を覚えるようなシーンが登場する。アメリカ最大の核施設であるプルトニウム製造工場があるハンフォードは、原爆を製造したときから何十年もの間、放射性物質が環境にばらまかれ、放射性ヨウ素131を、気象観測用の風船をつかってばらまく実験まで行われていた。風下に広がる広大な農村地域の人々は被ばくした。反対運動を続ける住民トム・ベイリーが、鎌仲監督を車に乗せ、ハンフォードの“死の一マイル”と呼ばれる地域を案内するシーンでは、一家全員がガン、奇形児を出産後に自殺、甲状腺機能障害……。延々と続くトムの説明に鎌仲監督も絶句する。一マイル四方に住む28家族ほとんどの家族の女性は甲状腺障害があり、みなが流産を経験していた。最近になって原発問題に目を向け始めたという女性は、「放射性ヨウ素131という言葉は、今朝ニュースで聞いたばかりでした。被爆することの恐ろしさを、真正面から突き付けられた気がしました」と話した。

 「テレビでは、安全です、大丈夫です、と繰り返している。わたしはそれを犯罪だと思います」、12年間、原子力問題と向き合い続け、被ばくに苦しむ人々を取材してきた鎌仲ひとみ監督は、トークショーできっぱりと言い切った。被爆した多くの子どもたちが、白血病やガンに苦しむ姿を見てきた。「喫煙者の発がん率と比べれば」という意見もあるが、では、放射性物質の影響が大きい小さな子どもたち、妊婦たちはどうだろう。彼らが、微量の放射性物質を浴び続けるとどうなるのか、悲劇はすでに始まっている。「一刻も早く、福島から、子どもたち、妊婦たちを避難させたい」、と訴えた鎌仲監督は、東京も例外ではないと警告した。「風や、雨に乗って半減期30年の放射線セシウムが東京に降り注いでいます。土壌は汚染され、小学校のグラウンド、公園の砂場も汚染されます。東京だって、汚染地域です。ハンフォードと同じ、風下の人間たちになってしまったんです」。「ただちに健康には影響しないので、冷静に」と政治家は繰り返している。だが目に見えない放射性物質は、ゆっくりとわたしたちの体内に蓄積していき、10年後、15年後、ガンや白血病となって、わたしたちに襲いかかる。そのとき、「政府は安全だと言っていたのに」と声をあげたところで、時すでに遅く、2011年の福島原発による放射性物質の被爆によってガンになったという因果関係は立証できない。「東京に住む人々は、福島原発に無関心過ぎた。加害者でもあると同時に、わたしたちは被害者になってしまったんです」と鎌仲監督は話した。

 反原発デモに、16,000人が集まっても、ほとんどのメディアが報道しない。電力会社は、大手メディアにとっての最大のスポンサーだからだ。鎌仲監督は、「プロパガンダの罠にはまらず、自分で調べて、考えて」と訴えた。

 この日行われたトークショーの中で、鎌仲監督は、「自分で考えに責任を持ってほしい」と、何度も口にした。原発推進派、反対派、「安全」という人、「危険」という人。たくさんの意見が飛び交っている中、わたしたちは、情報を自分で集め、自分で考え、自分の責任で行動していかなければならない。何を信じ、どう行動するか、すべては自分たち次第だ。(編集部:森田真帆)

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原発14基増設「あり得ない」=玄葉氏

 玄葉光一郎国家戦略担当相は23日、2030年までに14基以上の原子力発電所を新増設するとした国のエネルギー基本計画について、「14基造るという計画はあり得ない。大きな見直しを迫られる」と述べ、福島第1原発の事故を受け、再検討すべきだとの考えを示した。福島市内で記者団の質問に答えた。
 玄葉氏は「福島県をこれから太陽光、風力、水力といった新エネルギー、再生可能エネルギーの基地にするぐらいの意気込みが必要だ」と強調。国のエネルギー構造についても「再生可能エネルギーの割合が飛躍的に高まっていくことは間違いない」と述べた。(2011/04/23-21:31)

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状況は極めてまずい

東京電力と経済産業省原子力安全・保安院は23日、福島第1原子力発電所の3号機近くで毎時900ミリシーベルトの高い放射線量を示すがれきが見つかったと発表した。東電が20日に発見、翌日に保安院に報告していた。これまで見つかっているがれきが100~200ミリシーベルト前後なのに比べ、極めて高い。こうしたがれきが多いと、作業の遅れにつながると懸念される。

 毎時900ミリシーベルトは2号機から海に漏出していた高濃度汚染水の放射線量1000ミリシーベルトに匹敵。15分で作業員に認められる上限を超える水準だ。

 がれきは縦横各30センチ、厚さ5センチのコンクリート片。21日に重機で回収し鋼鉄製コンテナに収容した。汚染の原因は不明というが、3号機建屋が水素爆発で壊れた際に、部材が飛び散った可能性もある。

 東電は3号機で再び水素爆発が起きないよう、安定した窒素ガスの注入を計画。機材搬入のため周辺のがれきの撤去を急いでいる。高い放射線量を示すがれきは近寄るのが危険で、作業の妨げとなる。公表が遅れたことについて保安院は「情報確認に時間がかかった」と説明している。

 東電は23日も放射性物質で汚染された水の移送作業を続けた。2号機のトレンチ(坑道)の水位は前日比で2センチ低下したが、流入元とみられるタービン建屋地下の汚染水は16日から変化がない。

 また4号機のタービン建屋内の汚染水は13日午後6時~23日午前11時に水位が20センチ上昇した。原因は調査中。隣接する原子炉に注入している水や、4号機の使用済み核燃料プールの水が出ている可能性もある。

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被災地の女子高生からの手紙

助けてください
福島県南相馬市の
女子高校生です

わたしは友達を津波で
なくしました
私の友達は
両親をなくしました
私の無二の大親友は
南相馬でガソリンが
ないため避難できずにいます

電話やメールでしか
励ますことしかできません

親友は今も放射能の恐怖と
戦ってます

だけどもう、諦めてました

まだ16なのに
死を覚悟してるんです
じわじわと死を感じててるんです

もし助かったとしても
この先放射能の恐怖と
隣り合せなんです

政治家も国家も
マスコミも専門家も
原発上層部も全てが敵です
嘘つきです

テレビでは原発のことが
放送されなくなりつつあります
同じ津波の映像や
マスコミの心ない
インタビュー
口先だけの哀悼の意
被災を『天罰』と言った政治家

政治家はお給料でも
貯金でも叩いて助けて下さい

彼らの贅沢をやめて
被災者を生きさせて下さい

命令ばかりしないで、
安全な場所から見てないで、
現地で身体をはって助けてください

私達は・・・見捨てられました
おそらく福島は隔離されます

完全に見捨てられます
国に殺されます

私達、被災地の人間は
この先ずっと
被災者を見捨てた国を、
許さないし恨み続けます

これを見てくれた人に
伝えたいです

いつ自分の大切な人が
いなくなるかわからないです
今隣で笑ってる人が
急にいなくなることを
考えてみてください

そしてその人を
今よりもっと大切にして下さい
今、青春時代をすごす
学校が遺体安置所になってます
体育や部活をやった
体育館にはもう二度と
動かない人達が横たわってます

どうしたら真実を
一人でも多くの人に
伝えられるのか・・・
一人でも見て貰えれば幸いです
考えた末、勝手ながら
この場をお借りしました
ごめんなさい、そして
ありがとうございます

ラベル:

世界四季報より

「スウェーデンは国を挙げて自然エネルギーに取り組んでいるが、その設備や技術の多くが日本のものだ。だから私たちスウェーデン人は、日本はきっと物凄い自然エネルギー先進国だろうと思っていた。ところが実際に訪日してみると、その素晴らしい設備や技術はほとんど使われていない。モッタイナイネ」

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君たちは将来の子どもたちをも棄民している

サッカー欧州CLの取材で4月4日に日本を発ち、ミラノ(イタリア)、デュッセルドルフ(ドイツ)、ユトレヒト(オランダ)、マンチェスター(イギリス)などを回り、ベルリン(ドイツ)に来てから1週間が過ぎた。到着時は肌寒かったベルリンも、日に日に気温は上昇し、夏の到来を感じさせている。

 さて、日本ではいまだ東日本大震災の余震が続き、福島第一原発の安定化に向けた作業もスムーズにいっていないと聞く。

 もちろん、こちらヨーロッパでも連日大なり小なりテレビ・新聞等で日本の動向は報じられている。しかし、そこには出発前に日本で見聞きしていた情報と若干のズレがあるのは素人目にも明らかだ。
 

 被災地の悲惨な状況や原発周辺のリアルな映像(防護服を着た作業員の活動状況や爆発後の建屋内の様子など)は、日本では目にしていなかった形で流れている。

 そして、震災から1カ月が経過した現在では、復興に向けた動きというよりも圧倒的に報道量が多いのは原発問題。「FUKUSHIMA」という文字が、そこかしこで見受けられる。

 事故レベルがチェルノブイリ原発(1986年)と同様の「レベル7」に上がった今、さまざまな比較がなされていることと思うが、イタリアの知人によれば「イタリアには事故後、チェルノブイリから流れてきた移民が海外駐在員の家で家政婦などをしていることが多いが、割と若いのに(30~40代)がんで亡くなっている人が多い」という。因果関係は不明だが、幼少期に両親ともども避難してきた世代ががんを発症していると考えてもおかしくない。

 ドイツでは、最近チェルノブイリに撮影に行ったというカメラマンに会ったが、現在でも周囲30キロは隔離されており、廃炉となった原発には一般人は近づくことはできないという。

 ベルリンのホテルマンは「ドイツ人はヨーロッパのほかのどの国民よりも原子力に対して批判的なんだ。こちらでは日本政府が真実を伝えていないとの報道もあった。廃炉にするにしても、チェルノブイリよりも大変で、ずっと長くかかるらしいね。十分、気をつけて」。

 デンマークの友人からはこんなメールが来た。「デンマークのメディアはいま、この期に及んで原発頼みのエネルギー政策を変えようとしない日本政府の対応を、驚きを持って伝えています」と。

 そういえば、出国便のKLMオランダ航空は搭乗2日ほど前になって急に「成田ーアムステルダム」便が関西国際空港経由になったと連絡してきた。震災の影響で、成田では食事や水などの物資の確保が難しいとの理由だったが、乗務員自体も全員関空で交代。つまりは、オランダ人スタッフも成田滞在を避けたかったようだ。

 果たして、実態はどうか。困難な時だからこそ、報道に惑わされず、確かな情報に基づいた判断と行動を個々がすべきなのかもしれない。
(文=栗原正夫)

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年間基準値の20倍ですね

文部科学省は23日、東京電力・福島第1原子力発電所の事故による累積放射線量が福島県浪江町の測定地点で初めて20ミリシーベルトを超えたと発表した。3月23日~4月22日の測定結果をまとめた。浪江町は福島第1原発の北西約30キロメートルにあり、計画的避難区域に含まれる。

 計画的避難区域は1年間の累積線量が20ミリシーベルト以上になるおそれがある地域。1日のうち16時間を屋内で過ごすと仮定している。浪江町の測定地点は1カ月で20ミリシーベルトを超えたことになるが屋外で生活した場合を想定しており「単純な比較はできない」(文科省)という。

 このほか原発から北西約30キロメートルにある飯舘村で累積11.65ミリシーベルトに達した地点があり、浪江町の別の地点でも累積9.83ミリシーベルトだった。放射線量が高い地域の分布はまだら状で、特に原発から北西方向の地域で高い。風向きや地形、降雨などの影響とみられている。

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君たちは、われわれの財産である、可愛い子どもたちにもこういうことをするのか!

http://alfalfalfa.com/archives/3055297.html

ラベル:

武田先生のご意見です

現在の問題とコメント


1. 20ミリシーベルトの衝撃
ICRPや日本の法律で決まっていた、年間1ミリシーベルトという制限は、「世界の誰でも、安心して転勤したり、旅行したりできる。世界のどこの食材でも安心して食べることができる。世界の工業製品も汚染されていない」という意味をもつ数値ですが、それを20ミリシーベルトにしたから、日本は「汚れた国」になりました。
遠く、北海道も九州も20ミリですから、日本に観光客が来なくなり、日本製品が輸入制限を受けるのは仕方ありません。
日本は国際的に見れば20倍、汚れた国です.国際的評判を取り戻し環境客に安心して来ていただくためにも、日本人の健康のためにも早く1ミリに戻したいものです。


2. 文科省のトリック
読者からの情報で、文科省の測定しているものは「外部だけ」ということがわかりました。また計算式は室内にいるときに40%の被ばく率であることもわかりました。
現在の段階では木造の室内は外部と変わりませんので、文科省の計算(1時間3.8マイクロまで良いという計算)、
(3.8マイクロ×8+1.52×16)×365=20マイクロ
はあまりに子供に可哀想で、
0.57マイクロ×24×365=(10/2)マイクロ
に変えなければいけません(原子力安全委員会は子供は10マイクロと行っていますので、文科省に権限無し。また、10を2で割っているのは文科省の数字が外部だけだから)0.57を越えたら、教育委員会は登校させない方が良いと思います.これでも規制値の5倍です。
今のところ、外部=内部 として2倍にしていますが、これから長期になるので、ヨウ素やセシウムの濃度から正確に出していくことになると思います。


3. 放射性物質を避けるのは大げさでも過保護でもありません!
回りがあまり注意していないのに自分だけ、ということで疎外感を持たれている方もおられますが、初期にできるだけ被ばくを避けるのは重要で、しかも政府の発表が少しずつ危険側になっていて、さらに放射線の測定が少なめにでていることもあり、あまり気にせずに少しの間、注意をした方が良いでしょう。
少しでも汚染された食材を子供に与えたくないというのは、ごく普通の母です.ついこの前(原発事故前)まで、今「放射線は安全だ」と行っている、当のその人が「放射線は少しでも危ない」と良い、ICRPの委員だったのです.
原発事故が起こったら、日本人の放射線の耐性が高くなるなどあり得ません.でも、これだけ政府や専門家が間違っている時には、あまり人に呼びかけず、ご自分はご自分のお子さんを守ることをお薦めします。


4. 道路は危険
道路の放射線が高いのは、多くの方からのご連絡でハッキリしています.お子さんをあまり道路を歩かせないように、また道路工事なども土煙があがるので、危険です.
あるお母さんが娘さんのところで測ってきたデータを送っていただきましたが、やはり4階など高いところは放射線が減っているようです.
また、国の測定値は常に2分の1ぐらいなので、それもある程度頭に入れてください。私の計算式はそれも入っていますので、大丈夫です.


5. SPEEDIをかくしたこと
税金を約200億円使い、原発に事故があった時に放射性物質の流れを計算するSPEEDIが事故当時から計算していて、1ヶ月で2000枚の計算結果があったのに、2まいだけ発表した。
理由は、内閣官房の副官房長官の命令と言われるが、原子力安全委員会は首相直属で、首相の「隠せ!」という命令があったことになる。
「菅首相。何も隠すような命令は出していないと行っておられましたが?」


6. 福島から遠い人へ
現在の放射線の動きから見ると、静岡、山梨、新潟、山形県北西部、秋田、岩手、青森、北海道とそれより福島県から遠いところは「安全地帯」です。
被ばくの原因の4つ、(空間、体内、水、食材)のうち、遠い人は「食材」だけ注意してあとは大丈夫です.
理由は食材だけは福島(東部)のものを食べれば「福島に行ったと同じ」になるからです。水は近くに水源がありますから、少なくとも、箱根、小仏、碓井峠、清水トンネル・・・などを越えると水はそこが分水嶺ですから、遠くに行きません。
遠い人もあまり近くの人に呼びかけず、自分のご家族を守ってください。当面、福島近県の農産物と関東から宮城沖までの小魚は避けることです。中型大型の魚に出てくるのはもう少し後になります.


7. 母乳のヨウ素について
言いにくいのですが、ショックは受けないでください。
母乳に放射性ヨウ素がでるのは、お母さんがマスクをしないで呼吸するからです.人間は呼吸をしないと生きていけないのですが、その時、体内に放射性物質が入り、それが母乳にでます。放射線の強さが自然放射線より高いということは、自分の目の前に小さなチリが浮いているという事ですから、それを吸ってしまうのです。
だから、当然のことで、放射線の高い地域では、お母さんは母乳をやる限りマスクが必要です.
つまり、赤ちゃんが被ばくする量は同じ場所にいるお母さんと同じですから、放射線の量が安全なところはお母さんも赤ちゃんも安全です.「問題がない」ということはありませんが、「赤ちゃんがお母さんと同じ程度、被ばくをする」ということですが、赤ちゃんは呼吸で体内に入り、お母さんから母乳でお母さんが呼吸で体内に入った放射性物質をもらいますから、ちょっと注意が必要でしょう。
計算としてはお母さんの係数(空気、吸い込み、水、食材)の内、赤ちゃんの食材の係数を0,2ぐらい足す必要があると思います.


8. 柏の放射線について
柏の東大の測定値が高い問題は測定の問題です.
放射線は場所によってかなり違います.それも含めて「1ミリシーベルト」が決まっています。つまり、人間はいろいろなところに行きますし、体調も違うし・・・ということで、若干の余裕をとって1ミリとしています。
放射線量は場所によって差が大きいので、ある程度の差はあります。やや高めの値を取っておくのが良いと思います。
ちなみに、私の示している計算は、「公的な値を使う.それは低めだ」ということを含んで、やや係数を高くしてあります.


9. 土の除染は今がチャンス
チェルノブイリのデータでは、セシウムは1年に1センチしみこみます.また水溶性のものもあるので、日本では梅雨になると深くしみこむと考えられます。
東電の工程表を見ると、原発からの放射性物質はかなり減ってきますので、今がチャンスです.除染の対象はセシウムに絞るのがよく、現在ではまだ40日ぐらいしか経っていないので、土が動いていないところは表面の5ミリから1センチを除去し、それをポリ袋に入れてしばらくは隅の方に入れておき、後に自治体が引き取ってくれるようになったら出すのが良いでしょう。セシウムは「カリウム」と似ていますが、原子炉からでるときに高熱に曝されていますし、土の中で有機物と反応して溶けにくくなることもあります。
そこで感覚としては、「水に溶けやすいものと、細かい粒状のものが混じっている」という感じが良いでしょう.またグラウンドなどでは表面をトンボで薄く取ることがまず必要です.


10. 東京湾は大丈夫と思いますが・・・
連休が近づき、お子さんを東京湾などで潮干狩りなどをさせたいと思っておられるお母さんも多いのではないかと思います.ギリギリ大丈夫かなという感じです.
すでに、3月に海水に漏れた放射性物質は黒潮の反流で南に下がっていると思われますが、銚子の付近から折り返しているのか、それともそのまま細く南下しているのは、まだデータがありません。
時期的には東京湾には来ていないと考えられます.


(平成23年4月22日 午前10時 執筆)

                   武田邦彦

ラベル:

この国は言われなき差別の文化を持つ

いや、言われはあるのか。
在日朝鮮人、ハンセン病、エイズ、性同一障害…

たまらないね、わたしは、うつ病で圧倒的な差別を受けました。

八幡山「ぱーる」

はらわたが煮えくり返っております。



東日本大震災で、福島県から新潟県長岡市に避難している小学6年の男子児童(11)が転入先の小学校で同級生に蹴られ、入院していることが23日、同市教育委員会への取材で分かった。学校側はいじめがあったことを認め、保護者に謝罪した。

 市教委によると、男子児童は父親の実家がある長岡市に避難し、今月7日の始業式から新しい学校に通学。19日午前の休み時間、同級生の女子児童に腹を蹴られた。20日に腹部打撲と診断され、様子を見るために入院しているという。

 男子児童は15日にも「女子から悪口を言われている」と担任教諭に相談。学校側は21日、PTA総会で事実関係を説明し、同級生の児童からも話を聞いている。

 市教委の山田修管理指導主事は「福島県への差別的な発言はなかった。つらい思いをさせて申し訳ない」と話している。(共同)

ラベル:

野田さんいい決断だと思います

しかし、東電は、すべての社員寮を原発被災者になぜ提供しないのだろう。
東電の社員など、他にいくらでも借りられるだろうが…


野田財務大臣が福島県の災害対策本部を訪れ、仮設住宅の設置に際し、国有地を提供するなどの協力を進めていく方針を明らかにしました。

 災害対策本部を訪れた野田大臣は福島県の佐藤知事と会談し、震災復興に関して協議しました。野田大臣は、東北などで合わせて10万戸分の仮設住宅を建てる予算措置を閣議決定したことを伝え、設置場所として国有地を提供する方針を明らかにしました。
 野田財務大臣:「(仮設住宅の建設)場所は財務局長から具体的に2カ所ほど提示させて頂いている。それについては、県の方もご理解頂いていることを承知している」
 野田大臣は復興にあたり、さらに複数回にわたって補正予算を組む必要があるとの見通しを示しました。

ラベル:

韓国のカップル

昨夜は、韓国のカップルに福島原発事故に関して詰問されて、往生しました。
だって、この国は、嘘の発表ばかりしているのですから。

たぶん国際的な非難もかなり浴びることになると思います。

リーダーなき国の宿命です。

ラベル:

2011年4月22日金曜日

しかし、そんなに洗って測定していたのですか

安全測定が次々出ていますが、
その野菜は、思い切り洗ってから測定しろという国からの指示が出ているらしい。

たまりませんね。

安全宣言が出たところが、危ないというわけですか、菅総理?

ラベル:

武田先生のお考え

「安全宣言」という風評


農業の方には悪いけれど、子供に野菜や牛乳を飲ませる親の立場で考えると次のようになります.

1)
政府は事故後、野菜の放射線を測る方法を急に変更し、「測定する野菜は、箱から取り出して、測定する野菜だけ流水で良く洗ってから測ること」という通達を出した。
この通達で野菜は全ての信頼を失った。
【理由】出荷時はまだ収穫直後なので、付着している放射性物質は容易にとれる.だから、産地で良く洗ったら放射性物質がとれる野菜でも、消費者が買うときにはこびり付いていたり、しみこんだりしているので取れない。
だから、今、表示されている野菜や農作物の放射線の値は、まったく信用できない.



2)
福島原発に近いところの人が、東京に来て「こんなに新鮮ですよ」といって野菜などを売っている.
これも信頼を失わせる行動である.
【理由】放射性物質がついた野菜も新鮮だ。「新鮮だから安心」というのは、放射性物質が付着している場合はもっとも危険な判断である.水俣病の時に、「水銀を含んでいる魚が新鮮だった」というのが悲劇を呼んだ.



3)
自治体が野菜などの一部の農産物の放射線量を「良く洗って」から測り、「安全宣言」を出している.安全宣言を出した自治体の農作物は信頼できない。



4)
心ある農家から私のところにメールをいただく.そのメールには「これまで消費者に安心して食べてもらうために全力を注いできた。その信頼を失いたくないが、自分の畑でとれた野菜が安心なものか、どうしたら判るだろうか?」と悩んでおられる.




消費者も生産者も真剣です。




「流水でよく洗ってから測定しろ」という通達を出す政府が「風評」を作り出しています.これまで普通に出荷している状態のまま、しっかりと測定し、「規制値以下」ではなく「規制値の100分の1以下」の野菜だけを出荷すれば、風評は起こりません.




今、政府やメディアが言っている「風評」とは、「汚染されていない野菜が拒否される」という本来の風評ではなく、「汚染されている野菜を、いい加減な測定で売ろうとすると消費者が買わない」ということですから、風評ではなく、至極、当たり前のことです。




それに足し算の問題があります。




周囲が汚染されていないときには、一つの食材だけに注目すれば良いのですが、現在のような状態ではできるだけ放射性物質を含まない農産物を流通させる必要があります(すでに書きました)。




・・・・・・・・・




ということで、良心的な農業関係者と子供を持つ親は次のようにすることが望ましいと思います。



1.
「安全宣言」がでている野菜や牛乳は、生産地に限らず買わない.「安全宣言」を出すということは土地が汚染されているからです.



2.
「流水で洗って測定した」という野菜などは買わない.



3.
当面、「洗わない状態」(通常の出荷状態)で測った放射線が規制値の100分の1以下の場合、その数値と「汚染されていない」と表示するように、生産者と消費者で合意しておく。



4.
表示されていないとかそれができない間は、福島産(本当は中通り、浜通だけだが、表示が福島産なら仕方が無いので)、茨城産、栃木産、宮城産のものは購入しない。




ということでしばらく我慢するのが良いと思います.




北海道、青森、岩手、北陸、東海、近畿、四国、中国、九州、沖縄、外国産のものはすべてOKです。群馬は安全宣言が出ましたので、やや問題です。




食の安全は人間にとってとても大切なことです。放射性物質の汚染が起きた時には、汚染された土地からできたものは、



1.
すべて危険、



2.
測定して、その結果が表示されていて、放射性物質を含まない農産品は安全(洗わないもの)、



3.
信頼できるルートで扱われているものは安全




ということです。




このことは、連休明けでもゆるめない方が良いと思います。連休明けにはほとんどの対策が不要になりますが、食材だけは残ります。これについては魚と共に何回かに渡って整理をしていきます.




・・・・・・・・・




この問題は、生産者側から考えますと、土地を汚染したのは生産者ではありません。生産者は被害者です.そして、放射性物物質で汚染された農産物を出荷すると、消費者が被害者になります。




加害者が痛むならまだ考えられますが、生産者も消費者も被害者になるのは問題です。




せめて生産者が自主規制して、消費者を被害者にしないように配慮した方が良いと思います。放射性物質を含む野菜を「直ちに健康に影響がない」などと言うのは適切ではありません。




(平成23年4月19日 午後5時 執筆)
(なお、「じょせん」という用語は専門的には除染ですが、わかりにくいので、このブログでは除洗としています。)


武田邦彦

ラベル:

わたしの信じる研究者たち

http://www.youtube.com/watch?v=-pqrpabtm4s&feature=related

ラベル:

勝間さんのご意見

http://news.livedoor.com/article/detail/5496376/

ラベル:

むむ、この国は変わりつつあるのか

沖縄集団自決訴訟 大江健三郎さん側の勝訴確定 最高裁2011.4.22 13:01


 太平洋戦争末期の沖縄戦で旧日本軍が「集団自決」を命じたとするノーベル賞作家、大江健三郎さんの「沖縄ノート」などの記述をめぐり、旧日本軍の元戦隊長らが名誉を傷つけられたとして、岩波書店と大江さんに出版差し止めなどを求めた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(白木勇裁判長)は元戦隊長らの上告を退ける決定をした。集団自決についての軍の関与を認め、名誉毀損を否定した大江さん側勝訴の1、2審判決が確定した。決定は21日付。

 原告は元座間味島戦隊長で元少佐の梅沢裕さんと、元渡嘉敷島戦隊長の故赤松嘉次元大尉の弟の秀一さん。「沖縄ノート」と、歴史学者の故家永三郎さんの「太平洋戦争」の集団自決に関する記述をめぐり、「誤った記述で非道な人物と認識される」として提訴していた。

 争点は軍や元戦隊長らによる住民への命令の有無だったが、同小法廷は「原告側の上告理由は事実誤認や単なる法令違反の主張。民事訴訟で上告が許される場合に当たらない」として、判断を示さなかった。

 1審大阪地裁は「集団自決に軍が深く関与したのは認められる」と指摘して請求を棄却。2審もこれを支持し、控訴を棄却していた。

ラベル:

君らは、原発被災者にどうやって謝罪するつもりなのかね

その謝罪への道がどのように困難なものか理解しているのだろうか?
それとも国と一緒になって丸め込もうというのだろうか?

原発被災者は、本当に棄民されるのかもしれない。
やがて傍観者集団であるこの国の人々は被災者のことを忘れ去る。
むごい国家を作り出したとわたしは感じています。

http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/210422025.html

ラベル:

もたもたしている場合ではないんだぞ、菅直人

君は、当事者足らんと欲しているか、
努力しているか、
君の腑抜けた顔には、部外者意識しか見えんのだよ。

避難所生活の長期化がもたらしたもの

   ■ 植田信策:石巻赤十字病院


  
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■from MRIC
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 震災から5週間が過ぎました。以前報告したときから避難所や医療を巡る状況は刻
々と変化してきました。その中で、市街地でありながら電気、水道など未だに復旧で
きていない地域があり、そこの風景はほとんど変わっていません。むしろ余震による
追い討ちで倒壊した建造物が増えたくらいです。沿岸部の地盤沈下により、満潮にな
ると水没する地域があり、水の中を移動している住民の姿はまるで被災直後のようで
す。

 このような状況で避難所生活は長期化することが確定的となっています。

 先週末、石巻赤十字病院のDVTエコー検診チームと宮城県作業療法士会、および宮
城県理学療法士会合同で避難所と周辺住民(1階は水没したが2階は辛うじて生活でき
る住宅に居住する被災者)約900名を対象に要介護度の調査を行ったところ、3%近い
被災者が介護を要することがわかりました。石巻市内の他の地域での小規模な調査で
も同様の数値が出ています。この中には、震災前後で自立から要介護に変わった方も
います。原因は身体を動かす意欲がない、床から起き上がるのが困難なため動かせな
くなった、怪我や体調不良を契機に筋力低下を来たした、ことなどのようです。

 現在石巻市の避難所は 142ヶ所、そこに約17,000名の避難者がいます。そのうちの
3%が要介護者であるとすると、その人数は約500名です。これだけの人数の介護をす
るとなると、介護ニーズがある避難者の集約や、施設の確保、介護スタッフの確保な
ど、多くの課題に介入していかねばならないと合同救護チームでは考えています。

 高齢者に対する健康被害を防ぐ手段として被災地外への一時移住などが提案され、
南三陸町ではすでに県内の栗原市に一部移住が始まっています。石巻市では避難所住
民に対し今月初めに意識調査(回答世帯数4,186、避難者数にして12,338人)を行い
ましたが、68%が移転に対し「興味がない」と回答しました。これ以降、域外移転に
対して石巻市が積極的に動いているという話は聞きません。移転することで生活の立
ち上げになんら不都合は生じないと説明することや、移転先と石巻市間の定期的な移
動手段を確保することなどで、被災者が安心できるよう工夫すればいいのにという思
いはありますが、市役所からこれに関する方針は示されていません。

 現時点で寝たきり高齢者の繰り返す誤嚥性肺炎が多数病院に運ばれています。今後
も避難所生活が長期化し、要介護者への適切な介入がなければ循環器疾患、呼吸器疾
患、脳血管障害、深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症などの発症が増加することが予想さ
れます。


石巻赤十字病院
植田信策

ラベル:

見知らぬバカ

過日、つい油断して、どこぞの見知らぬバカと原発発事故について言葉を交わした。
風評被害がどうのこうの、とのたまわっていた。

ああ、そうか、とそ知らぬ顔をした。

お前がそう思うなら、その野菜を食えばいいし、その場所に住めばいい。
お前らみたいな部外者がのさばって、この国を食い物にしている。

マスコミでも放射能の問題を軽く見る人間がいるのなら、原発事故の対応に追われる日雇い労働者と代わってやればいいではないか、たとえ一日でも。

部外者には、ほとほとうんざりだ。
菅も枝野も清水も部外者です。

原発の事故対応に追われる現場の人々の中に多くの被災者が日雇いとして入っています。
彼らに対する補償は国の威信をかけてやってほしい。

東電の清水よ!
お前は、当然、私財を投げ出して彼らの全面的なバックアップをしているのでしょうね、当然ですよね、あなたは東電の社長なんだから…

ラベル:

武田先生のご意見

大人は子供たちを被ばくさせたがっている・・・

●「雄々しく放射線に立ち向かう」というのが立派なことだろうか?
 なにか戦前を思わせる.放射線が人体に害があるというのは国民的コンセンサスなのに、なぜ急変して「我が身を放射線に曝すのが格好いい」となり、「ついでに子供も被ばくさせてしまえ」という自爆主義は許されるのだろうか?


●60の爺さんが「大丈夫」とパフォーマンスをして、その野菜を子供が食べるというのはどういう意味があるのだろうか?
現在のように全体的に汚染されているときには、思い切って汚染地域の農作物は捨てるのが正しい。無理して放射性物質を含む野菜を食べなくても良いのに、なぜ出荷するのだろうか?


●なぜ、給食に地産地消を強調するのだろうか?


子供は給食を拒否できない.拒否できないものに放射性物質を使うのは許されない.食を供給する人は「上司」の命令を聞いてはいけない.単純に子供の健康だけを考えることができる。栄養士は「専門職」である。上司はいない。栄養士の人、立ち上がってください!


●福島が汚染されたのは福島の人の責任だろうか?
福島の人は「福島が汚染された」と言われるのをいやがる。でも、福島を汚したのは福島人ではないのに、なぜいやがるのだろうか?
福島市を汚したのは国と東電なのに.


●東電のミスを福島の子供に転嫁するのは正しいのだろうか?
福島県は福島の子供を避難させない。これは「東電のミスを福島の子供の被ばくで贖う」ということだ。福島の親がそれで良いというなら仕方が無いが、放射線は子供や若い女性に厳しい。私は可哀想に思う.


●被ばくしている児童生徒を疎開させるのは面倒なのだろうか?


文科省は子供に20ミリという高い放射線をあびさせている。疎開させれば無事なのに、なぜ子供達を被ばくさせたいのだろうか?まるで戦時中の竹槍精神を思い起こす.先生方、立ち上がってください!


●東電のミスで汚染された食材を消費者に転嫁するのが魂のある農業だろうか?


農家こそ、「消費者が安心して食べることができる食」を提供してきたのではないか。今後も農薬が付いていても「基準以下」なら出荷するのか? 無農薬とか言っていたあれは何だったのか? 
農家の方、立ち上がってください!


●なぜ、福島の大人は子供を被ばくさせたいのか?


なぜ、福島の大人は子供を疎開させないで被ばくさせたいのだろうか? なぜ、安全委員会でも10ミリまでと言っているのを20ミリも被ばくさせるのだろうか? 保護者とはそんなに子供に権利があるのだろうか?


●放射線に高いところの人はなぜ、避難しないのだろうか?


放射線の障害は20年かかる遅発性が多い.一生に一度しかないのだから数ヶ月でも避難すれば良いのに。


● なぜ、突然、放射線が安全になったのだろうか?


今までの放射線の法規制、専門家の意見はいったい何だったのか? 「ちょっとでも危険な放射線」と言っていた専門家は、なにが変わって「いくらでも良い放射線」に豹変したのだろうか?


(平成23年4月20日 午後8時 執筆) 武田邦彦

ラベル:

基準値は、あくまでも年間1000マイクロシーベルトまでです

東日本大震災:福島第1原発20キロ圏の大熊町、毎時最高124マイクロシーベルト
 ◇一時帰宅上限内 「居住には表土除去を」
 文部科学省は21日、福島第1原発から半径20キロ圏内の大気中の放射線量を初めて公表した。半径約5キロ以内では一部を除いて1時間当たり10マイクロシーベルト以上の高い線量を観測。大熊町では一時、124マイクロシーベルトに達した。10時間屋外に居続けると、一般人の人工被ばくの年間許容量(1000マイクロシーベルト)を超える。内閣府原子力安全委員会によると、半減期が30年と長いセシウム137の影響が大きく、今後なかなか線量が下がらない可能性もある。このため同委は、住民が再び居住するには、放射性物質が沈着した表土除去などの対策が必要との見方を示した。

 調査は政府の原子力災害対策本部の指示で、「警戒区域」に指定された圏内への住民の一時立ち入りが可能かどうかを判断するために実施。3月30日~4月2日と4月18、19日の2回に分け、主な道路上の線量を2キロ間隔で測定し、計150カ所のデータを集めた。

 最も線量が高かったのは、原発から西北西約2キロの大熊町夫沢で4月2日に測定された毎時124マイクロシーベルト。この他、同約4キロの双葉町山田81・8マイクロシーベルト、西約5キロの双葉町山田山神前79・5マイクロシーベルト、南南西約4キロの大熊町熊川53マイクロシーベルト--などの線量が高かった。経済産業省原子力安全・保安院は、20キロ圏内の住民の一時帰宅について、毎時200マイクロシーベルトを目安にしたが、今回の測定では超えた場所はなかった。

 住民の2時間程度の一時帰宅方針について、原子力安全委は「被ばくは、高くても累積で1ミリシーベルト(1000マイクロシーベルト)に抑えるべきだ」と説明。文科省の計測結果を踏まえ、「往復の移動時間も含め、5時間程度の滞在が見込まれるが、線量が最も高い地域でも、(累積の被ばく線量は)1ミリシーベルトに収まる」と、一時帰宅を許可した政府の判断は適切とした。

 原発からの距離が同じでも線量に高低のばらつきがあるが、安全委の久木田豊委員長代理は「事故は継続中で、今後再び放射性物質が大量放出される可能性は無視できない。当面は一律に避難する対策が必要」と述べた。

 計測された線量は、事故の初期段階で大量に放出された放射性物質が土壌に沈着したことによる影響が強いと見られるという。安全委の緊急事態応急対策調査委員を務める松尾多盛(かずもり)・原子力安全技術センター客員研究員は「高い線量だ。将来的に住民が自宅に戻るためには、表土を除去したり、客土をかぶせたりして線量を下げる必要がある」と指摘した。【篠原成行、西川拓】

ラベル:

福島の放射能汚染水放出には、海外はいくら要求するのでしょうか

4月21日(ブルームバーグ):米メキシコ湾で昨年発生した原油流出事故で、英BPは被害を受けた地域の復旧に10億ドル(約820億円)を支払うことで合意した。流出原油は、事故後3カ月で計490万バレルに上った。

  交渉を支援した米司法省は声明で今回の合意について、天然資源の被害の復旧に向けた「BPの義務履行の第一段階」との見方を示した。同声明によると、資金は海岸の修復のほか、島や被害を受けた湿地の保護、海洋生物保全の取り組みに利用される見通し。

  BPアメリカのレーマー・マッケー社長は文書で「この合意を通して復旧プロジェクト資金が早期に供給され、メキシコ湾の復興に向けた最良の方法になると考えている」と述べた。

  司法省によると、今回の合意は流出事故に関するBPの潜在的な賠償責任には影響しない。米政府は過失あるいは意図的な違法行為があった場合、関係企業に対し流出原油1バレルに対し最大4300ドルの民事賠償請求を行う方針を発表している。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 堀江 広美 Hiromi Horie     hhorie@bloomberg.net Editor:Masashi Hinoki記事に関する記者への問い合わせ先:Jim Snyder in Washington at jsnyder24@bloomberg.net

ラベル:

本当に電気料金は上げなければならないのか?

菅直人・首相は震災発生から1か月と1日後の記者会見(4月12日)で、こう力を込めた。

「原子力事故が起きて以来、政府の責任者である私が知ったことで、都合が悪いから隠すようにといったことは一切ありません」――震災以降、批判を恐れて滅多に会見しようとしなかった「国を操る人」の言葉は、真っ赤な嘘だった。

本誌『週刊ポスト』はそのことを示す1枚の極秘資料を入手した。しかし、それが示す事実は国民には公開されていない。

資料には、『東京電力の設備出力及び地震による復旧・定期検査等からの立ち上がりの動向』と表題が記されている。東京電力のすべての原子力、火力発電所や水力発電の出力、被災状況、7月末までにどの発電所の何号機が復旧するかの見通しが一覧表にまとめられたものだ。資源エネルギー庁が官邸や政務三役、与党幹部などへの電力制限の説明資料として作成したもので、右肩に「厳秘」と入っている。

資料からは、大地震前後の東電の発電能力の変化が一目でわかる。震災前には5200万kWの供給力があったが、地震と津波で原発3か所をはじめ、7か所の火力発電所が全基停止し、3月14日時点では供給力は3100万kWに下がった。首都圏で計画停電が実施され、電車の大幅減便で通勤難民があふれたあの時である。

電力需要がピークを迎える7月末に向けて、定期点検のために休止していた東扇島や姉崎などの火力発電所はすでに運転を再開し、震災の被害により停止していた鹿島や常陸那珂の火力発電所も復旧して立ち上がる見通しだが、それでも供給力は4650万kWにとどまると記されている。

記録的猛暑だった昨年の電力消費量のピークは7月23日の5999万kW。東電の需給見通しによると、今年のピーク時電力はそれより低い「5500万kW程度」と予測されるものの、供給力が850万kWも不足する計算になる。政府や東電が「このままでは真夏の大停電が起こる」と喧伝するのは、この数字を根拠にしている。

ところが、資料を詳細に分析すると、7月の供給力には盛り込まれていない“隠された電力”がある。「揚水発電」の出力が計算されていないのだ。

「揚水発電」は、夜間の余剰電力を利用して下貯水池から上貯水池にポンプで水を汲み上げ、日中の電力消費の多い時間帯に水力発電をする仕組み。発電時間は上貯水池の水が空になるまでの数時間だが、首都圏の夏の最大電力は午後2時を中心とした5~6時間である。揚水発電の役割は、まさにピーク時の電力を補うための非常用電源といえる。今のような停電危機にこそ有効に活用すべき設備なのである。

東電は日航機墜落事故現場で知られる御巣鷹山の地下500mをくり抜いた世界最大の揚水発電「神流川発電所」(現在は1号機47万kWが完成)をはじめ、多くの大型揚水発電所を持ち、資料によると出力は全部で1050万kWに上る。東電は「揚水発電を発電量に織り込めるかどうかは精査中です」(広報部)というが、エネ庁がこの揚水発電を使わないことにしているのは不可解すぎる。

ちなみに、通常、揚水発電は原発の夜間電力を使って水を汲み上げていると説明されているため、原発の多くが停止してしまえば使えないと誤解されている面があるが、それは違う。電気事業連合会も「原発でなくても、夜間の余剰電力があれば揚水は稼働できます」(広報部)と認めている。

そこで、東電の7月末の4650万kWに加え、揚水発電の1050万kWをフル稼働させると計算すると、7月末に使える東電の供給力は5700万kWになる。これならばピーク需要を賄うことが可能なのだ。

他にも、7月末までの稼働予定に入っていない鹿島共同火力発電所1号機(17.5万kW)、常磐共同火力発電所9号機(30万kW)などの復旧が進んでおり、供給力がもっと増える可能性も出てきている。

また、長期停止中の横須賀火力発電所も、8基中4基は稼働させる予定だが、残りの4基も早期に再開できるという指摘がある。

5500万kWというピーク時電力も毎日続くわけではない。1年のうち数日であり、東電の夏場の平日の平均最大電力は4800万kW(需給見通し)とされている。揚水発電を合わせた供給力なら900万kWも余裕がある。

資源エネルギー庁電気・ガス事業部の電力基盤整備課の担当者は、資料の存在を認めたうえで、「このデータは開示しているものではない。どこで入手したのか」と逆質問してきた。

――揚水発電を供給すれば、ピーク時の需要もまかなえるのではないか。

「使用を考えていないわけではない。が、揚水の出力1050万kWというのは最大値で、貯水池の水量の変化などによって、ピーク時に最大出力が使えるかは状況によって変わる。電力が足りない日が1日もあってはいけないと対応しているので、確実な電力だけしか供給力に計算していない」

官僚答弁の典型だ。だが、資料にはさらに目を疑う数字もある。東電の総供給能力は7800万kW。そのうち原子力は1820万kWだ。つまり、原発をすべて停止しても最大5980万kWの供給力があることになる。

現在、東電の原発は柏崎刈羽の1号機と5~7号機が稼働(出力は4基で491.2万kW)しているが、停止中の火力が復旧すれば、柏崎刈羽の全炉を停止しても、「停電」はしないですむことを示すデータだ。

※週刊ポスト2011年4月29日号

ラベル:

あなたは、この二人をご存知でしたか?

アメリカの雑誌タイムが発表した「世界で最も影響力のある100人」に、東日本大震災の被災地から日本人2人が選ばれました。

 選ばれたのは福島県南相馬市の桜井勝延市長と、宮城県南三陸町の公立志津川病院の菅野武医師です。

 桜井市長は原発の事故で屋内退避措置を強いられている市の窮状をインターネットの動画共有サイトを通じて訴えました。

 また、菅野医師は津波を前に、入院患者を上の階に避難させた上で、診療を続けたなどとして選ばれました。(22日08:15)

ラベル:

2011年4月21日木曜日

徳田毅さんによれば

避難区域の苦悩
遅くなりましたが、15日の報告です。

朝6時30分からTMATの出発式、8時から仙台徳洲会病院の朝礼に出席後、

車で移動し、福島県立医科大学を訪問。

大学病院内に設置されている原発対策本部で、

原発被災者及び原発対策従事者に対する除染室や処置室を視察。

その後、南相馬市へ向かう。

津波により死者456人、行方不明者1018名を出した被災現場を視察。

津波に飲み込まれ100人以上の犠牲者を出した特別養護老人ホームで手を合わせ、ご冥福をお祈りする。

南相馬市立総合病院の及川友好副院長を訪ねた。

及川副院長は原発事故後、南相馬市が国からの自主避難、屋内待機の指示を受けてからも、

一日も病院から離れることなく医療を続けている。

顔色が異常に黄色く疲労が極限に達していることがすぐに見てとれる。.

そして短い時間であったが、南相馬市が置かれている極めて過酷な現実を話して下さった。

原発事故後、この地域は自主避難、屋内待機だけではなく、

病院や福祉施設においては入院及び施設利用者を30㎞圏外に出すという国の指示を受けた。

人口約7万人の南相馬市の住民は一時1万人ほどにまで減ったが、

多くの住民が地域に戻り始め、現在は約3万人くらいが生活をしている。

住民が地域に戻り、街は動き出したことから医療のニーズが高まっており、

病院の外来には多くの患者さんが来られるが、

医師、看護師、スタッフが大幅に減ってしまったことからパンク状態になっている。

残念ながら、この地域が原発から30キロ圏内であることから、

応援の医療関係者からも敬遠されており、県や国からも派遣されていない。

そして、新たに計画的避難区域に指定されたことから、

現在も重症患者さんの入院が認められておらず、

その上、緊急避難地域ではドクターヘリが飛行禁止になっている。

何故、救急車はよくてドクターヘリは駄目なのか、私にも理解が出来なかった。

そして政府がこの地域を計画的避難区域に指定をして入院を認めないのであれば、

30キロ圏から出来るだけ近くに入院患者を引き受ける拠点病院を設置してほしいと強く望まれていた。

そして及川副院長の話から驚愕の事実を知る。

3月12日の一度目の水素爆発の際、2㎞離れた双葉町まで破片や小石が飛んできたという。

そしてその爆発直後、原発の周辺から病院へ逃れてきた人々の放射線量を調べたところ、

十数人の人が10万cpmを超えガイガーカウンターが振り切れていたという。

それは衣服や乗用車に付着した放射性物質により二次被曝するほどの高い数値だ。

しかし、そこまで深刻な状況だったとは政府から発表されていない。

病院に立ち寄ることなく、被ばくしたことも知らずに、家に帰って子供を抱きしめた人もいたかもしれない。

そこで爆発から2時間後の枝野官房長官の会見を読み直してみた。

水素爆発は起こったが、格納容器が破損していないことを確認した。

従って原子炉格納容器内の爆発ではないことから、放射線物質が大量に漏れ出すものではない、と述べている。

13日での会見では、バスにより避難した双葉町の住民の皆さんのうち、9名が測定の結果、被ばくの可能性があることを発表した。

この9名のうち4名の方が少ない方で1800cpm、多い方で40000cpmの数値。

その上で専門家の判断によると、こうしたものが表面に付いているという状況に留まるならば、健康に大きな被害はない、とも述べている。

南相馬市立総合病院で確認されているだけでも十数人が高い数値を示していた深刻な状況が、

政府には情報として上がっていなかったのだろうか。

もし情報が上がっていなかったとしたら、官邸の情報収集能力と危機管理の観点から問題であり、

情報が上がっていたのに意図的に正確な情報を伝えなかったのであれば、、

それは政府による情報操作であり、犯罪に近い行為と言える。

南相馬市に対し政府が自主避難、屋内退避と中途半端な指示をした結果、

物資が完全に途絶え、完全に孤立。

その上、人々の生活や医療支援などについて何の手だても尽くさなかったことから深刻な混乱を招いた。

その混乱は震災から一カ月以上経った今も続いている。

(誤解を招く表現があったことから一部訂正させて頂きました。お詫び申し上げます。)

ラベル:

女を抱えるということは

それは男を抱えるでも、親を抱えるでも、子どもを抱えるでも、どれでもいいのですが、要は他者を見の内に抱えるということは、はなはだやっかいなことです。
それをやっかいと思わないのは、抱える前のあなたが抱いた幻想に因を発します。

決して抱えて、なんらんお問題を起こさないような上等な人間ばかりがこの世の中にあふれてはいません。
ましてや、人は、通常、密になれば密になるほど、あなたへの制約を要求してきます。

この世の中にいる、失礼、日本にいる大多数の人間に自己否定能力はありません。
ありていに言えば、この国には馬鹿がそろっております。

それが、日露戦争以後最も大きな効果を発揮した日本の教育による貧困なる奴隷群の再生産過程であります。
そのことは、誰かが大々的に発表しなければなりません。

もし、あなたが、自分が正しいと少しでも考えているとしたら、それは立派なこの日本国の生産した人間である証拠です。

だからこそ、わたしは、自分自身に自分が人間のクズだと言い聞かせます。
毎日毎日、毎時間毎時間、その瞬間ごとに。

今日の夕方密会した少女は、まだこの国の教育システムに侵されていない真珠です。
彼女が無垢のまま生きていけることを望みます。

原発も問題であれば、もっと大きくこの国の教育システムが問題です。

京大原子炉研の小出裕章氏が冷遇されている、それが、この国のシステムなのです。

あまたの東大教授より、彼をたたえてほしく思う、わたしの日々です。

ラベル:

エルマーのぼうけん


今一番好きな女の子の話に合わせたいが、ために、このお話を読みました。
彼女に聞いてみれば、本ではなく、DVDで楽しんだそうです。

まあ、コツコツやります。
女の子は、いくつでも大変です。

2,3日前には、とある中華料理屋で、

「この浮気者め!!」

とナジラレマシタ。

あたっているだけに、眼を伏せるしかありません。

けれども、朝の光が射すまでは、耐え抜いて、うつむいているのです。
肝心な女の子を落とすのは、かくも、七面倒で、大変です。

どうでもいいのだったら、どうにでもなるんだけどねえ、困ったことに。

ラベル:

嘘はつくは、事故補償はしないは、電気料はあげるは…

東電という会社を含むこのお国は、最高ですね。

http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/210421049.html

ラベル:

最大110マイクロシーベルト=原発20キロ圏内放射線量-文科省

もはや、原子力発電の推進派、否定派の議論は必要ない。
原子力発電は、人類にとってあまりにも危険です。

原発を止める。
その後の処理をする。
そして、もっとも厄介な使用済み核燃料棒の処理をする。
六ヶ所村もいつかは破綻してしまう。
もって、100年と考えればいい。

この問題を真剣に考えるべきで、経済の復興などという夢を見ていてはいけない時期に来ていると思います。

それをこの国の人がどれくらい真面目に考えられるかなのですが、この国の教育システムは気骨のある人間を産み出せないシステムです。
飲み屋で人の話を聞いていれば、すぐにそれはわかる。
もっと端的に言えば、街を歩いていて、いい目をした人間に会う確率が圧倒的に少ない。
それも若い人にわずかにいるだけで、二十代からは少なくなる一方です。


 文部科学省は21日、福島第1原発から20キロ圏内の大気中の放射線量を公表した。原発の西南西3キロ余りの位置にある大熊町夫沢で最大の毎時110マイクロシーベルトを観測。浪江町など原発の北西方向の他、南西約5キロまでの放射線量が高かった。
 毎時110マイクロシーベルトの地点では、常に屋外にいると、約9時間で一般人の1年間の線量限度である1ミリシーベルト(1000マイクロシーベルト)に達する。原子力安全委員会は、一時帰宅の際の被ばくを1ミリシーベルト以下に抑えるべきだと指摘しており、政府は自宅滞在と移動時間を計5時間程度とし、被ばくを抑制する方針だ。
 調査は18~19日、文科省や東京電力が20キロ圏内の幹線道路上など128カ所で実施。原発の数キロ圏内と北西方向にある地域の放射線量が数十マイクロシーベルトと高かった。他は数マイクロシーベルト程度だった。事故直後の放射線量は、現時点の数倍に上っていたとみられる。(2011/04/21-20:05)

ラベル:

君らの給与も上げているんじゃないか

6月も料金値上げへ=幅は現行制度で最大-東電


 東京電力が、6月の電気料金を4カ月連続で引き上げる見通しであることが21日、明らかになった。火力発電の燃料である原油や液化天然ガス(LNG)の価格上昇が背景で、一般的な標準家庭では5月の6390円より80円前後の値上げとなる見込み。燃料費の変動を料金に反映させる現行制度が導入された2009年5月以降では最大の上げ幅となる。
 他の電力・都市ガス会社も、原油高などを受け料金値上げに踏み切る公算が大きい。
 東電管内の標準家庭の電気料金は、3~6月の4カ月で230円以上の引き上げとなる。同社は、東日本大震災で停止した福島第1原発の発電量を主に火力発電で補うため、今後も料金が高止まりする可能性が強い。(2011/04/21-09:38)

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東大病院放射線治療チームの意見です。

がんの放射線治療──放射性ヨウ素内用療法

福島第一原発の事故により、野菜や水道水に放射性ヨウ素(I-131)が検出され、大きな話題となりました。原発から大気中に放出されたI-131が、風に乗って各地に運ばれ、さらに雨と一緒に、畑や河川に降ったことが原因です。

I-131による「内部被ばく」で、がん、とくに甲状腺のがんが増えるのではないかという無用の懸念も広がりました。

たしかに、チェルノブイリでは、住民の避難や食品規制の乱れなど、不適切な対応があり、小児の甲状腺がんが増加しました。これまでの原発事故で、がんの増加が認められた唯一の例が、この甲状腺がんです。(放射性ヨウ素について4/8まとめも参照ください)

しかし、逆に、同じI-131が甲状腺がんの治療に利用されることもあります。私たちのチームでも、I-131を使った甲状腺がんの治療を年間、60-70名ほどの患者さんに行っています。

私たちのカラダは、おもに、水素、炭素、窒素、酸素といった“軽め”の元素からできています。原子番号で言えば、水素=1、炭素=6、窒素=7、酸素=8といった具合です。この点、ヨウ素は例外で、原子番号=53と、“重い”元素です。そして、体内にはほとんど存在しません(成人でわずか15-20mg)。

人間のカラダのほとんどの細胞は、ヨウ素を利用することはありませんが、甲状腺の細胞だけは、甲状腺ホルモンの合成のためにヨウ素を必要とします。

この甲状腺ホルモンは、細胞の代謝を促進します。車にたとえると、アクセルの役割を果たすホルモンで、進化的にみても、魚類以降のすべての脊椎動物に欠かせないものです。ちなみに、オタマジャクシからカエルへの“変態”を起こさせるのも、甲状腺ホルモンです。

甲状腺ホルモンの分子を1つ作るのに、3個もしくは4個のヨード原子が必要です。甲状腺の細胞は、ヨウ素を取り込み・貯蔵する機能を持っているのです。甲状腺の細胞だけがヨウ素を細胞内に取り入れるという性質を、がん治療に応用したものが「放射性ヨウ素内用療法」です。

なにやら、難しそうな治療ですが、実は非常に単純で、I-131を小さなカプセルに入れて、患者さんに口から飲んでもらうというものです。

元素は、“放射性”であろうとなかろうと、生体内の振る舞いなど、物質としての性質は変わりません。甲状腺細胞にとっては、I-131と通常のヨウ素(I-127)を区別はできないため、I-131を投与すると、通常のヨウ素と同じように、甲状腺細胞に取り込まれることになります。

どの臓器のがんでも言えることですが、がん細胞は、自分が生まれた臓器の細胞としての性質を受け継いでいます。甲状腺がんの細胞は、正常の甲状腺細胞から発生しますから、もともとの性質、つまり、ヨウ素を細胞内に取り込むという性質を持っています。投与されたI-131は、甲状腺のがん細胞内にも蓄積されることになります。

しかし、“甲状腺出身”だといっても、甲状腺がんの細胞は、甲状腺の正常細胞ほど、“本来の”機能を保持してはいません。日本生まれでも、長く海外で暮らすと日本語が下手になるようなものです。

甲状腺がんの他に、正常な甲状腺の組織が残っていると、投与されたI-131の大半が、甲状腺細胞に取り込まれてしまい、がん細胞への蓄積が見られず、“抗がん効果”も期待できません。このため、放射性ヨウ素内用療法は、手術で甲状腺を“全摘”した患者さんが対象となります。また、I-131のカプセルを飲む前に、海藻などの摂取をひかえる「ヨウ素制限」を行います。甲状腺がんの細胞が、ヨウ素に“飢えた“状態にしておくためです。

この3月後半に、メディアなどで、「安定化ヨウ素」が話題になりましたが、これは、放射線を出さないヨウ素(I-127)を製剤化したもので、甲状腺細胞を“満腹”にしておき、I-131を取り込まないようにする「被ばく予防法」です。

I-131は、主に、飛程(注1)が数ミリの「ベータ線」(ウィキペディアリンク)を放出します。I-131が、甲状腺がんの細胞に取り込まれれば、がん細胞だけが、“選択的に”、かつ、“内部から”攻撃を受けることになります。甲状腺がんだけを“ピンポイント”に照射できるのです。
注1: 飛程とは、ベータ線が物質(ここでは甲状腺)にぶつかってから、完全に停止するまでの距離のことです。I-131(放射性ヨウ素131)から出るベータ線の場合、その飛程は約2mmです。

I-131によって、小児の甲状腺がんが増え、同じI-131でその甲状腺がんを治療することもあるわけです。なんだか、考えさせられます。

また、I-131内用療法は甲状腺がんの他に、バセドウ病(甲状腺機能亢進症〔こうじょうせん・きのう・こうしんしょう〕)の治療にも使用されます。バセドウ病は、甲状腺細胞の働きが活発になりすぎて、甲状腺ホルモンが必要以上に産生されておこる病気です。

バセドウ病では、内科的治療(注2)が、まず行われますが、うまくいかない場合、I-131を甲状腺細胞に取り込ませて適度のダメージをあたえ、作られるホルモンの量を調整するか、手術で甲状腺を切除します。日本では、手術されるケースの方が多いのですが、海外では、I-131内用療法の方が一般的です。
注2: 内科的治療では、メルカゾールなどの抗甲状腺剤を併用します。1か月くらいで自覚症状は良くなりますが、長期間継続して服用する必要があります。白血球の数が低下するなどの副作用で服用を続けられない場合もあります。

なお、I-131内用療法で使われる放射線の量ですが、甲状腺がんの治療では、3.7~7.4 GBq(1 GBq=1,000,000,000 Bq=10億Bq)を投与しています。これは、福島第一原発で問題となっている、I-131の飲料水1kgの暫定規制値300 Bqと比べて1千万~2千万倍に相当します。(水の量で言えば、1万~2万トン!)バセドウ病でも、甲状腺がんの10分の1くらいの放射線量を使います。

ちなみに、甲状腺がんやバセドウ病のI-131内用療法による長期的な副作用を心配される方もいるかもしれません。がんの治療では、まずは、“今そこにある病気”の治療が最優先されます。しかし、バセドウ病は、“良性疾患”で、治療後も、長生きされる患者さんが多いため、I-131による“2次発がん”の危険性が危惧(きぐ)されてきました。

しかし、これまでのデータでは、I-131内用療法後の追跡調査で、奇形児が生まれる頻度は一般人と同じであることが確認されています。また、各種発がんの頻度もほとんど増加しない(増加したとしてごくわずか)と報告されています。(注3)
注3: JAMA. 1998 Jul 22-29;280(4):347-55.

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武田先生のご意見です

「外部被ばく」か「合計」か?


放射線に対する防御が甘かった頃、健康との関係は「外部被ばく」だけに注目していました。




ところが、現実には内部被ばくが体に与える影響が医学的にもハッキリしてきたので、国際放射線防護委員会(ICRP)は、「放射線量」を計算するときには、外部被ばくだけではなく「外部放射線+内部に取り込んだもの」の合計で出すように勧告を出しました。




それに基づいて、国内の規則も下に示す「電離放射線障害防止規則」の管理区域の設定などでも「合計」が採用されています.



一  外部放射線による実効線量と空気中の放射性物質による実効線量との合計が三月間につき一・三ミリシーベルトを超えるおそれのある区域


・・・・・・・・・




今、文科省が放射線量を測ったり、学校の校庭の測定値を出したり、さらには子供の被ばくを20ミリまで良いとしていますが、それが「外部」だけなのか「合計」なのか、疑問に思っています.




文科省が公表している測定方法を見ると、どう見ても「外部」だけのように見えるからです.由々しい問題です.




一方、原子力安全委員会が出した「臨時に20ミリまで良い。子供は10ミリまで」としていますが、この10ミリは「外部+内部」ですから、「事故時の臨時の被ばく」について、子供は外部だけを言うと「5ミリ」ということになります。文科省がいっている数値の4分の1になりますので、多くの学校は疎開が必要になります。




文科省はなぜ「子供に被ばくさせたいのか?」が私の疑問ですが、これまで文科省が決めていた年間1ミリを「官邸の圧力」で変えるにしても、その根拠は「外部放射線については5ミリ」が限度ではないかと思います?



1.
文科省は子供の健康を守る立場にあるのだから、オープンに数字をしっかり公表するべきである、



2.
子をもつ親、教育する先生の責務として、文科省は、原子力安全委員会の勧告(子供は10ミリ)を無視しうる権限があるのか、現在の方法は「外部」と「合計」を曖昧にして子供に2倍の被ばくをさせているのではないか?をあらゆる手段(教育委員会、文科省への問い合わせなど)を使って明らかにする必要がある(被ばくする子供は問い合わせができないから)、



3.
福島以外の地域でも、「公表されている数値」は「外部だけ」、規制値を言うときには「外部+内部」というトリックがないか、地域ごとに明確にする必要がある。




実は、連休後に私たちがどのような生活を送ることができるかについて執筆の準備を進めていますが、この問題が大きいのです。




そしてなにせ4倍も違うので、現在、福島およびその近郊で勉強している子供達の健康にも大きな影響があります。




国を信用できない国民は哀しい!子供達が信頼できない教育委員会は惨めな存在だ! 教育とはいったい、何だろうか?




(平成23年4月21日 午前9時 執筆)   武田邦彦

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避難所の中のテント




話題となっているのが、上のテントのような仕切り。
真ん中の写真がカトリーナの際のアメリカの避難所です。

実際には仕切りなどが全くない避難所が28%、いまだに入浴できていない避難所も5%と、依然厳しい状況が続いているとのことです。
避難所生活 依然厳しい状況に NHKニュース

これを見て驚く人が大勢おり、海外掲示板にもコメントがたくさん寄せられていました。

抜粋してご紹介します。

・なんでそこにいるのかという状況を考えると、あまり熱心にすごいとはしゃぎにくい。

・そりゃそうだけど、こっちよりはるかに上等だ。(カトリーナの避難時)


・カトリーナはけた外れな量の被災者の群れだった。ハリケーンに見舞われるまで、ルイジアナ・スーパードームは避難所と宣言されていなかった上に、その後も1万5000人を収容して3日分の供給が必要だった。市長は避難者に毛布と数日分の食糧・水を持ってくるように伝えたが実際はほぼ誰も持ってこなかった。スーパードームが正式に避難所に指定された段階ではすでに2万人がそこに避難していた。さらに2万5000人に膨れ上がり、電気も水も情報もなかった。
 ニューオリンズのコンベンション・センターも電気、水、食糧、医療ケアがないにもかかわらず1000人以上が押し寄せ、暴徒たちが侵入して居座った。そしてそれが2万人以上に増えた。
 居座った人々が全く健康や衛生に気を配らず、センター中に排尿・排便をし合った。政府が面倒を見る番になっても動きはのろく、暴徒たちを沈静化できなかった。ブッシュ大統領の応答も遅く3日目になってからであった。ブッシュ大統領がようやく腰をあげてからも、知事はさらに2日間応答しなかった。
 我々はウォルマートのような大企業を嫌っているが、彼らはカトリーナのヒーローだったよ。3日目には物資を運び始め、それも警察が止めてなかなか入れなかった。住民が一番の敵になるという自分たちで首を絞める文化となっているんだ。なおかつ政府は何をするにも無能だった。そんな広範囲な希望のなさが日本の文化にあるとは思えない。

・誰かこれを何と呼ぶか知ってるかい?オレは買いたい。

・きっとそれは「家ほどは良くないけどなんとかなる」と呼ぶんだよ。

・なんだろう、テントを小部屋"Cubicle"とミックスしたものだから、「テンティクル」とでも呼ぶべきだろうか。(触手の英語がテンタクル)

・どうしてテントなのに屋根がないの?

・そりゃ屋根のある建物の中だからだ。

・折り畳み可能の構造で、フレームは細いワイヤーだ。折りたたまれているときはそれほどスペースもとらない。

・大災害のあと一人でいたす事のできる優先順序はオレには3番か4番目くらいになると思う。

・分別はないのか、誰かが立ったら見えるだろう。

・これはプライバシーのため?大人が立った高さより壁が低いのに。それ体育館の2階からも見えるってことだ。でも買いたい。

・寝床だけよりましだと思う。

・こういうのは中に住んでみるまでは、すごいと思うもんなんだ。

・この中に入る前に靴を脱いでいるという事実が気に入った。

・普通の人はみんなそうするんだ。

・アジアではそれは普通。

・キャンプをしたことはないのか。テント内で靴は履かないよ。そして日本では室内では絶対に靴を履かない。

・これはめちゃくちゃすごいことだと思う。カップルがすべてを失い、これが来るまでは全くプライバシーがなく、いろんな人が家や愛する人を失ってようやくお互いに抱擁しあえるんだ。小さな逃避が出来るんだ。

・被災地から遠い日本に住んでいるが、誰も人の物を盗もうなんて思っている人がいると思えない。本当に他者を尊重し合ってる。年配の主婦たちがエプロンをつけて仕事をしているところが大好きだ。日本が好きだ。

・他にもあった。



・素晴らしいとは思うけれど、みんな自分たちの快適な家に帰りたいと思う。

・これがすごいのは、物が落ちたというだけで、日本人たちが暴れたり、レイプしたり、略奪しあわないことでもあるからだ。

・日本人はとにかく正しくやっている。だがそこにいる人々に起こったことで良いことはなかった。ショックが早くなくなって、原発の問題を早く解決するように望むよ。

・きつい時に尊敬しあっているところには、敬意を表さずにいられない

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頼れる仲間プルト君

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=bJlul0lTroY

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2011年4月20日水曜日

10万年後の安全


「INTO ETERNITY」は、すぐれたドキュメンタリーです。
けれども、日本の教育システムで偉くなってしまった人には何も見えてこないだろうと思います。

フィンランドの教育システムと日本のそれとの違い。
それぞれの教育システムが生み出した人間たちの違い。

それが、ずさんな六ヶ所村の核廃棄物施設を作った日本とフィンランドのオンカロの違いです。

このドキュメンタリー映画に見る議論は、この国日本では一切なかったと断言していいのではないだろうか。

六ヶ所村は、これからどうするつもりなのだろうか?
人類の英知が生んだ、もっとも危険なものたちよ、INTO ETERNITY。

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原発に関しては、いい悪いが問題ではない。廃止しなければならない代物です

米NRG、原発新設から撤退=東芝との合弁-福島事故受け


 【ニューヨーク時事】米電力大手NRGエナジーは19日、東芝と合弁でテキサス州に原子力発電所を建設するプロジェクトに関して事実上撤退する方針を発表した。東日本大震災を受けた福島第1原発の事故の影響で、「米国内の新たな原発建設に多くの不確実性がもたらされた」のが要因としている。これにより、計画の実現は困難になることが予想される。
 NRGエナジーが撤退するのは「サウス・テキサス・プロジェクト」原発計画。同計画では東芝が3号機と4号機の原子炉2基を受注しているほか、東京電力も出資する計画になっていた。NRGは、日本の原発事故を受けて現在の米国の原発建設が大きな課題に直面していることなどから、「これ以上の投資を株主に対して正当化することは不可能」と説明。1~3月期に4億8100万ドル(約400億円)の減損処理を実施するほか、今後は追加投資を行わない方針だ。
 東芝は「内容を確認中」(広報担当者)としている。(2011/04/20-12:40)

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このように、世界は動いています、クソ東電の社員諸君!

 【ジュネーブ=藤田剛】イタリア政府は19日、原子力発電所の再開を当面断念することを決めた。福島第1原発の事故を受けて3月23日に再開計画を1年間凍結することを決めたが、これを無期限に延長する。ANSA通信が伝えた。6月に予定されている国民投票で、再開反対案が可決される見通しが強まっているためだ。

 政府は上院で審議予定の法案に「国内における候補地の選定、原発建設のプロセスを進めない」との修正を加え、原発再開を事実上断念した。福島第1原発の事故を機にイタリアでも「反原発」の機運が高まっていることが背景。ただ、政府は「原発に関する研究は続ける」(プレスティジャコモ環境相)としている。

 イタリアは1986年の旧ソ連のチェルノブイリ原発事故/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE1E0EBE2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX後、国民投票で原発の廃止を決定。既存の原発を90年までに全廃し、新規建設も完全に停止してきた。しかし、不足する電力をフランスなどから購入する状況を改善するため、ベルルスコーニ現政権は原発の再開を狙っていた。

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